ラミ・マレックインタビュー
ラミ・マレック
1981年5月12日、ロサンジェルス出身。2004年にTV「ギルモア・ガール」でデビュー。映画「ナイトミュージアム」シリーズのアクメンラー国王役で注目を。2015年スタートのTV「Mr. ROBOT/ミスター・ロボット」で大ブレーク。その他の出演作に「幸せの教室」「バトルシップ」「ザ・マスター」などがある。
音楽を愛する人、ロックを愛する人にとってフレディ・マーキュリーは偉大なる伝説的なミュージシャンだ。そんなフレディの半生を追った映画「ボヘミアン・ラプソディ」で主人公を演じることになった驚きをラミ・マレックはこう語る。
『はじめはただ純粋にショックだった。陶酔感と身震いが同時にやってきて、驚きのあまり立ち尽くしてしまったよ。その後に襲ってきたのは、伝説的な存在を演じることの重大さだった。多くの人々の心に今も生き続け尊敬されている偉大なアーチストだからね。そのすさまじいプレッシャーは想像できるだろう』
史上最も才能あるアーチストの一人、とフレディを賞賛するマレックだが、彼と自分には大きな共通点があると言う。
『僕もフレディと同じく移民の子供だということ。フレディは自分の子供時代を“激動の幼少期”と表現していたけれど、その気持ちはよくわかる。僕の両親は、息子がよりよい人生を送れるようにとエジプトからアメリカに移住した。そんな両親に、アーチストになると告げた時はとても心苦しかったよ。そういう共感できる部分があったおかげで、稀代のスーパースターを理解するというとてつもない難題が少しは軽減されたと思う』
やがて撮影が始まったが、さらなるプレッシャーがマレックを待ち受けていた。
『僕がフレディに扮してレコーディングしたテープを、ブライアン・メイとロジャー・テイラーと一緒に見たんだ。僕はてっきり、二人ともすでにテープを見ていて僕に会いに来たと思っていたんだ。そうしたら今日初めて見る、って言うじゃないか!誰よりもフレディを知っている二人に挟まれながら、フレディを演じた自分の姿を見なければならないって、どれだけ怖い状況かわかるよね(笑)』
パフォーマンスを見た彼らの反応は?
『ブライアンは僕の姿を頭のてっぺんからつま先まで眺めた後、ものす ごく褒めてくれたんだ。感動したよ、 彼らに認められたことでどれだけ多 くのパワーをもらえたか、言葉にで きないくらいだよ』
今回フレディを演じて感じたことは?
『彼のすべての曲の奥底には愛がある。愛を求め、愛を見つけたいという切実な思い。けれども決して叶わないその願い。彼は自身のセクシュアリティーを公表しなかった。人が無理やり貼り付けようとするレッテルや枠組みを、すべて超越していた。自分を閉じ込めることをしなかった。フレディはただフレディだった。だからこそ、今なお多くの人々にとって彼は愛すべき存在なんだと思うね』
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