ミュージカルの最高傑作「キャッツ」映画版が2020年1月24日ついに公開。注目ポイントと魅力的なキャラクター「キャッツ」がなぜミュージカルの金字塔となったのかの考察まで、ぎゅぎゅっとご紹介します!

「キャッツ」はなぜミュージカルの金字塔なのか?
(文・萩尾瞳/デジタル編集・スクリーン編集部)

映画「キャッツ」の元になったのは、1981年ロンドン初演の舞台ミュージカルだ。ミュージカルといえばブロードウェイと思いがちだが、ロンドン生まれのヒット作も多いのだ。1982年にブロードウェイ開幕、1983年には日本でも上演が始まる。ロンドンで21年、ブロードウェイで18年のロングランを記録、さらにリバイバルもされた。日本では東京を皮切りに各地で巡演、現在は東京で上演中だ。ローレンス・オリヴィエ賞、トニー賞を受賞し、作品的評価も高い。

世界中で大ヒットしたミュージカル「キャッツ」

国境も文化も超える人気で、これまで40か国以上で上演されている。なにしろ名曲ぞろいである。なかでも「メモリー」は作品を離れて大ヒットし、いまやメロディを聞けば誰もが知るスタンダード・ナンバーになっている。

物語は、ゴミ捨て場に集まった猫たちから天上に上る一匹が選ばれるというシンプルなもの。彩る猫たちのキャラクターが楽しい。おばさん猫、セレブ気取り猫をはじめ人間社会の縮図のよう。実は、ミュージカルの原作はT・S・エリオットの子供向け詩集『おとぼけおじさんの猫行状記』。多彩な猫キャラは、各々一篇の詩から生まれたものだ。

画像: 「キャッツ」はなぜミュージカルの金字塔なのか? (文・萩尾瞳/デジタル編集・スクリーン編集部)

後の「オペラ座の怪人」でも知られる作曲家アンドルー・ロイド・ウェバーが、これらに曲を付け始めたのは1977年。なかなかミュージカルにまとまらなかったが、新たに発見されたエリオットの遺稿がドラマ設定に繋がり、ついに完成したという経緯がある。そこに盛り込まれたのは「天上に上る」というキリスト教的救済のテーマだ。でも、テーマなど関係なく、猫たちが披露する歌とダンスを楽しむだけで十二分に楽しい。だからこそ、子供からお年寄りまで、また人種やカルチュアを超えて、世界中で長く愛されるミュージカルになり得たのだった。

ちなみに、映画版で長老猫を演じる名女優ジュディー・デンチは、ロンドン初演でグリザベラを演じるはずだったが、ケガで出演できなくなったという因縁がある。

「キャッツ」
2020年1月24日(金)公開

キャッツ/米/2019/1時間50分/東宝東和配給
監督:トム・フーパー
出演:フランチェスカ・へイワード、ジェームズ・コーデン、ジュディ・デンチ、イドリス・エルバ、ジェニファー・ハドソン、ジェイソン・デルーロ
© 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.

Produced by………………………Tim Bevan/Eric Fellner/Debra Hayward/Tom Hooper
Directed by……………………Tom Hooper
Screenplay by………………………Lee Hall
Tom Hooper
Director of photography…Christopher Ross
Music by……………Andrew Lloyd Webber
CAST
Victoria…………………Francesca Hayward
Bustopher Jones……………James Corden
Old Deuteronomy………………Judi Dench
Rum Tum Tugger …………… Jason Derulo
Macavity……………………………Idris Elba
Grizabella …………………Jennifer Hudson
Gus The Theatre Cat…………Ian McKellen
Bombalurina……………………Taylor Swift
Jennyanydots…………………Rebel Wilson
Mr. Mistoffelees……………Laurie Davidson
Munkustrap…………………Robbie Fairchild

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