ルイス・クーら『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』のキャスト陣、そして製作陣が集った話題作『ヒット・エンド・ファン!臨時決闘』が現在公開中。『トワウォ』ファンはもちろんのこと、スポーツ映画ファンも必見の一作です。(文・林穂紅/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『ヒット・エンド・ファン!臨時決闘』より ©2025 Ovation Entertainment Group Limited. One Cool Film Production Limited. All Rights Reserved.

イントロダクション

2025年の旧正月期に、香港で堂々No.1ヒットを記録した痛快アクション・エンターテイメント。前作の犯罪アクションコメディ『臨時強盗』でもクリーン・ヒットを飛ばしたアルバート・マック監督のもと、ルイス・クーやプロデューサーのキニー・チュンら、あの『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』の俳優・スタッフが集結。マカオのおんぼろムエタイジムを舞台に、笑いと友情の本格スポ根ドラマを繰り広げる。

『トワウォ』ファンには嬉しい小ネタ満載だが、未見でも大丈夫。劇中のジムの扉がいつでも誰にでも開かれているように、見る人を選ばず、新しい挑戦を応援してくれる爽やかな作品だ。同時に「負けてこそ学べることがある」というメッセージには深い意味を感じる。香港でヒットした理由や『トワウォ』に通じるカタルシスもそんなところにあるのかも知れない。そうだ、試合終了のゴングが鳴るその時まで、挑戦者は、香港映画は、香港人は、決して諦めない。

鍾磊(チョン・ロイ、ルイス・クー)

高秋(ゴウ・チャウ、トニー・ウー)

偉斌(ワイバン、ジャーマン・チョン)

王十(ウォンサップ、フィリップ・ン)

あらすじ

1)ビジネスは順風満々と言えないが
温かな家庭を築く鍾磊(チョン・ロイ)と嘉莉(ガーレイ)

かつてマカオのムエタイ界を制した伝説の拳王・鍾磊。だが、弟子に敗れたと噂され、経営するジムは赤字続き。女優復帰を目指す妻・嘉莉も厳しい現実に直面している。

2)一方、バリキャリの雪(シュー)がムエタイ女王に宣戦布告!

広告業界で成功するバリキャリの雪は、出演者の嘉莉へ辛辣なダメ出しを行い険悪な仲に。さらに、恋人がムエタイ女王の雅雲(ガーワン)と浮気していると知り、彼女へ無謀な対戦を挑む。

3)雪は鍾磊に弟子入りして猛特訓。鍾磊も元弟子・偉斌と対決へ?

雅雲を倒すべく鍾磊ジムに弟子入りした雪は、特訓や出会いを通じて闘うことの意味を知る。一方、鍾磊も袂を分かった元弟子、偉斌(ワイバン)との勝負へ。いま「決闘」のゴングが鳴る!

注目ポイント

1)ルイス・クー、トニー・ウーほか『トワウォ』キャスト陣大集結!

『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』のキャストが多数登場するのが本作の楽しいところ。まず伝説の拳王・鍾磊(チョン・ロイ)役に御大ルイス・クー。『トワウォ』では城砦のまとめ役・龍捲風(ロンギュンフォン)を演じていたが、今回はジム経営と弟子の指導に当たる。タバコが葉巻へグレードアップし、温かな家庭を築いている姿は感慨深い。

連戦連敗ながらムエタイへの情熱に溢れ、雪(シュー)を指導する高秋(ゴウ・チャウ)役には、十二少(サップイーシウ)を演じたトニー・ウー。鍾磊と袂を分かった偉斌(ワイバン)役には、闇医者・四仔(セイジャイ)役だったジャーマン・チョン。この2人はルイスの事務所に所属する。

他にも「硬直!」の王九(ウォンガウ)役で人気爆発のフィリップ・ンが、またもインパクト抜群の王「十(サップ)」役で出演。さらに、幼かった魚蛋妹(ユーダンムイ)役のウォン・ワンチンが鍾磊の娘・意(イー)に(ちなみに「鍾意(チョンイー)」は「好き」という意味)、叉焼飯屋の店主役のジョセフ・ラウが投資家に、冷奴(ラーンノウ)役のロー・ウィンチョンがプロデューサーに扮するなど、ファンには堪らないメンツが揃っている。

ルイス・クーをはじめ『トワウォ』キャストがあちこちに登場

成長した姿を見せるウォン・ワンチン

2)スポ根×再起 ── 女性たちの熱いドラマ

冴えない二股男を巡って美女二人がムエタイで戦う!という話の流れについ笑ってしまうが、本作は本格的なスポ根ドラマとしても見応え十分。挑戦を受けるムエタイ女王・雅雲(ガーワン)を演じるのは、『29歳問題』の実力派クリッシー・チャウ。未経験とは思えぬ鮮やかな身のこなしで女王の貫禄を見せつける。

対するは、彼氏を奪われ、打倒雅雲を誓って「鍾磊(チョン・ロイ)」ジムの門を叩く林雪(ラム・シュー)役、『アニタ』主演のルイーズ・ウォン。劇中では「画数のやたら多い漢字を読む」など脱力ものの訓練(?)も描かれるが、メイキングで見せた無数のアザが、彼女の耐えた特訓のハードさを物語る。

さらに、彼女たちを見守る鍾磊の妻・嘉莉(ガーレイ)役で『西遊記 女人国の戦い』など多くの出演作で知られるベテランのジジ・リョンが厚みを加える。中年女優という自身の立ち位置に葛藤しつつ、再起に挑む彼女の姿もまた、もう一つの戦いだ。三人の成長と、その先に芽生える熱い友情に胸を打たれずにはいられない。

雅雲と林雪の激しいファイトシーンにも注目

嘉莉の再起もドラマのみどころ

3)パロディから日本絡みまで香港映画らしいネタの宝庫

ヒット作にあやかるのは香港コメディあるある。本作にも『トワウォ』を知っていればより楽しめるネタが満載。「硬気功で跳ね返せよ」という台詞もそうだし、嘉莉が読みこむ台本「九龍剰女(老嬢)之臨時囲城龍捲風」(龍捲風や信一も登場する)はほとんど『トワウォ』の原題通り。

マック監督の前作『臨時強盗』へのオマージュも抜かりない。洒落たタイトルバックは前作を彷彿とさせ、そこに登場する「鍾磊」ジムのロゴは、威嚇し合う二頭の虎というより「イカ耳の猫」のよう。これは後のキャットファイトを予告しているのだろうか。また、本作ではハンサムウーマンの「林雪」は、実は前作出演のコワモテ男優の名でもある。

極め付けは、鍾磊にロープを使った練習方法を教えた友人の存在だ。「出っ歯で強盗をしている我慢ならん人」という設定は、まさに『臨時強盗』でアーロン・クォックが演じた梅藍天(ムイ・ラムティン)そのもの。その他、お約束の日本絡みネタ(高倉健とか…)やオヤジギャグもきっちり盛り込まれている。

ルイス・クーが劇中の読み合わせでは信一役に?

「林雪」の名前は監督の前作からのオマージュ

『ヒット・エンド・ファン!臨時決闘』
公開中
香港/2024年/1時間48分/JAIHO配給
監督/アルバート・マック
出演/ルイス・クー、ジジ・リョン、ルイーズ・ウォン、クリッシー・チャウ、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、チャン・チャームマン、フィリップ・ン、ウォン・ワンチン、ジョゼフ・ラウ

©2025 Ovation Entertainment Group Limited. One Cool Film Production Limited. All Rights Reserved.

This article is a sponsored article by
''.