カバー画像:『モネと時間旅行』より © STUDIOCANAL - COLOURS OF TIME - CE QUI ME MEUT - Emmanuelle Jacobson-Roques
2026年9月18日(金)公開
『モネと時間旅行』La venue de l'avenir(2025)
モネの名画がつなぐ、過去と現在の物語
© STUDIOCANAL - COLOURS OF TIME - CE QUI ME MEUT - Emmanuelle Jacobson-Roques
2026年は印象派の巨匠クロード・モネ(1840-1926)の没後100年となるメモリアルイヤー。この節目の年の9月に日本公開される本作は、そのタイトルどおり、印象派が花開いた19世紀パリへ“時間旅行”するような感覚を味わえる一本。現代を生きる親戚同士の4人が、ノルマンディーに残された一軒の古い家を相続したことをきっかけに、19世紀パリを生きた祖先の女性アデルの人生をたどっていく。物語は二つの時代を行き来しながら展開し、劇中にはモネをはじめ、写真家フェリックス・ナダール、文豪ヴィクトル・ユゴーら実在の芸術家たちが登場。《睡蓮》や印象派の名の由来となった《印象、日の出》などのモネの名画が物語を彩る。『ダンサー イン Paris』などで知られる名匠セドリック・クラピッシュ監督が、芸術や家族の絆、人とのつながりなど、世代を超えて受け継がれていくものを温かな眼差しで見つめる一作だ。
【 制作秘話 】名画を思わせる構図を再現
クラピッシュ監督は、以前からモネの熱心なファン。「モネは絶対的な巨匠です。オランジュリー美術館にある《睡蓮》の間を訪れれば、誰もが納得するはずです。何時間でもそれらの絵を見ていられますが、それは絵の巨大さによるばかりでなく、その色彩の妙に魅了されるからです」と語っている。本作の撮影初日の舞台となったのは、モネが繰り返し描いたサン=ラザール駅。監督はモネへのオマージュとして、名画を思わせる構図を映像に取り入れ、モネの世界をスクリーンによみがえらせている。
名画MEMO )《睡蓮》
印象派を代表する画家モネが約30年にわたって描き続けた「睡蓮」の連作は、近代美術史の最高傑作のひとつと言われる。本作では、冒頭とラストにパリのオランジュリー美術館にある大装飾画《睡蓮》連作が登場する。物語には創作が含まれているが、過去パートではモネが晩年を過ごしたジヴェルニーの「睡蓮の庭」も舞台となり、この名作が生まれた背景に思いを巡らせることができる。
Photo by Raphael GAILLARDE/Gamma-Rapho via Getty Images
『モネと時間旅行』
2026年9月18日(金)公開
配給:セテラ・インターナショナル
監督:セドリック・クラピッシュ 出演:スザンヌ・ランドン、アブラム・ヴァプレ
『真珠の耳飾りの少女』
Girl with a Pearl Earring(2003)
フェルメールの名画誕生の秘密に迫る
© Archer Street (Girl) Limited 2003
米作家トレイシー・シュヴァリエのベストセラー小説を映画化し、フェルメールの名画《真珠の耳飾りの少女》誕生の背景を大胆なフィクションで描いた一編。17世紀オランダ、画家ヨハネス・フェルメール(コリン・ファース)のもとで働くことになった少女グリート(スカーレット・ヨハンソン)が、その類いまれな感性を見いだされ、やがてフェルメールの創作の世界へと引き込まれていく。グリートの静かなまなざし、窓から差し込む柔らかな光、深い陰影など、画面の一つ一つが“光の魔術師”ともいわれるフェルメールの絵画を思わせる。まさに一枚の絵画が動き出したような映像体験を味わえる作品だ。
名画MEMO )《真珠の耳飾りの少女》
「北のモナ・リザ」とも称される、1665年頃に描かれたフェルメールの代表作。青と黄色のターバン、そして大きな真珠の耳飾りが印象的だが、モデルが誰だったのか、なぜ描かれたのかはいまなお謎に包まれており、その神秘性も作品が愛され続ける理由の一つ。映画は、その“空白”に豊かな物語を与えている。
Photo by Art Media/Print Collector/Getty Images
【 名画を実際に見られるチャンス! 】
《真珠の耳飾りの少女》がこの夏、14年ぶりに来日! 9月27日(日)まで大阪中之島美術館で開催中の「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」で本物の名画に出会える。
『真珠の耳飾りの少女』
監督:ピーター・ウェーバー 出演:コリン・ファース、スカーレット・ヨハンソン
『黄金のアデーレ 名画の帰還』
Woman in Gold(2015)
クリムトの名画がたどった数奇な運命
All Program Content © 2015 The Weinstein Company LLC. All Rights Reserved.
