“クリスの時代”の次は、彼らの時代かもしれない ── 現在のハリウッドを見渡せば、なぜか“ニコラス”が増えている。だが、その個性は一括りにはできない。ここでは、話題作の主演俳優、次代を担う若手実力派から、唯一無二の怪優まで、いま映画界で存在感を放つ“ニコラス”たちを一挙紹介!(文・SYO〈ニコラス解説〉、荻原順子〈コラム〉/デジタル編集・スクリーン編集部)
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“ 外さないニコラス ”
ニコラス・ホルト

幅広い役柄で実力を発揮。“ニコラス界の若頭”とでも言うべき活躍ぶり
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安定感抜群で他の追随を許さない《信頼できるニコラス》ならホルト一択。子役時代には『アバウト・ア・ボーイ』でヒュー・グラントと共演し、その後も「X-MEN」シリーズや『ウォーム・ボディーズ』と作品を重ね、映画史に残る『マッドマックス 怒りのデス・ロード』では狂信者が人間味を獲得していく姿を切なくも強烈に演じた。作家主義的作品から娯楽作までこなす彼だが(ケイジとも複数共演)、いけすかない権力者やインテリに扮した際の高慢ちきな芝居は絶品。『女王陛下のお気に入り』『ザ・メニュー』「THE GREAT 〜エカチェリーナの時々真実の物語〜」に『スーパーマン』まで。2026年は主演作『銀行強盗:完全マニュアル』でデヴィッド・リーチ監督仕込みの本格アクションに挑戦!

“ ネオンニコラス ”
ニコラス・ウィンディング・レフン

10年ぶりの新作には自身の臨死体験を反映
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監督業だけでなくマブダチの小島秀夫監督と組んでゲームに出たりプラダで展示したりと、近年ますます多彩なNWR。マッツ・ミケルセンのデビュー作『プッシャー』や、ライアン・ゴズリング主演の『ドライヴ』ほかスタイリッシュな演出で知られるデンマークの鬼才だ。2026年はカンヌ国際映画祭でお披露目された『Her Private Hell(原題)』が待機中。ソフィー・サッチャー、チャールズ・メルトンに加え、忽那汐里や西島秀俊も出演している。

“ 見守りニコラス ”
ニック・フロスト(本名:ニコラス・ジョン・フロスト)

エドガー・ライト監督&サイモン・ペッグと共に『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』ほか粒ぞろいのコメディ作品を創り上げてきたフロスト。実写版『ヒックとドラゴン』では再現度高すぎな活躍ぶりだったが、ドラマ版「ハリー・ポッター」シリーズではハグリッド役を違和感なく務めている。イギリスの児童番組「Captain Pugwash」の実写化も待機中。新たな路線を突き進んでいる。

ゲップにハグリッドと、主人公を見守る役が最近多め?
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“ 青春ニコラス ”
ニック・ロビンソン(本名:ニコラス・ジョン・ロビンソン)

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後に『キングコング:髑髏島の巨神』を放つジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督の青春映画『キングス・オブ・サマー』に続き、『ジュラシック・ワールド』第1作でお兄ちゃん役を射止めたロビンソン。その後に出演した『Love, サイモン 17歳の告白』も絶賛を浴びた。Netflix映画『ボイスメールで恋をして』ではオファーマンとWニコラス出演。Netflixシリーズ「Kennedy(原題)」では、マイケル・ファスベンダーと共にケネディ家の家長に扮する。

画像: 新作ロマコメでは声から恋に落ちる青年役に挑戦 『ボイスメールで恋をして』Netflixで独占配信中

新作ロマコメでは声から恋に落ちる青年役に挑戦
『ボイスメールで恋をして』Netflixで独占配信中

“ 職人肌ニコラス ”
ニック・オファーマン(本名:ニコラス・デヴィッド・オファーマン)

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名バイプレーヤーにして約30年の芸歴を誇るオファーマン。新人時代は大工としても活動しており、木工関係の会社の運営や書籍も出しているマルチな男でもある。近作に『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』や『サンキュー、チャック』があり、『シビル・ウォー アメリカ最後の日』では大統領、「マーゴのマネートラブル」ではエル・ファニング演じる主人公の父親とA24作品にも出演。「THE LAST OF US」シーズン1第3話での名演は伝説となった。

自然と手仕事への愛を綴った著書「Where the Deer and the Antelope Play」
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Column )
“ニコラス現象”の謎をひもといてみる…

 ニコラス増殖の背景の1つには、まずNicholasが1970年代から2000年代初めぐらいまで米国での男子の人気ネームだったことがある。またNicholasは、ニコラス(Nicolas、ニコラス・ケイジはhを抜いたニコラス)、ニック、ニッキーなどと呼び名のバリエーションも付けやすい。さらに言うと、そこには一度気になった情報がその後急に自分の周りで頻繁に目にするように感じる認知バイアス、バーダー・マインホフ現象が絡んでいるのかもしれない。つまり、実際はジョンやロバート、トム等の名前の方が多いはずなのに、ニコラス名前のスターの活躍を目にするとニコラス名前の俳優が目につき始めるといった次第。まあ、認知心理学など持ち出さず、ニコラスたちって凄い!と思い込んで応援するのが粋なのかも?

(text/荻原順子)

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