プリンセス映画に欠かせないロマンチックな名曲7選
ディズニープリンセス映画にはロマンティックな歌が付きもの。『アラジン』なら、もちろん「ホール・ニュー・ワールド」。アラジンとジャスミンが、空飛ぶ絨毯に乗って大空を飛行するシーンの歌だ。自由を謳歌する二人の心が近付いていくさまが、どこまでも続く空のように心拡がるメロディーに乗せて歌われる。劇中のハイライト・ナンバーのこの曲は、アニメーション版(1992)のエンド・クレジットでも流れる。
タイトル曲にして、作品を離れて大ヒットしたのが『美女と野獣』の歌「美女と野獣」。野獣の優しさを知ったベルが彼とダンスをするシーンで、ポット夫人が味わい深く歌っている。さらに、大団円を迎えたフィナーレでも華やかにアレンジされて登場する。アニメーション版(1991)でも実写版(2017)でも歌の位置づけは同じ。甘やかなメロディーは、ディズニー・ミュージカル映画の常連、アラン・メンケンによるものだ。
『美女と野獣』
MovieNEX発売中/デジタル配信中
発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2019 Disney
同じくメンケン作曲の「パート・オブ・ユア・ワールド」は『リトル・マーメイド』(1989)の中の歌。主人公アリエルが、沈没船から拾ったさまざまな道具を見ながら人間の世界に思いを馳せて歌うナンバーだ。伸びやかなメロディーが、見知らぬ世界への憧れがふくらんでいく感じと、アリエルの素直で愛らしいキャラクターまでを伝えてくる。
\公開30周年!/
『リトル・マーメイド』
2019年6月19日MovieNEX発売/デジタル配信中
発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2019 Disney
憧れといえば『シンデレラ』(1950)の「夢はひそかに」も、そんな感じ。意地悪な継母と姉たちにこき使われるシンデレラが、朝目覚めて外の自由な世界やいつか巡り逢う恋などを想いながら歌う曲だ。優しいメロディーが、小鳥やネズミに慕われるヒロインの心根を映すかのよう。
『眠れる森の美女』(1959)の挿入歌「いつか夢で」も、同じ感じ。16歳の誕生日を迎えたオーロラが森の中で歌っていると、途中からフィリップ王子が登場しデュエットになる。作品は、チャイコフスキーの同名組曲をアレンジした曲で彩られている。この歌はオリジナルだが、チャイコフスキーっぽい優雅なワルツだ。
『眠れる森の美女 ダイヤモンド・コレクション』
MovieNEX発売中/デジタル配信中
発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2019 Disney
『塔の上のラプンツェル』(2010)の「輝く未来」は、大泥棒フリンの手を借りて外の世界にこぎ出した(文字通り、舟で)ラプンツェルが、自由と希望で胸を膨らませて歌う曲。空いっぱいに浮かぶランタンの灯りに包まれ、フリンとの心も近付き、そして素敵なデュエットになっていく。
ロマンティック・ナンバーの最後は『白雪姫』(1937)から「いつか王子様が」。小人たちにせがまれて歌う曲には、ヒロインの夢やいつか逢う王子様への憧れが詰まっている。シンプルでエレガントなメロディーは、多くのジャズメンがカバーしているし、スタンダード・ナンバーとして有名だ。
ディズニー映画を支える音楽家
アラン・メンケン
ディズニー・ミュージカルと言えば、ほとんどの人がメンケンの曲を思い浮かべそう。ディズニーとの初仕事は『リトル・マーメイド』(1989)。これが大ヒットとなり、続く『美女と野獣』(1991)『アラジン』(1992)『ポカホンタス』(1995)などで、“ディズニー・ルネッサンス”と呼ばれる一時代を牽引してきた。甘いバラードからコミカルな曲まで、曲想は豊かで幅広い。多彩な曲が書けるため、ブロードウェイでも大活躍。
そもそも、映画界デビューはオフ・ブロードウェイの『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1982年初演)の映画化から。この作品以来の作詞家ハワード・アシュマンとの名コンビぶりは有名で、アシュマンが『美女と野獣』の製作途中で亡くなるまで続いた。
※サウンドトラック発売はすべてユニバーサルミュージック