ナチスによって不当に奪われたクリムトの名画をめぐる、実話に基づく感動作。第二次世界大戦中にオーストリアから逃れ、アメリカで暮らすマリア(ヘレン・ミレン)は、叔母アデーレを描いたグスタフ・クリムトの名画《黄金のアデーレ》の返還を求め、駆け出しの弁護士ランディ(ライアン・レイノルズ)とともに祖国オーストリアを相手取った前代未聞の裁判に挑む。美術品の返還問題を軸に、戦争によって故郷や家族、そして大切な思い出まで奪われた一人の女性の悲しみを描き出す。「あの有名な肖像画、私にとっては叔母です。(家族の形見を)取り戻したいのです」というマリアの言葉が、“名画の本当の価値とは何か”という問いを投げかける。
名画MEMO )《黄金のアデーレ》
正式名称は《アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 Ⅰ》。1907年にグスタフ・クリムトが描いた最も有名な肖像画の一つで、金箔をふんだんに用いた豪華な作風から「黄金のアデーレ」の愛称で親しまれる。ナチスに奪われた後、長年オーストリア政府が所蔵していたが、やがて所有権をめぐる法廷闘争へと発展。その数奇な運命こそが、本作の物語となっている。
Photo by Fine Art Images/Heritage Images/Getty Images
『黄金のアデーレ 名画の帰還』
ブルーレイ:¥2,200(税込) DVD:¥1,257(税込)
発売・販売元:ギャガ
All Program Content © 2015 The Weinstein Company LLC. All Rights Reserved.
『黄金のアデーレ 名画の帰還』
監督:サイモン・カーティス 出演:ヘレン・ミレン、ライアン・レイノルズ
『レンブラントの夜警』
Nightwatching(2007)
世界的名画の“謎”に迫るミステリー
© Nightwatching B.V. 2007
17世紀オランダを代表する画家レンブラントと、その最高傑作といわれる名画《夜警》に秘められた謎を描く歴史ミステリー。『コックと泥棒、その妻と愛人』などで知られるピーター・グリーナウェイ監督は、レンブラントが市民隊の集団肖像画《夜警》に、ある“告発”を描き込んだという仮説をもとに物語を展開。光と影を巧みに生かした映像美とともに、名画の制作と画家の人生を交錯させ、レンブラント(マーティン・フリーマン)が破滅へ向かう姿を映し出す。大胆なフィクションを織り交ぜながら、一冊のミステリーを読むように、絵画の裏側に隠された物語を想像する面白さを味わわせてくれる。
名画MEMO)《夜警》
1642年に完成したレンブラントの名作で、“世界三大名画”の一つとも称される。アムステルダム市民隊を描いた集団肖像画で、巧みな光と影の演出や、人物たちが今にも動き出しそうな躍動感が大きな特徴。映画では独自の解釈を通して、《夜警》を新たな視点から楽しむことができる。
Photo by Fine Art Images/Heritage Images/Getty Images
『レンブラントの夜警』
監督:ピーター・グリーナウェイ 出演:マーティン・フリーマン、エヴァ・バーシッスル
『ゴッホ 最期の手紙』
Loving Vincent(2017)
ゴッホの名画が動き出す驚異の映像体験
©Loving Vincent Sp. z o.o/ Loving Vincent ltd.
映画史上初となる、全編が動く油絵で構成された“油絵アニメーション”として話題を呼び、アカデミー賞長編アニメーション賞にもノミネートされた異色作。巨匠ゴッホが亡くなる直前に書いた一通の手紙を届けるため、青年アルマン(ダグラス・ブース)が彼とゆかりのある人々を訪ね歩く。証言を集めるうちに、ゴッホ最期の日々と死の真相が少しずつ浮かび上がっていく。全編は125人以上の画家によって、ゴッホの画風を再現した約6万5000枚もの油彩画で描かれ、《星月夜》《夜のカフェテラス》《タンギー爺さん》など、おなじみの名画がアニメーションとして次々と登場。まるでゴッホの絵画の中を旅しているかのような唯一無二の映像体験を味わえる。
名画MEMO )《星月夜》
1889年、療養中のゴッホが描いた一枚。渦を巻くような夜空に輝く星々、空へ伸びる糸杉など、独特の風景が描かれたゴッホの代名詞ともいえる名画。映画はこの《星月夜》で幕を開け、《ローヌ川の星月夜》で幕を閉じる。ラストでは、星を見るといつも夢想してしまうというゴッホの手紙が読み上げられ、二つの“星月夜”がその言葉と美しく呼応する。
Photo by VCG Wilson/Corbis via Getty Images
『ゴッホ 最期の手紙』発売中
Blu-ray:5280円(税込)
発売元:パルコ
販売元:ハピネット・メディアマーケティング
©Loving Vincent Sp. z o.o/ Loving Vincent ltd.
『ゴッホ 最期の手紙』
監督:ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン 出演:ダグラス・ブース、ジェローム・フリン












