カバー画像:Photo by Cristopher Rogel Blanquet/Getty Images for Disney
ヴァネッサ・カービー(スー・ストーム/インビジブル・ウーマン役)
私たちは“ファンタスティック4”の長い旅の一部なんだと感じます

──スー・ストーム/インビジブル・ウーマン役のオファーを受けたときの気持ちを教えてください。
「とても光栄でした。電話をもらったことを覚えています。マーベル社長のケヴィン(・ファイギ)とルイス(・デスポジート)とは会ったばかりでした。マット・シャクマン監督とはその数ヶ月前に会っていて、彼のことが大好きだったのです。ケヴィンとルイスのことも大好きで、スーについてたくさん話した後、私に出演を依頼してくれました。マーベル最初期の女性を演じられる、しかも1961年が舞台だということもあり、とても光栄だと思ったのを覚えています。私は子どもの頃に彼らを見て育った人をたくさん知っています。50年代にテレビがあまりなかったというのは、考えてみればすごいことですよね。子どもたちの主な娯楽はコミックスだったわけで、この家族とともに育った何百万人もの人たちがいるのです。私たちは、このキャラクターたちの長い旅の一部なんだと感じます。スタン・リーやジャック・カービーのようなコミックスを始めた人たちや、70年代、80年代、90年代、そして現在に至るまでコミックスに関わっている人たちがいる。私たちは、たまたま参加することになった一つのグループに過ぎないわけですが、その一員になれたことを本当に嬉しく思っています」
──本作ではバクスター・ビル(ファンタスティック4の本拠地)やタイムズ・スクエアなど大掛かりなセットが組まれていますが、それについてどのように感じますか?
「(セットや衣装には)いつもとても助けられるものだし、あまり想像力に頼らなくてもよくなります。『ザ・クラウン』では、宮殿や大きな部屋に身を置くだけでそうでしたし、バッキンガム宮殿(のセット)を建設することによって、この世界を信じることができるようになっていく。本作は現実とは異なる世界でありながら、1960年代のニューヨークに根ざしています。60年代の衣装や、ゼロから作られた宇宙服といったものによって、全てがファンタジーではなく、よりリアルに感じられるのです」
──撮影現場を見学させていただいたのですが、とても長いシーンもあり、演劇的にも感じられました。それはあなたの演技に影響を与えていますか?
「もちろんです。私は長回しが大好きで、『私というパズル』という映画では45分のシーンをノーカットで撮ったんです。あれは最高でした。演劇を彷彿とさせるような感じがして、好きなのです。映画では、同じ小さな瞬間を何度も繰り返すから大変ですし、しかも、順番を無視して撮影するんです。あるときは10年後のシーンを、またあるときは翌日のシーンを、突然撮影することになります。一方、本作のマット・シャクマン監督は舞台出身です。彼はLAで自分の劇場を持っていたので、劇場の演出家のようなものなのです。私たちはよく舞台の上で、全体を通してお芝居をやりたいと願っています。私はそれが一番好きなのです」
──他のマーベル作品のキャストと連絡を取ったりすることはありますか?
「ええ、セバスチャン・スタンは親友です。フローレンス・ピューも素晴らしい。共演者たちはマーク・ラファロとも仲がいい。まるでコミュニティのようですね。アドバイスをくれたりしますし、素晴らしい人たちです。大きな家族のようなものなんです。アベンジャーズなどに出演しているときは特に、みんなが交流して、とても楽しいと思います」
ヴァネッサ・カービー プロフィール
1988年イギリス・ロンドン生まれ。舞台からキャリアを始め、ドラマ「ザ・クラウン」でマーガレット王女を演じて人気と知名度を一気に高める。その後、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(18)でホワイト・ウィドウ役に抜擢され、『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(19)などメジャー作品での活躍でキャリアを拡大。『私というパズル』(20)では第77回ベネチア国際映画祭女優賞を受賞し、アカデミー賞主演女優賞の初候補に。次回作『ルインズ(原題)』ではセバスチャン・スタンと共演予定。
『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』
2025年7月25日(金)公開
アメリカ/2025/1時間55分/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:マット・シャクマン
出演:ペドロ・パスカル、ヴァネッサ・カービー、ジョセフ・クイン、エボン・モス=バクラック
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