イントロダクション

底受けに明るい老婦人が「今日だけの嘘」をついてしまい、母を亡くした学生と友情で結ばれていくユーモアと優しさに満ちた物語。親友の急死で心にぽっかり穴の開いたエレノアは、昔とすっかり様子の変った故郷ニューヨークで余生を送ることにしたが、たまたま参加したホロコースト体験者たちの会で、友人の体験を自分のことのように語ってしまう。やがて悪意のない嘘が、世代を超えた友情や思わぬ大騒動を生むことに…。
「アベンジャーズ」シリーズなどの人気女優スカーレット・ヨハンソンによる初監督作。トリー・ケイメンが自身の家族の歴史を基に初めて担当した長編映画の脚本に感銘を受けたスカーレットは、自分の親族もワルシャワ・ゲットーで亡くなったことから、演出と製作も兼任した。主演は現在96歳になる『テルマがゆく!93歳のやさしいリベンジ』のジューン・スキッブ。共演は『28年後…』のエリン・ケリーマン、『サンキュー、チャック』のキウェテル・イジョフォー、ジェシカ・ヘクト、リタ・ゾーハーら。
ストーリー

長年寄り添って生きて来た大親友ベッシーが急逝し、すっかり意気消沈した老女エレノア(スキッブ)。そんな彼女は余生を家族の元で送るため、娘たちの住むニューヨークにお引っ越し。だが娘や孫は自分の生活に忙しく、同年代の友人を作るために気軽なお茶会に参加してみることに。ところが偶然“ホロコーストの生存者が自身の経験を語り合う会”に紛れ込んでしまう。場違いなエレノアだったが、ついついホロコースト体験者だったベッシーに聞いていた話を自分のことのように語ってしまう。そこに大学のレポート提出のために参加していたジャーナリスト志望の学生ニナ(ケリーマン)がエレノアの話に興味を持ち、インタビューを申請されたがもちろんエレノアはお断りした。

半年前にユダヤ人だった母を失くしたばかりのニナは有名なジャーナリストの父ロジャー(イジョフォー)とぎこちない日々を送っていた。そんな彼女に自分の孤独な境遇を重ね合わせたエレノアはインタビューを承知。悪気はなかったが、嘘に嘘を重ねる羽目に…。2人に奇妙な友情が生まれていくが、エレノアの話は思わぬ事態を引き起こしてしまう。
知っておきたい“ユダヤ人の定義”
本作の主役であるエレノアは結婚して改宗したユダヤ人で、ニナは亡くなった母親がユダヤ人だったので、やはりユダヤ人である。日本ではあまり知られていないかもしれないが、一般的に母親がユダヤ教徒でなくては、父親がユダヤ人というだけではユダヤ人と認められないそう(異なる解釈の地域もある)。ユダヤ教では男児は13歳、女児は12歳で成人となり、その儀式をバル・ミツバ(男児)、バト・ミツバ(女児)と呼び、エレノアはバト・ミツバの経験がない。こうした事情を踏まえておくと映画をより理解できそうだ。
キャラクター紹介

エレノア(ジューン・スキッブ)
エレノア(ジューン・スキッブ)
誰にも好かれる個性を持った陽気な老婦人。同居していた親友を失い、かつて住んだNYで家族と暮らそうとするが、ホロコースト体験者たちの会に出席したことから運命が変る。

ニナ(エリン・ケリーマン)
ニナ(エリン・ケリーマン)
ジャーナリズム専攻の大学生。亡き母がユダヤ人で、エレノアがホロコースト体験を語っていた様子に感銘を受け独自取材を開始。彼女と年齢を越えた友情で結ばれるが…。

ロジャー(キウェテル・イジョフォー)
ロジャー(キウェテル・イジョフォー)
テレビ番組にも出演している有名ジャーナリストで、ニナの父親。自分と同じ道を進もうとする娘を心配している。半年前に愛妻を失った悲しみの感情を表には出さない。
『エレノアってグレイト。』
2026年6月12日(金)公開
アメリカ/2025/1時間38分/配給:東映ビデオ
監督:スカーレット・ヨハンソン
出演:ジューン・スキッブ、エリン・ケリーマン、キウェテル・イジョフォー
© 2025 ELEANOR INVISIBLE FILM, LLC AND TRISTAR PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
