Photo by Donaldson Collection/Michael Ochs Archives/Getty Images
オードリー・ヘプバーン生誕記念企画には大きな反響が寄せられましたが、彼女の生誕90周年を記念して、今度はかつてオードリーが暮らし、今も次男のルカが住む、ローマの家を訪ねてみました。亡くなってもう26年が経つのに、そこには今もオードリーの香りが残っているような……(文・清藤秀人/撮影・田形千紘/デジタル編集・スクリーン編集部)

亡くなったから終わりではなく 今もローマにはオードリーの面影が残っている

スパゲティ・アル・ポモドーロの他に、もう一つキラー・レシピがある。なぜか作った翌日に美味しさを増すという謎のチョコレートケーキだ。ルカはオードリーのチョコレートケーキと似た味のケーキを振る舞ってくれる“Babingtons Tea Rooms”にも案内してくれた。場所はスペイン階段を下った右角だ。

画像: チョコレートケーキが自慢のお店Babingtons Tea Rooms

チョコレートケーキが自慢のお店Babingtons Tea Rooms

「ここは周囲のカオスを遮断してくれるから、母にとって安らぎの場所だったんです。この店のいいところは、お客をVIP待遇しないところ。元々、ローマ人はセレブを重要視しない。それを母は愛していたし、だから、ボディガードも付けずにあちこちを散策したんです。特にここ、Babingtonsは客のプライバシーを大切にしてくれる。日本の老舗店にも通じる気配りなのではないでしょうか」

ここで、店のスタッフから“ローマの休日”と名付けられたスペシャル・ブレンドティーがテーブルに運ばれた。途端に独特のフローラルの香りが周囲に立ち上がる。

「母は決して往年のハリウッド女優の枠に収まる人じゃないと思います。あの細い体、モード、仕草、すべてが現代的で、今も多くの女性がインスピレーションを受けるのではないでしょうか。母の個性は日本女性に通じるものだと思う。親しみやすく、控えめで」

ルカは幼い頃に母とよく散歩したボルゲーゼ公園にも案内してくれた。ちょうどそこに、次女のアリーチェを学校でピックアップしたドナティッラの車が通りかかり、ルカが駆け寄って話しかける場面も。

画像: ルカが母とよく散歩したボルゲーゼ公園

ルカが母とよく散歩したボルゲーゼ公園

「母にとって幸せなのは、この家、このローマでの生活が、亡くなったことで終わったのではなく、こうして、僕たち家族が住むことによって続いていること。そしてこれからも、僕の息子や、その後は孫たちが暮らし続けることなのではないかと思います」

町の中心地から見てテベレ川の対岸、トラス・テベレにある骨董屋のウィンドーには、オードリーの顔のアップがカバーになった「ティファニーで朝食を」の原作本がひっそりと飾られていた。亡くなって26年。しかし、ローマの町には今も、オードリーの遺志を継ぐ家族と、所縁の人々が尽きることのない想い出を分かち合いながら暮らしていた。

オードリーが表紙の本を飾っていた骨董店(筆者撮影)

\オンエア情報/

「AUDREY in ROMA~トリンドル玲奈が辿るオードリーの足跡」BS10スターチャンネルにて7月17日(水)夕方16:30~放送。=モデル・女優のトリンドル玲奈が、オードリー・ヘプバーンが生前過ごしてきたローマの自宅を訪問。オードリーの息子であるルカ・ドッティを訪ね、自宅にある思い出の品や料理を紹介。また、オードリー行きつけのカフェや、『ローマの休日』などのロケ地を巡る

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