「ロケットマン」で登場人物の心象を表わすために使われているのは、すべてエルトン・ジョンの既存曲。もちろん歌詞もそのままだ。にもかかわらず、映画の各シーンにまるで魔法のようにピタリとハマッている。全22曲がどのシーンで使われたかを完全ガイド!
♪M9:クロコダイル・ロック【Crocodile Rock】
1970年、エルトンのアメリカ初公演で、LAの人気ライヴハウス「トルバドール」で披露され、観客を熱狂させた。初の全米No.1を獲得し、エルトンの魅力の原点ともいえる。
♪M10:可愛いダンサー【Tiny Dancer】
バーニーの最初の妻で、エルトンの衣装担当、マキシンに捧げた曲。パーティを楽しむバーニーをエルトンが見つめるシーンで流れ、ジェイミー・ベルの出世作「リトル・ダンサー」も甦る?
♪M11:パイロットにつれていって【Take Me To The Pilot】
エルトンとジョン・リードのラブシーンをいろどる、意外なほど「ロマンチックではない」曲。「ユア・ソング」のB面で、歌詞に出てくるパイロットは、ジョンの存在をイメージさせる?
♪M12:ハーキュリーズ【Hercules】
エルトンの人気が一気に爆発する過程を、さまざまなシーンの連続で展開。そこで流れるこの曲のタイトルはあの伝説の戦士の名だが、エルトン・ジョンの改名時のミドルネーム。
♪M13:恋のデュエット【Don't Go Breaking My Heart-Interlude】
エルトンが主宰するレーベルに所属していた、英国人歌手、キキ・ディーとデュエットし、大ヒット。劇中ではレコーディングの様子を再現。キキはエルトンの全米ツアーにも同行した。
♪M14:ホンキー・キャット【Honky Cat】
スター生活を満喫するエルトンとジョン・リードが楽しそうに歌い、踊る。派手なミュージカル演出もあるが、田舎から都会へ出てきた歌詞をかみしめると、かなりシニカルでもある。
♪M15:ピンボールの魔術師【Pinball Wizard】
ザ・フーのロック・オペラ「トミー」の曲で、映画版に出演したエルトンはピアノを弾きながら歌った。オリジナルではないがエルトンのイメージにぴったりで、ライヴでも披露するように。