PART1『トップガン』伝説を飛翔させる4つのエンジン
『トップガン』は、なぜこうも、私達の心を燃やし続けるのか。そこには4つのエンジンがある!
1. 個性的なキャラクターが織り成す「青春ドラマ」

© 1986,2020 Paramount Pictures.
『トップガン』のアツさは、いったいどこからくるのか? さまざまな理由はあるが、やはりドラマの魅力を抜きにしては語れない。特に主人公マーヴェリックとライバル、アイスマンの関係性は物語の中心軸で、映画を動かす強力なエンジンともいえる。天才肌で少々うぬぼれたところがあるマーヴェリックに対し、アイスマンは冷静沈着な完璧主義者。彼らの対立関係は、試練をともにすることで敬意へと変わるのだから、これはエモいとしかいいようがない。アイスマンにふんするヴァル・キルマーは当初この役に乗り気ではなかったというが、結果的に当たり役となったことで彼のクールな個性は神話となった感すらある。他にもマーヴェリックを囲むキャラクターは個性的で、教官チャーリーとのロマンス、良き相棒グースとの友情と悲劇など、主人公を成長させるエピソードには事欠かない。そういう意味では、まさしく堂々たる青春映画なのだ!
2. 圧巻の「スカイアクション」

© 1986,2020 Paramount Pictures.
海軍のエリートパイロットが主人公なのだから、航空アクションの見せ場は必須。本作のそれが強烈な魅力を放っていたのは、公開当時“空を飛ぶ感覚を初めて映画が捉えた”と評されたことからも明らかだ。なにしろ、米海軍の撮影への全面協力により、実際の戦闘機F-14トムキャットの使用が可能になり、本物の迫力が宿った。従来の空撮はミニチュアを使うことが主流だったので、当時としては画期的な手法だ。さらにコクピット視点でとらえられた急旋回や失速、機体の揺れは緊張感にあふれ、観る者にリアルなGを体感させるかのよう。トニー・スコット監督はスピーディーなカット割りで鳴らしたが、彼流の編集テンポの鋭さは本作でもみごとに生きた。そんな激しいアクションシーンの一方で、オレンジ色の光を生かした“マジックアワー”の艦上シーンには詩的な美しさが。これもまた映像にこだわるスコット監督の“らしさ”である。
3. サントラもヒット! 物語を彩る「音楽」

© 1986,2020 Paramount Pictures.
映画のヒットに伴い、サントラ盤も特大のヒットを記録。全米ではヒットチャートのナンバーワンに輝き、その年にもっとも売れたサントラ盤となった。日本でも40万枚というサントラとしては異例のセールスを記録。当時の人気アーティストの新曲をコンパイルしていたことが爆売れの理由だが、加えてそれらが映画の場面にフィットしていたことも見逃せない。オープニングにフィーチャーされたケニー・ロギンスの「デンジャー・ゾーン」はとりわけ印象的で、あのイントロを耳にしただけで空母の熱気やジェットの轟音を思い出す人は少なくないだろう。対照的に、ベルリンによるバラード「愛は吐息のように」はラブストーリーをしっとり盛り上げる。この曲は米ビルボードのチャートでナンバーワンを記録。今の耳で聴くと大げさ感もあるが、これぞ80'sの音であり、ノスタルジックな響きを含めて味だ。とにかく、映像が思い浮かぶというだけで、刷り込み度が高めであるのは疑問の余地なし!
4. 誰もが真似した「ファッション」

© 1986,2020 Paramount Pictures.
映画の枠を超えて“世界のスタイル”を変えた本作。マーヴェリックがフライトジャケットをはおり、レイバンのサングラスをかけた瞬間、それは単なる衣装ではなく、観客の“憧れの象徴”に早変わり。レイバンのアビエーターは爆発的な売り上げを記録。劇中着用のG-1に似たMA-1と呼ばれるジャケットは日本でも大流行し、アメカジブームの走りとなったのはご存じのとおり。また、劇中で彼が乗っていたバイク、カワサキGPZ900Rのブームも忘れてはいけない。滑走路沿いを疾走するシーンは自由や反骨、スピード──すなわちマーヴェリックという男の魂そのものの象徴ともいえる。余談だが、この年トムのもうひとつの主演作『ハスラー2』が公開されたが、こちらもビリヤード人気を爆発的に引き起こしたのだから、当時の彼はまさにトレンドセッター。ともかく、ファッションがキャラクター性とここまで密接に結びついた映画は他にない。『トップガン』はスタイルで観客を惚れさせた映画でもあるのだ!

『トップガン』
TV吹替初収録特別版
4K Ultra HD+ブルーレイ:7,689円(税込)
ブルーレイ:2,075円(税込)
DVD:1,572円(税込)
発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング
© 1986,2020 Paramount Pictures.
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