思えば平成って、ハリウッドの新しいスターが何人も現れていたのに、日本の洋画離れが顕著になってきた時代だったからか、お茶の間レベルのスターが定着しなかったのよね……。だって、昭和のハリウッドスターはいまだにスター扱いなのに、平成デビュー組スターは日本以外じゃ大スターなのに、日本では「誰それ?」扱い。だからこそ、平成が終わる前にちゃんと振り返っておきましょう。平成肉体美スター!(文・よしひろまさみち/デジタル編集・スクリーン編集部)
画像: 細マッチョ万歳!平成の美しい肉体美を振り返る

よしひろまさみち
映画ライター、編集者/本誌連載『脇役なしでは生きられないッ!』をはじめ、「スッキリ」のコメンテーターなどテレビでも活躍中。

昭和の重量級から細マッチョへ……

昭和の筋肉美スターといえば、アーノルド・シュワルツェネッガーシルヴェスター・スタローンメル・ギブソンと、今でも現役の重量級アクションスターばかり。それに比して、平成の30年間で出てきた筋肉美スターは、いわば細マッチョ(いや、シュワとかと比べれば、ですよ。実際は想像以上に分厚いんだから)。たとえば「スピード」シリーズや「マトリックス」シリーズのキアヌ・リーブズ、「ファイト・クラブ」のブラッド・ピット、「バットマン・フォーエヴァー」のヴァル・キルマーとか。あ、キアヌはともかく、この平成初期の筋肉美スターは、今かな〜り劣化してますけどね。ともあれ、平成は重めの肉よりも軽めの肉がいい、っていう感じで始まったのではなかろうかと。

「ファイト・クラブ」のブラッド・ピット

そのため、平成、というよりも2000年代に入ってから出てくる筋肉美スターは、ギリシア彫刻のようなおからだが多かったのよね。今や「ワイルド・スピード」ファミリーの仲間になったジェイソン・ステイサムや(このシリーズにおいては故ポール・ウォーカーがキラ星のように光り輝いておりましたが……)、チップンデールの過去を見事にさらした「マジック・マイク」のチャニング・テイタム、「クリード」シリーズのマイケル・B・ジョーダンなどなど、服の上からでも分かる美しいボディライン!

画像: 「トランスポーター」のジェイソン・ステイサム

「トランスポーター」のジェイソン・ステイサム

「マジック・マイク」のチャニング・テイタム

「クリード」のマイケル・B・ジョーダン

その集大成とも言うべきなのがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)よね。世界三大クリスことエヴァンズ&ヘムズワース&プラット、それにプラスしてスパイダーマン役のトム・ホランド、ブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマンなど。これでもか!ってくらい肉躍るMCU。日本基準の細マッチョというにはだいぶガタイがいいんだけど、でもミニタンクみたいなシュワちゃんとかと比べたら細い細い。筋肉美スター、次の世代はどんなマッチョがくるかしらね〜。

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