少年がある時期だけ放つ純度の高い美しさ。その輝きを瑞々しく掬い上げた感動作「君の名前で僕を呼んで」から1年。奇跡の美しさと称されたティモシー・シャラメが主演を務める新作「ビューティフル・ボーイ」がついに2019年4月12日公開!シャラメに再び会える喜びを、あなたも。(文・川口 敦子/デジタル編集・スクリーン編集部)

心を揺さぶる感動のドラマはこうして作られた

映画の語り部となっている音楽

画像: 映画の語り部となっている音楽

「ベニスに死す」の伝説の美少年ビョルン・アンデルセンとも比べられた「君の名前で僕を呼んで」のティモシー。その新作にあまりにふさわしいタイトル「ビューティフル・ボーイ」は、音楽ライターでもある原作者デヴィッド・シェフがジョン・レノンの曲にちなんでつけたもの。レノン最期のインタビューも手がけたデヴィッドにとって、亡きスターが当時5歳の愛息ショーンに捧げたこの曲はとりわけ思い入れのあるもので、自身の幼い息子ニックへの、はたまた依存症に蝕まれた彼への子守歌として映画でも印象的に使われている。監督が原作にある様々な楽曲を効果的に採り入れ、音楽を映画の語り部としている点もお聴き逃しなく!

20テイクも重ねた父子の対面シーン

画像: 20テイクも重ねた父子の対面シーン

自慢の息子でなく、今の僕をありのままに受け止めて――幼い頃から父と通ったカフェの同じ座席で父と対峙し訴えるニックの感動的なシーン。クランクインからわずか3日目に撮ったこの緊迫の一場では、2台のキャメラを同時に回して父子それぞれの演技を中断することなく撮影。20テイクも重ねて、「映画の中でも一番好きなシーン」とティモシーも胸を張る迫真の場面となった。

「君の名前」以前からティモシーに注目

画像: 「君の名前」以前からティモシーに注目

「それでも夜は明ける」「ムーンライト」とオスカー受賞作を連発する製作会社プランB。噛みごたえある才能をいち早くチェックする嗅覚を備えたプロデューサーとしても注目のブラッド・ピットが率いる同社で、彼とタッグを組む共同社長デデ・ガードナー女史の提案で、「君の名前で僕を呼んで」が世に出る前のティモシーをニック役にと白羽の矢が立った。オーディションで父役カレルとがっぷり四つの演技を見せた若きアクターを「完璧」と評した監督以下、満場一致で配役が決定した。

エンドロールに流れる印象的な詩は?

エンドロールに流れるのは酔いどれ詩人ことチャールズ・ブコウスキーの“LetIt Enfold You”の詩句。どん底を通過して斜めに構えて見ていた世界のささやかな美しさ、涙ぐましさに気づく人の感慨をさらりと的確に表現するティモシーの朗読、明かりがつくまでじっくりとご賞味ください。

製作陣

【原作】 デヴィッド・シェフ

1955年生まれ。ライターとしてローリング・ストーン誌等の雑誌や新聞に寄稿。J・レノン最期のインタビューも手がけている。2008年、NYタイムズ・マガジンに掲載の記事を元に父の視点を軸とした今回の原作“Beautiful Boy : A Father’s Journey Through His Son’s Addiction”を上梓、数々の賞に輝いた。

【原作】 ニック・シェフ

1982年生まれ。自身のドラッグ依存症体験を綴った回想録“Tweak”と“We All Fall Down”でベストセラー作家に。前者が今回の映画の息子の側を描くもうひとつの原作となっている。2014年には小説“Schizo”を発表。雑誌への寄稿で活躍しつつ「13の理由」など脚本家としても実績を積んでいる。

【監督】フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン

画像: 【監督】フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン

1977年ベルギー生まれ。カントリー音楽で結ばれた夫婦を襲う試練を回想を駆使して見つめた「オーバー・ザ・ブルースカイ」(2012)で国際的にブレイク。アルコール依存の父、3人の叔父と祖母の下で成長する少年を追う「あきれた日常」(2009)、バー経営に乗り出した兄弟の混乱を描く「ベルヒカ」(2016・日本未公開)と家族を主題にした映画で高い評価を集めている。

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