愛の映画に欠かせないのが印象的なキスシーン。2018年のカンヌ国際映画祭では「気狂いピエロ」の“すれ違いキス”がメインビジュアルを飾ったことも話題をさらいました。そんな名作のラブシーンの中から、“映画史上最高のキスシーン”を選出。キーワード別にBESTキス映画を20作品紹介します。あなたの記憶に残っているのはどのキスですか? 第二弾は【大人のキス編】!
(文・石井エリカ)

複雑な心情が絡んでビタースイートな【大人のキス】4選

若かりし頃とはうって変わって、それぞれの事情が複雑に絡まり、自分の気持ちだけで突っ走れないのが大人の恋。そんな揺れ動く大人のキスは、いつだって私たちをロマンティックな気分にさせてくれるはず。

画像: 『マディソン郡の橋』 ©1995 Warner Bros.All Rights Reserved.

『マディソン郡の橋』 ©1995 Warner Bros.All Rights Reserved.

スローダンス中のキスは優しく情熱的
『マディソン郡の橋』

運命のいたずらに翻弄される大人たちのキスは、家族が留守中のダイニングで。出会って2日目、ディナーのあと、スローなダンスに身を任せながらするキスは、お互いを慈しむかのように優しく、胸に秘めた情熱を感じさせます。しかし、彼女の指には指輪が…イーストウッド監督の演出が憎い。雨の交差点での別れのシーンは、号泣必至。

『マディソン郡の橋』
The Bridges of Madison County(1995)
監督/クリント・イーストウッド
出演/クリント・イーストウッド、メリル・ストリープ、アニー・コーリー
STORY
マディソン郡の主婦(メリル・ストリープ)は中年写真家(クリント・イーストウッド)と不倫の恋に落ちる。それは四日間だけの、しかし生涯一度の恋だった。

画像: 『とらわれて夏』 ©MMXIII Paramount Pictures Corporation and Frank's Pie Company LLC. All rights Reserved.

『とらわれて夏』 ©MMXIII Paramount Pictures Corporation and Frank's Pie Company LLC. All rights Reserved.

離れざるをえない二人のキスがグッとくる
『とらわれて夏』

指名手配犯との逃避行を試みるも、あとちょっとのところで発見されてしまう二人。別れのキスシーンがグッとくるのは、二人の愛を育むシーンが素敵だからこそ。なかでも脱獄囚のフランク(ジョシュ・ブローリン)とピーチパイを作るシーンは、じっとりとした暑さ、お互いの体温、桃のむっとするような甘い匂いまで漂ってくるようで、なんとも官能的…!

『とらわれて夏』
Labor Day(2013)
監督/ジェーソン・ライトマン
出演/ケイト・ウィンスレット、ジョシュ・ブローリン、トビー・マグワイア
STORY
シングルマザーのアデル(ケイト・ウィンスレット)とその息子は逃亡犯(ジョシュ・ブローリン)を自宅に匿う。奇妙な共同生活の中で三人は心を通わせていく。

画像: 『エターナル・サンシャイン』 ©2004 FOCUS FEATURES, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

『エターナル・サンシャイン』 ©2004 FOCUS FEATURES, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

コンプレックスを抱える彼女へのキスの嵐
『エターナル・サンシャイン』

“記憶除去”の手術中に、クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)の大切さに気づいたジョエル(ジム・キャリー)。とある日のベッドでの会話。幼い頃、自分の顔がコンプレックスだったと打ち明ける彼女に、彼は「君は美しい、きれいだよ」と言いながらたくさんのキスを浴びせます。記憶を消しても、「うまくいきっこない」と分かっていても、結局惹かれてしまう。恋って複雑!

『エターナル・サンシャイン』
Eternal Sunshine of the Spotless Mind(2004)
監督/ミシェル・ゴンドリー
出演/ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルステン・ダンスト
STORY
恋人のクレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)と喧嘩別れしてしまったジョエル(ジム・キャリー)は思い出を消すため“記憶除去”の手術を決意する。

画像: 『ブルーバレンタイン』 ©2010 HAMILTON FILM PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED

『ブルーバレンタイン』 ©2010 HAMILTON FILM PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED

幸せだった頃のキスが破局の悲しみを増幅する
『ブルーバレンタイン』

“鬱になる恋愛映画”と名高い名作がこちら。幼い子供を抱えた中年夫婦の生活と並行して進められる、出会った頃の二人の恋。学校終わりに駆け付け、放課後のキスをするシンディ(ミシェル・ウィリアムズ)とディーン(ライアン・ゴズリング)。彼が弾くウクレレの音色に合わせて、彼女がタップダンスを披露する。この頃の二人が眩しすぎて、鬱になるのも納得…。ラストの悲しみがより一層胸に迫ります。

『ブルーバレンタイン』
Blue Valentine(2010)
監督/デレク・シアンフランス
出演/ライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズ、マイク・ヴォーゲル
STORY
結婚7年目で破局寸前のディーン(ライアン・ゴズリング)とシンディ(ミシェル・ウィリアムズ)の夫婦。だが二人にも愛に満ちた若い時代があった。

あなたが選ぶ大人のベストキスはどれ?

ここでは【大人のキス編】として4本の作品をご紹介しましたが、あなたの印象に残っているBESTキスはどれですか? ぜひ投票してみてください。クリックした作品の一言トリビアもご紹介!

  • 画像1: SCREEN誌選出「映画史に残るBESTキス」②【大人のキス編】
    『マディソン郡の橋』

    一言トリビア
    主演のメリル・ストリープは中年の主婦に成り切るため、通常より10㎏体重を増やした。

  • 画像2: SCREEN誌選出「映画史に残るBESTキス」②【大人のキス編】
    『とらわれて夏』

    一言トリビア
    本作ではパイ作りのシーンが重要なカギを握っているが、主演のジョシュ・ブローリンはパイ作りが気に入って撮影中に毎晩一つ焼いていた。

  • 画像3: SCREEN誌選出「映画史に残るBESTキス」②【大人のキス編】
    『エターナル・サンシャイン』

    一言トリビア
    時間軸が様々に入れかわる物語となっているが、ヒロインの髪の色は別離後が青、別れる前が赤になっている。

  • 画像4: SCREEN誌選出「映画史に残るBESTキス」②【大人のキス編】
    『ブルーバレンタイン』

    一言トリビア
    タイトルのブルーバレンタイン(憂鬱なバレンタイン)は歌手トム・ウェイツのアルバム名から取られている。

  • 画像5: SCREEN誌選出「映画史に残るBESTキス」②【大人のキス編】
    『マディソン郡の橋』
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  • 画像6: SCREEN誌選出「映画史に残るBESTキス」②【大人のキス編】
    『とらわれて夏』
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  • 画像7: SCREEN誌選出「映画史に残るBESTキス」②【大人のキス編】
    『エターナル・サンシャイン』
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  • 画像8: SCREEN誌選出「映画史に残るBESTキス」②【大人のキス編】
    『ブルーバレンタイン』
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第1弾【青春のキス編】はこちら!

第3弾【雨の中のキス編】はこちら!

第4弾【危険なキス編】はこちら!

第5弾【女性からのキス編】はこちら!

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