カバー画像:『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』より
Courtesy of TPS Productions/ Focus Features
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イントロダクション
前作『アステロイド・シティ』では1950年代のアメリカ南西部を描いたウェス・アンダーソン監督が、今回は1950年代の架空の国フェニキアを創造。その国で怪しい事業を進める大富豪の父親と、父と疎遠だった尼僧見習いの娘が、珍道中を繰り広げる。父親役は『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』に続いて監督を組むベニチオ・デル・トロ。娘役は、ケイト・ウィンスレットの娘、ドラマ「バカニアーズ」のミア・スレアプレトン。2人が各地を訪れるたびに、監督の常連俳優たちが演じる少々奇妙な人々と出逢う、ロードムービー的な楽しさも満載。旅の中で父と娘の関係も次第に変化していく。
いつものように、美術、構図、映像のリズムのすべてを、アンダーソン監督流の美学で統一。ヨーロッパと西アジアを融合させた美術は『ムーンライズ・キングダム』(12)以来の常連アダム・ストックハウゼンが担当。小道具も、ロザリオはカルティエ製、リュックはプラダ製、コーンパイプはダンヒル製というこだわりぶり。撮影には、ティム・バートンの『ダーク・シャドウ』やジョエル・コーエンの『マクベス』を手がけたフランス出身のブリュノ・デルボネルが初参加。緻密に計算された美学に、ほのかなユーモアが漂う、ウェス・アンダーソン監督ならではの世界をたっぷり堪能させてくれる。
登場人物

(左から)ベニチオ・デル・トロ、マイケル・セラ、ミア・スレアプレトン
ザ・ザ・コルダ(ベニチオ・デル・トロ/写真左)
ヨーロッパの大富豪。多数の違法な事業に手を染めており、何度も命を狙われている。
リーズル(ミア・スレアプレトン/写真右)
コルダの娘。5歳の時に母を亡くして修道院に入れられ、父とはずっと会っていなかった。
ビョルン(マイケル・セラ/写真中央)
コルダ家の子供たちの家庭教師で、昆虫が大好き。旅の中でリーズルに惹かれていく。
あらすじ
1)大富豪ザ・ザ・コルダ(ベニチオ・デル・トロ)は、6年間会ってなかった娘リーズル(ミア・スレアプレトン)を遺産相続人に指名。家庭教師ビョルン(マイケル・セラ)と3人で“フェニキア計画”実現のため旅に出る。

2)3人は、フェニキア北部の国王陛下領を訪れ、山脈地下トンネルの建設を監督しているファルーク王子(リズ・アーメッド)に会うが、建設会社との交渉が難航していた。

3)コルダは、建設会社の米人経営者リーランド(トム・ハンクス)とレーガン(ブライアン・クランストン)がバスケ好きなのに目をつけ、シュートの賭けで計画に出資させる。

4)さらに一行は、ナイトクラブのオーナー、マルセイユ・ボブ(マチュー・アマルリック)や米東海岸の海運王マーティ(ジェフリー・ライト)を訪ね、出資を取り付ける。

5)コルダのはとこのヒルダ(スカーレット・ヨハンソン)は、彼女のコミューンで水力発電堤防を建設中。彼女はコルダのプロポーズを承諾するが、出資額を増やすのは拒む。

6)出資額が足りず、コルダは不仲の異母兄弟ヌバル(ベネディクト・カンバーバッチ)に会うことを決意。実は2人の過去には、リーズルの母をめぐる、ある出来事があった。

『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』9月19日(金)公開
アメリカ=ドイツ/2025年/1時間42分/パルコ ユニバーサル映画配給
監督:ウェス・アンダーソン
出演:ベニチオ・デル・トロ、ミア・スレアプレトン、マイケル・セラ、リズ・アーメッド、トム・ハンクス、ブライアン・クランストン、マチュー・アマルリック、リチ
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