衣装/[浜辺美波](ヨウジヤマモト)(MANA) [目黒蓮]コート¥154,400、シャツ¥55,000 共にMIKAGE SHIN(☎050-3131-8658) パンツ¥44,000 GALAABEND(3RD[i]VISIONPR ☎︎03-6427-9087) ブーツ¥133,100 ADIEU(BOW INC ☎︎070-9199-0913) サングラス¥8,800 メガネブランドゾフ(ゾフ カスタマーサポート ☎︎ 0120-013-883) グローブ¥49,500 SHINGO KUZUNO(Sian PR ☎︎03-6662-5525) ※ベルトはスタイリスト私物
故人様の思いも遺された人の思いもそっと手で包み込んで天に届けてあげるような言い方ができたらと(浜辺)
──今回の役柄を演じるにあたって、どのようなことを大切にされましたか。
目黒「僕が演じる漆原は、過去に悲しい出来事を経験しているんですが、そんな漆原だからこそ目指せる区切りの儀式があるんですよね。過去のパートを先に撮影していたので、その経験をしっかりイメージしながら演じることができたのは大きかったです」
浜辺「美空は、お見送りの儀式を一から学んでいく役どころだったので、そばにいる漆原さんのとても温かいお見送りの儀式に少しでも力になれればという想いで挑んでいました。何組かのお見送りをされる方と故人の方がいらっしゃるのですが、現場で皆さんの想いが溢れる様を拝見させてていただいていると、自分の中にも込み上げてくる感情があって。それは新しい発見でした。葬祭プランナーの方たちからは、生きた証をお届けするのが葬儀だというお話をはじめ、お葬儀に対する向き合い方や所作をずっとそばで見させてもらえたのもとっても学びになりました」
──お二人が葬儀で遺族に告げる「ほどなく、お別れです」という言葉が、声のトーンとあいまって心に沁みます。
目黒「葬祭プランナーの方たちから、ご遺族の方たちの心にも区切りがつく瞬間としての葬儀を目指しているというお話を聞くなかで、もちろん用意していくものはありましたけど、声のトーンなどは現場でご遺族の方の表情や様子を見るなかで出てきたものかなと思います。ご遺族の方たちの表情をしっかり見て、区切りがついたことをキャッチできてから、言っていた記憶があります」
浜辺「漆原さんの“ほどなく、お別れです”は、ほんとにあったかくて、救われたような気持ちがして。私自身のシーンは感情が高ぶるような葬儀の設定だったので、どうしても声が震えてしまったりして、難しい一言でした。漆原さんのように故人様の思いも遺された人の思いもそっと手で包み込んで天に届けてあげるような言い方ができたらと思ってました」
目黒「その台詞を僕は斜め後ろで聞いていたんですけど、今、浜辺さんが言った美空の雰囲気は、背中から感じられましたし、すっと胸に入ってきました」
2人でなければ目指すことができない区切りの儀式を、浜辺さんとだから作り上げられるものがあるのかなと思いました(目黒)
──漆原が執り行う「納棺の儀」も、見どころのひとつです。準備も大変だったと思いますが。
目黒「まさにその時間は、ご遺族の方たちにひとつ区切りをつけてもらえる時間にすることを心がけて演じていました。故人様への触れ方にも温かさや優しさが感じられるように、全てに神経を行き届かせて挑む。指先といった細かいところまで教えていただいて、練習もたくさんさせていただいて。家でもずっと、指導してくださってる先生の動画を見漁っていました。いざ、本番はどこを切り取られるかもわからず、ただひたすら重ねてきた成果をそこで出すというか。指先の動きだったり、布が開いていく音だったりもちゃんと伝わる切り取り方をしてくださっていて、ありがたかったです。形だけじゃなく、納棺の儀を行うときの自分の想いも大事に乗せてできたかなと。練習の時も、浜辺さんも本番のシーンと同じように座ってずっと見ていらっしゃって。そういう環境で練習できたのはすごいありがたかったかなと思います」
浜辺「納棺の儀がどういったものなのか、まず見ておきたいというのもありました。そうした漆原さんの姿を美空も見ていたでしょうし、そういうところから漆原さんと美空の関係は築かれていくんじゃないかなと思っていたので、私もしかと目に収めておきたいなと」
目黒「浜辺さんは、お芝居で初めて対峙した時からもうしっかり美空というキャラクターを掴んでらっしゃる印象でした。美空と漆原の2人でなければ目指すことができない区切りの儀式を、浜辺さんとだから作り上げられるものがあるのかなと、作品を通して僕自身思いました」
浜辺「美空の成長物語でもあるのですが、最初の本読みから、漆原さんの温かく見守ってくださってる感じを目黒さんの声だけでひしひしと感じていました。でも、本読みで監督とプロデューサーが漆原さんを激褒めしていたので、ものすごく焦りました」
目黒「そんな焦ってる感じじゃなかったですけど」
浜辺「すごい覚えてます。皆さんの頭の中の漆原さんがここにいたんだなと思って。私は、最初、この物語のテイストと扱うものの印象を結構暗く捉えていたので、美空という役も漆原さんのローテンションに引っ張られちゃって。そうじゃなくて、美空はもっと明るい、皆さんに共感してもらいやすいような普通の女の子でいなきゃいけなかったんですけど」
目黒「でも、スクリーンの中では美空の持つ明るさと漆原の対比は、すごく出てるのではないかなと思いますよね」
※全文はSCREEN2026年3月号に掲載
浜辺美波 プロフィール
2000年8月29日生まれ。石川県出身。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションで、ニュージェネレーション賞を受賞。同年公開のショートムービー『アリと恋文』の主演で女優デビューを果たす。「キミスイ」ブームを巻き起こす大ヒットとなった主演映画『君の膵臓をたべたい』(17)で、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年も主人公・槙野万太郎の妻・寿恵子を演じたNHK連続テレビ小説「らんまん」(23)、アカデミー賞を受賞した映画『ゴジラ-1.0』(23)、『六人の嘘つきな大学生』(24)、など、ジャンルを問わず、幅広い演技力を発揮している。『アリと恋文』の監督は、『ほどなく、お別れです』の三木孝浩。
目黒 蓮 プロフィール
1997年2月16日生まれ。東京都出身。2019年にSnow Manに加入し、20年にCDデビューを果たす。社会現象と呼ばれるほどの人気となったドラマ「silent」(22)で中途失聴者の青年の葛藤を演じて、幅広い世代の共感を得る。映画『月の満ち欠け』(22)での演技により、第46回日本アカデミー賞で優秀助演男優賞と新人俳優賞をW受賞するなど、繊細な表現力で高い評価を受けるとともに、『わたしの幸せな結婚』(23)、主演ドラマの映画化『劇場版 トリリオンゲーム』(25)といったエンタメ大作では、ヒロイックな魅力を発揮している。伝説の殺し屋として恐れられた男を演じる主演映画『SAKAMOTO DAYS』は2026年GW公開予定。
作品紹介

