映画ライター 斉藤博昭さんのオススメは・・・

「ブラック・ダヴ」

「ブラック・ダヴ」
Netflixシリーズ「ブラック・ダヴ」独占配信中
パイ組織を描くドラマ・映画が数ある中で、本作は主人公2人のプライベートの顔が濃密に描かれ、別次元のエモーショナルな味わいに浸った。キーラ・ナイトレイ、ベン・ウィショーの素顔と重ねたくなる設定に心ざわめき続け、強烈な脇キャラにも感情移入しやすい瞬間が多発する。冒頭のザ・ポーグスのクリスマスソングで、一気に冬のロンドンに没入し、あとはノンストップの高速列車に乗った感覚で終点まで走り切る。シーズン2即決も納得。
映画ライター よしひろまさみちさんのオススメは・・・

「ディスクレーマー 夏の沈黙」

「ディスクレーマー 夏の沈黙」
Apple TV+で配信中
画像提供:Apple TV+
あのアルフォンソ・キュアロンが7話のシリーズもの。しかも惚れ込んだ小説「夏の沈黙」を自ら脚色。それも主人公はケイト・ブランシェットへの当て書きで撮影から完成まで4年も費やしたというパワフルなドラマが「ディスクレーマー 夏の沈黙」。エピソードによって語り手が変わるうえに、登場人物全員がキャラ濃すぎで、掘り下げるにはシリーズ化が最も的確なのは観れば納得。Apple TV+独占配信だが、これだけのために課金しても損はない。
ライター 前田かおりさんのオススメは・・・

「照明店の客人たち」

「照明店の客人たち」
ディズニープラスのスターで全話独占配信中
© 2025 Disney and its related entities
生死の境を彷徨う人々の物語をホラーちっくに始めながら、心に染みるヒューマンドラマへと昇華させる。「ムービング」に続き、自らの原作を脚本化した作家カンフルの話運びの達者なこと!! とくに、少女とその母の物語は秀逸。母役は、昨年は「Missナイト&Missデイ」など大活躍のイ・ジョンウン。彼女が娘に必死に語り掛けるシーンはもう泣けて泣けて…。お気に入り俳優チュ・ジフンの抑えめな演技も光り、ラストの締めに感銘。
映画パーソナリティ・映画評論家 伊藤さとりさんのオススメは・・・

「イカゲーム」シーズン2

「イカゲーム」シーズン2
Netflixシリーズ「イカゲーム」独占配信中
エミー賞では監督賞と主演男優賞、ゴールデングローブ賞では助演男優賞を受賞したシーズン1のビビットでデザイン性の高い世界観はそのまま。2では、韓国を代表する世界的スター、イ・ビョンホンが本領発揮と言わんばかりにゲームの世界を掻き回します。しかもゲームのカラクリが分かるショットは新鮮。更に狩られる者同士の心理戦と頭脳戦がバージョンアップ。今回は頭にこびりついて離れない歌まであるので、心してご覧あれ。
映画ライター 平沢薫さんのオススメは・・・

「三体」

「三体」
Netflixシリーズ「三体」独占配信中
連続する物理学者たちの死。コペルニクスら歴史的人物が登場するVRゲーム。視界に出現する奇妙な数字。それらの背後で、地球に接近中の異星文明が400年後に人類を滅ぼすことが判明した時、人間たちはどう行動するのか。壮大な物語と群像劇が同時進行する。原作は、世界的ベストセラーの同名中国SF小説。「ゲーム・オブ・スローンズ」でも長尺小説を見事に凝縮したデヴィッド・ベニオフ&D・B・ワイズによる脚色も絶妙。
アメキャラ系映画ライター 杉山すぴ豊さんのオススメは・・・

「デアデビル:ボーン・アゲイン」

「デアデビル:ボーン・アゲイン」
ディズニープラスにて独占配信中
© 2025 Marvel
マーベルにはスーパーパワーを用いてエイリアンと戦う人もいれば、ストリートで犯罪者とたたかうクライムファイターとよばれる者たちもいます。デアデビルはまさに後者。そもそも渋い犯罪アクション物はドラマに向いているわけであり、デアデビルの魅力をじっくり引き出すのは映画よりもドラマのフォーマットかもしれません。そしてTVやファミリーも観に来る映画では出来ない過激な表現も配信ならでは。MCUの幅の広さを実感します。
ライター タナカシノブさんのオススメは・・・

「リプリー」

「リプリー」
Netflixシリーズ「リプリー」独占配信中
パトリシア・ハイスミスのミステリー小説「The Talented Mr. Ripley」をドラマ化、貧しい青年トム・リプリーの完全犯罪の軌跡を描き出す。リプリー役は『異人たち』(23)のアンドリュー・スコット。2度の映画化でアラン・ドロン、マット・デイモンが演じたのとは違う新たなリプリー像が誕生。太陽が輝く南イタリアをモノクロで描く贅沢さ。暗がりに溶け込む不気味なアンドリュー版リプリーは、サスペンス感を色濃くしている。
物書き SYOさんのオススメは・・・

「アドレセンス」

「アドレセンス」
Netflixシリーズ「アドレセンス」独占配信中
映画『ボイリング・ポイント/沸騰』(21)のチームによる全編ワンカット構成に度肝を抜かれるが、それはあくまで手段。本作の核となるのは、現代の未成年が置かれたSNS社会の危うさと親世代から受け継がれてしまった“男らしさ”の呪いだ。何が13歳の少年を凶行に向かわせてしまったのか――。心理療法士との対話からその闇があぶり出される第3話、残された父の悔恨と絶望を生々しく描いた最終第4話が、過渡期にある実社会の歪みを鋭く問いかける。
マジシャン・海外ドラマコメンテーター シエルさんのオススメは・・・

「ポーカー・フェイス」

「ポーカー・フェイス」
U-NEXTにて独占配信中
Peacock © Peacock TV LLC. Poker Face © MRC II Distribution Company, L.P. All rights reserved.
ウソを一瞬で見抜く主人公が活躍するミステリードラマでありながら、その世界観はまるで複数の短編映画を見ているようで贅沢すぎる。「ウソだね!」と真実を暴いていく爽快感が癖になる面白さ。冒頭で犯人が明かされる“刑事コロンボ”スタイルで展開していく事件に視聴者を夢中にさせた後、驚く流れで「ポーカー・フェイス」の主軸にガッツリ引き戻される瞬間がある。この衝撃を体感して欲しい!
お笑い芸人・映画紹介人 ジャガモンド斉藤さんのオススメは・・・

「ハイ・ポテンシャル」

「ハイ・ポテンシャル」
ディズニープラスのスターで独占配信中
© 2025 ABC Signature. All Rights Reserved.
愛される探偵はみんな明晰な頭脳に加えて、強い個性を持っている。本作の主人公モーガンはIQ160のシングルマザー。常に明るく、思ったことをなんでも口にしてしまう性格ゆえに共に捜査するLAPDを振り回してしまう所が微笑ましい。彼女が優秀すぎて我々凡人にはついていけないスピードでヒントを拾い上げ、あっという間に事件を解決してしまうのが毎話気持ち良い!