『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が初めて公開され大ヒットした1985年は一体どんな時代だったのでしょうか。元気いっぱいだった日本、次々公開されたヒット映画、ファンに愛されたスターたち……今とはちょっと異なる環境だった40年前に“バック・トゥ”してみましょう。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
Photos by GetttyImages

男優編
おなじみのアクションスターやYAスターが大人気

40年前の日本で人気を誇っていたスターはどんな面々だった? 本誌の年間ベストテン(SCREEN映画大賞)で、読者が選んだ85年度男女優人気トップ10の結果(86年3月発表)を中心に、その顔触れを振り返ってみよう。

男優でトップに立ったのは、この年『刑事ジョン・ブック/目撃者』が公開されたハリソン・フォード。おなじみ「スター・ウォーズ」や「インディ・ジョーンズ」シリーズの公開年でなく、オスカー主演男優賞初候補になった渋い名編の公開時に1位を獲得したところが意外だが、マーベル映画などで今もなお現役を続けている彼が人気面でもトップスターだったことは若い世代も知っているかもしれない。

ハリソン・フォード

続いて2位となったのが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でいきなり人気爆発したマイケル・J・フォックス。その頃若い読者を中心に人気があった「YA(ヤング・アダルト)スター」「ブラット・パック」と呼ばれたハリウッドの新世代俳優たちとは異なるフレッシュな魅力で日本のファンのハートをつかんだ。3位のマット・ディロン、8位のラルフ・マッチオ、10位のC・トーマス・ハウエルといったメンバーがその「YAスター」にあたる若手スターたち。このトリオは『アウトサイダー』(83)で共演した仲。85年、ディロンは『フラミンゴ・キッド』、マッチオは『ベスト・キッド』、ハウエルは『若き勇者たち』(84年12月公開)で活躍していた。マッチオは今夏の新作『ベスト・キッド/レジェンド』にも登場するので再注目を浴びそう。

マイケル・J・フォックス

マット・ディロン

やはりその新たな「ベスト・キッド」に出演している4位のジャッキー・チェンは、いまや大御所となったアクションスター。80年代からハリウッド進出もしており、ニューヨーク・ロケの『プロテクター』や、香港に戻って撮影した『ファースト・ミッション』、監督も兼任した『ポリス・ストーリー/香港国際警察』など年間数本が公開され、85年は大忙しだった。ジャッキー同様、5位のシルヴェスター・スタローン、6位のクリント・イーストウッドも現在も映画ファンに名前が通るハリウッドの大スター。スタローンはこの年、『ランボー/怒りの脱出』が大ヒットを記録、イーストウッドは監督も兼ねた西部劇『ペイルライダー』で存在感を発揮。当時マネーメイキング・スターとして王座を競ったバート・レイノルズと共演の『シティヒート』も日本公開されている。

ジャッキー・チェン

シルヴェスター・スタローン

7位と9位には80年代ハリウッドを代表する二枚目スター、ロバート・レッドフォードリチャード・ギアがランクイン。レッドフォードは前年の『ナチュラル』での人気沸騰が続いていて、ギアは『コットンクラブ』でイイ男ぶりを遺憾なく発揮していた。

1985年度SCREEN読者選出トップ10(男優)

1位) ハリソン・フォード
2位) マイケル・J・フォックス
3位) マット・ディロン
4位) ジャッキー・チェン
5位) シルヴェスター・スタローン
6位) クリント・イーストウッド
7位) ロバート・レッドフォード
8位) ラルフ・マッチオ
9位) リチャード・ギア
10位) C・トーマス・ハウエル

Photos by GettyImages

This article is a sponsored article by
''.