葬祭プランナー・漆原礼二に、ある能力を見込まれ、葬儀会社「坂東会館」でインターンとして働き始めた清水美空。遺族や故人にとことん寄り添う漆原の心遣いを目の当たりにするなか、共に、「最高のお見送り」を目指し、数々の葬儀に向き合っていく。長月天音の「ほどなく、お別れです」シリーズを、三木孝浩監督で映画化。初共演の浜辺美波、目黒蓮はじめ、森田望智、光石研、鈴木浩介、永作博美、夏木マリら豪華キャストが結集。

清水美空(浜辺美波)
葬儀会社「坂東会館」のインターン。就職試験で連戦連敗が続くなか、亡くなった人の声を聴くことができるという能力に気づいた漆原にスカウトされ、漆原の指導のもとで成長していく。遺族の気持ちに寄り添う漆原の真摯な姿勢に触れるにつれ、永遠の別れへの意識と、周囲に隠していた自分の能力への向き合い方に変化が生まれ、葬祭プランナーを志すようになる。

漆原礼二(目黒蓮)
「坂東会館」の葬儀プランナー。遺族がなかなか永遠の別れを受け入れられない難しい状況の葬儀を担当することが多いなか、遺族と故人の思いに寄り添い、お見送りが新たな一歩に繋がるように努めている。「ほどなく、お別れです」というお見送りの際の言葉には、美空も敬意を抱いている。納棺師の資格も持ち、納棺の儀も執り行う。
『ほどなく、お別れです』
2026年2月6日(金)公開
日本/2026/ 2時間4分/配給:東宝
監督:三木孝浩
出演:浜辺美波、目黒蓮、森田望智、光石研、鈴木浩介、永作博美、夏木マリ
ⓒ 2026 「ほどなく、お別れです」製作委員会 ⓒ長月天音/小学館

