カバー画像:『ショーシャンクの空に』 ©1994 Castle Rock Entertainment. ©Dividen Productions/PeepShow Pictures. ©2004 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
「午前十時の映画祭」作品選定委員
武田和氏(公益財団法人 川喜多記念映画文化財団 代表理事)に聞く
“歴史を重ねての15回目はこの映画祭の集大成のようなラインナップです”
今回15回目を迎えた「午前十時の映画祭」。この初回から開催運営に携わってきた映画祭作品選定委員の武田和氏に話を聞いた。
──節目となる15回を迎えましたが、どのような感慨がおありでしょうか。
「映画祭を立ち上げたころは『本当にお客さんが入るのか?』などと言われたり、前例がないので各社さんからあまり協力をいただけなかったりしましたが、今ではみなさんからご協力をいただけるようになりました。観客でも最初に映画祭を見た時10代だったが今はもう30代と言う方もいらっしゃいました。そうした際に時間が経ったことを感じますね。当初はニュープリントでのフィルム上映だったので3回で終わるはずだったのですが、大勢のファンが許してくれず(笑)、劇場の設備もフィルム映写機がなくなったのでデジタル上映で継続することになりました。そうしてたどり着いた15回目は絶対見ておきたい名作ばかりの集大成です。何度見ても発見があり、初めてなら絶対はずれのない逸品ばかりなので、ぜひ劇場に足を運んでいただきたいですね」
──今回はファンに直接アンケートを取って上映作を決めるという方式ですね。
「アンケートの結果を見ると『なるほど、こうなるだろうな』という感じでしたが、世代によって人気作が違ったり、あれこれ条件を調整して全体像を決めていきました。でもそこから上映権利を獲得するのが大変でしたね。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などは40周年ということで他に企画があったりするので、今回は上映権が取れませんでした。他にもいくつか諦めた作品もあります。それでも揃ったのはベストの名作ばかりです」
──常連の映画ファンや若いファンへのメッセージはありますか。
「コアなファンの方からは『オレの選んだ作品が入ってない』とか言われたりしましたが(笑)、これらの上映作はいずれもお客さんに来ていただけるラインナップという自信があります。『これはもう見た』と言われる方もいらっしゃいますが、名作は自分がそれを見た時代によって感じることが変わってくるものです。2度、3度と同じ名作を見ても、見る度に違う感動を覚えるのは自分が成長しているからだと思います。良い音楽なら同じ曲を何度も聞くでしょう。だったら映画も良いものは何度見てもいいはず。これらを見たことがないという若い世代のファンには、『映画はジェットコースターのようなものだ』と言いたいですね。外から見ているだけなのと実際に乗ってみるのでは楽しさが違うでしょう。名前は知っていても見たことがなければ一度映画館で実際に見て体験してほしい。その時本当に映画の良さがわかるはずですから」
観客アンケート結果

リクエスト投票1位『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
Photo by Universal/Getty Images
1位 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
2位 『タイタニック』
3位 『2001年宇宙の旅』
4位 『ニュー・シネマ・パラダイス』
5位 『七人の侍』
6位 『サウンド・オブ・ミュージック』
7位 『レオン 完全版』
8位 『アマデウス』
9位 『風と共に去りぬ』
10位 『E.T.』
11位 『時計じかけのオレンジ』
12位 『羊たちの沈黙』
13位 『エイリアン』
14位 『ショーシャンクの空に』
15位 『トップガン』
16位 『砂の器』
17位 『ローマの休日』
18位 『シザーハンズ』
19位 『パルプ・フィクション』
20位 『ターミネーター2』

リクエスト投票2位『タイタニック』Photo by 20th Century-Fox/Getty Images

リクエスト投票3位『2001年宇宙の旅』© 1968 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved