2000人規模のオーディションを勝ち抜いて大抜擢されたのは、映画初出演にしてW主演となる木下暖日と吉澤要人。リョーマ役を体当たりで演じた吉澤がオーディションを振り返り、映画についてをたっぷりと語った。
(撮影・取材・文/SCREEN+Plus編集部)
――本作はオーディションで決まった役だとお伺いしました。
オーディションのカメラが回っている状態で、三池監督から名前を呼んでいただき竜馬役に決まりました。本当にドキドキしましたし、三池監督から名前を呼んでいただき嬉しかったと同時にほっとしました。
――決まった時、どなたにお伝えしましたか?
建物を出た瞬間に自分のマネージャーさんに伝えました。一緒になってとても喜んでくれました。また、僕はグループ(原因は自分にある。)の活動をしているのですが、このオーディション中、グループの稼働の日と被ってしまったことがありお休みさせてもらったことがありました。応援してくれていたメンバーたちにも早く報告したくて連絡しました。みんな自分のことのように“やるやん!”って喜んでくれました。
――普通のオーディションとは違ったのでは? 印象に残った審査はありますか?
アクションの審査が印象に残っています。ただの審査ではなく、実際にアクション部の方に来ていただいて、アクションを基礎から指導をしていただきました。最終的には、オーディションを受けた人同士でペアを組んでアクションをしました。オーディションの中で、アクションを教えていただくのは初めてだったので、審査の段階で学びが増えました。
――審査中に気になった人はいましたか?
吉祥丸役の久遠(親)くんは目に留まりました。ほかの方とは違うオーラというか空気感がありました。僕は勝手に「吉祥丸っぽい!」って思っていました(笑)。
――ぴったりでしたね。ご本人には伝えました?
本人には“怖かった”としか言ってないんです(笑)。
――同じくオーディションで選ばれた木下暖日さん。劇中では親友となる往年役ですが、木下さんの印象は?
第一印象では、背の高さがかなり目立ちました。平均身長が高いオーディションだったと思いますが、その中でもかなり高い方だったと思います。
――吉澤さんも背が高い方ですよ。
僕はこの映画の現場では小さい方でした(笑)。すごく堂々としていて、まさか暖日が初めてのオーディションだとは思いませんでした。
――作品を通して常に一緒に過ごした木下さんの魅力はどこでしょう?
お芝居中の目が素敵なんです。ビー玉のようなキレイな瞳に、往年という役が吹き込まれた瞬間のその輝きが凄くて。また、暖日は、とにかく吸収するのが早かった。1日ごとにどんどん成長しているのが目に見えて分かりました。W主演の1人として、それだけの成長を横で見せてもらったから、自分も「がんばらなきゃな!」と思いました。お互いにより切磋琢磨して高めていきたいと思える存在でした。
――逆に木下さんからは何か言われましたか?
暖日は、最初から今に至るまで、僕の印象は『優しい』の一言でした。ほかに何かないのかな?って(笑)。