「ダンボ」 ©2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
ディズニー映画の実写版『アラジン』が2019年6月7日(金)公開。ラブ・デュエットの名曲「ホール・ニュー・ワールド」もたっぷり聞けそうだ。この曲をはじめディズニー作品には長く愛され続ける名曲がいっぱい。そのなかから選りすぐりの20曲をピックアップし【ドラマティック編・ユーモラス編・ロマンティック編】と3部に渡ってご紹介。今回は【ドラマティック編】!(文・萩尾 瞳/デジタル編集・スクリーン編集部)

想像力をかき立てるドラマティックな7曲

ライオン・キング オリジナル・サウンドトラック(UWCD-8026)

ドラマティックな曲は想像力を刺激する。物語の流れを一気に変えてしまったり、作品テーマを映し出したりもする。たとえば、実写版ももうすぐ登場する『ライオン・キング』の劇中歌「サークル・オブ・ライフ」。主人公シンバの誕生を彩り、またシンバの子供が生まれるラストを感動的に盛り上げる曲である。繋がっていく命というテーマにふさわしい、大河のようなメロディーが印象的だ。

『ライオン・キング』
4K UHD発売中/デジタル配信中
発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2019 Disney

モアナと伝説の海 オリジナル・サウンドトラック〈英語版〉(UWCD-8062)

モアナと伝説の海』(2016)の「どこまでも〜How Far I’ll Go〜」は、小さな島で生まれ育った主人公モアナが、海に漕ぎ出していくシーンをはじめ、エンド・クレジットにも使用された象徴的な曲。寄せては返す漣さざなみのような歌い出しから、一気に大海原のように広がりうねっていくメロディーラインが、モアナの心と冒険を映し出すようだ。

アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック(UWCD-8053)

とびきりのドラマティック、といえば、これ。『アナと雪の女王』(2013)の「レット・イット・ゴー〜ありのままで〜」。Wヒロインのうち姉のエルサが、自分の力を封印するのも閉じ籠るのもやめて、自分らしく生きて行くことを宣言する歌だ。内なる決意を示すような静かなメロディーが、やがてグングン駆け上がり空へと突き抜けていく。文字通りドラマティックな変化が壮大にして爽快だ。

リメンバー・ミー オリジナル・サウンドトラック デラックス・エディション(UWCD-8259)

これと同じ作詞・作曲家コンビ、ロペス夫妻によるものなのに、『リメンバー・ミー』(2017)の表題曲は全く趣が異なる。主人公ミゲルが好きな、かつての大ヒット曲は、ギターの音をバックにノスタルジックな雰囲気を醸し出す。劇中たびたび登場するこの曲は、作品テーマをそのまま伝えてくる。

『リメンバー・ミー』
MovieNEX発売中/デジタル配信中
発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2019 Disney / Pixar

ダンボ オリジナル・サウンドトラック(UWCD-1023)

ダンボ』(2019)の「ベイビー・マイン」は、家族の絆を伝えるララバイ。赤ちゃん象のダンボに歌いかけるのは、サーカスで人魚の扮装をしているミス・アトランティス。それぞれに個性があって普通からははみ出していても、みんな家族なんだよ、と語るような、柔らかに心癒される歌だ。『メリー・ポピンズ』(1964)のヒロイン、メリーが歌う「2ペンスを鳩に」も心優しい歌。ちょっぴり寂し気な、でも美しいメロディーにのせて、ほんの少しの思いやりの大切さが静かに伝わる歌だ。

メリー・ポピンズ オリジナル・サウンドトラック デジタル・リマスター盤(UWCD-8087)

『メリー・ポピンズ』
2ムービー・コレクション/2019年6月5日発売/同日デジタル配信開始
発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2019 Disney

メリー・ポピンズ リターンズ』(2018)でも、この曲はアンダースコアとして何度も登場している。

最後は、やはりこの名曲を。『ピノキオ』(1940)から「星に願いを」である。映画の冒頭を飾りラストも飾るこの曲は、「願えば叶う」という歌詞を伴って心に沁みる。優しくシンプルなメロディーラインが耳になじみ、愛され続ける永遠の歌となっている。

ピノキオ オリジナル・サウンドトラック デジタル・リマスター盤(UWCD-8002)

ディズニー映画を支える音楽家
クリステン・アンダーソン・ロペス & ロバート・ロペス夫妻

夫妻は2014年に米タイム誌の『世界で最も影響力のある100人』に選出された
Photo by Noam Galai/Getty Images for American Theatre Wing

近年のディズニー最大のヒット曲といえば「レット・イット・ゴー」だろう。言うまでもなく『アナと雪の女王』(2013)のナンバーだ。次に『リメンバー・ミー』(2017)も手がけ、それぞれアカデミー賞主題歌賞を受賞した注目のコンビだ。クリステン・アンダーソン・ロペスとロバート・ロペスの二人は夫婦。

ロバートは、ブロードウェイ・ミュージカル『アベニューQ』(2003)『ブック・オブ・モルモン』(2011)ですでにトニー賞も受賞。どちらもコメディだけに軽快な曲が多い。クリステンもブロードウェイで別の作品に関わっている。二人の初コラボは子供向けのテレビ番組。映画作品としてはディズニー・アニメーション「くまのプーさん」(2011)がデビュー作。耳になじむ滑らかなメロディーラインを武器に、ますます活躍しそう。

※サウンドトラック発売はすべてユニバーサルミュージック

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