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“ ニコラス界総本部長 ”
ニコラス・ケイジ
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ニコラスと聞けば真っ先に顔が浮かぶのがこの人、ニコケイことニコラス・ケイジ。アルコール依存症の主人公を熱演してオスカーに輝いた『リービング・ラスベガス』から、いまだ熱いファンを誇る『ザ・ロック』『コン・エアー』『フェイス/オフ』のようなエンタメ大作に至るまで数々の代表作を誇る彼だが、2010年代以降は借金返済のため低予算映画やVOD系作品に大量に出まくることに。その選択が『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』や『PIG/ピッグ』といったクセ強作品で新たな才能を開花させ、バズに左右される教授に扮した怪作『ドリーム・シナリオ』に続く『ロングレッグス』で再びブレイク。彼が作り上げたアイコニックな殺人鬼キャラクターが絶賛され、シリーズ化につながった。そして現在配信中の実写シリーズ「スパイダー・ノワール」では、「スパイダーバース」シリーズに続いて主人公を堂々たる風格で演じ切っている。ジョン・ウー監督との再タッグ『Gambino(原題)』も待機中。ニコラス筆頭格の座はまだまだ譲らない!
INTERVIEW
ニコラス・ケイジが語る、初主演ドラマ「スパイダー・ノワール」
1930年代のニューヨークを舞台に、クモの力を秘めた私立探偵ベン・ライリーの活躍を描く「スパイダー・ノワール」。長年のアメコミファンとして知られるニコラスですが、同時に熱心な映画ファンでもあります。往年のフィルム・ノワールへの愛情も込めながら、初主演ドラマに挑んだようです。

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── “スパイダー・ノワール”という役が、このタイミングでご自身にふさわしいと感じた理由は何だったのでしょうか?
「以前から、自分の中にある、ひとつのビジョンに挑戦したいと思っていました。それは、極端に異なる2つの要素を衝突させることです。ひとつは1930〜40年代のフィルム・ノワール的な演技様式。例えばハワード・ホークス監督の『三つ数えろ』や、エドワード・G・ロビンソンが出演した『キー・ラーゴ』のような世界観ですね。そしてもうひとつが、スタン・リーによる傑作『スパイダーマン』です。だからこの作品は、私にとって一種の実験でもありました。ただ同時に、全員が本気で向き合えば、そこから何か魔法のようなものが生まれるはずだという確信もあったのです。新しく、しかもエンターテインメントとして成立するものが、この衝突の中から立ち上がるのではないか、と。私にとっては、ロイ・リキテンスタインのポップアート作品のような感覚もありました。以前から、テレビシリーズというフォーマットにも挑戦したいとも思っていました。長尺のシリーズであれば、時間をかけて小さな“種”を物語の中に撒いていくことができる。例えば、蜘蛛のDNAが彼の動きや人間性にどう影響していくのか、といったアイデアです。実際、その多くは撮影の中で自然に生まれてきたもので、最初から脚本に書かれていたわけではありませんでした」
── 現代のスーパーヒーロー像との差別化はどのように意識されましたか?
「実は、“スーパーヒーロー像”そのものは、あまり意識しませんでした。重視したのは、1930年代の映画演技のスタイルをどう再現するか、そして“(ハンフリー・)ボガートのような人物が、たまたまスパイダーマンだった”という超現実的な衝突を成立させることです。だからこそ、これまでのどのヒーローとも異なる存在になったと思います。さらに、『ザ・フライ』のジェフ・ゴールドブラムのような、“体内にいる異形の存在と闘う感覚”も加えたいと考えていました。今回の作品では、これまでのスパイダーマン作品とは異なり、蜘蛛のDNAが彼の肉体や精神にどのような影響を与えるのかを掘り下げたかったのです」
── ご自身のキャリアを振り返った時、この作品での演技はどのような位置づけになりますか?
「私の頭の中にあったビジョンがまさに理想通りの形で実現した数少ない作品のひとつです。長年この仕事をしてきましたが、今回は本当にスリリングで、怖さもあり、挑戦的でもありました。正直に言えば、完成した全8話を観るまでは、“本当に辿り着けたのか”自信が持てなかったのです。でも、観終わった翌朝、自然と笑顔になっていた。私は、この作品が“観客を別の世界へ連れていく感覚”を実現できていると感じたのです。観る人を別のニューヨークへ、別の次元へ、別の時代へと運んでいく。そしてその世界が、新鮮でありながらも、しっかりと信じられるものとして成立していた。だから本当に嬉しかったですね。個人的な満足度という意味では、“自分が思い描いていたものを理想的な形で実現できた作品”として、間違いなくキャリアのトップ3に入ると思っています」
「スパイダー・ノワール」
マーベル・コミック「スパイダーマン・ノワール」を原作とした実写ドラマシリーズ。1930年代のニューヨークを舞台に、クモの力を秘めた私立探偵ベン・ライリー(ニコラス・ケイジ)が、自らの過去と向き合いながら、街で唯一のスーパーヒーローとしての宿命を背負っていく姿を描く。

