“イケメンぼっち映画”それは、人気と演技力を兼ね備えた俳優だけに許されたジャンル。見ているこちらがツラくなるような作品もありますが、ビジュアルと演技をじっくりと味わえる贅沢な時間ともいえます。まずは北欧が誇るダンディー、マッツ・ミケルセンが北極で一人奮闘する「残された者－北の極地－」を紹介します。（文・奥村百恵／デジタル編集・スクリーン編集部）
PART3：演技力が試されます！ “特殊状況ぼっち”
トム・ハーディ at マイカー
「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86 分」（2013）
＼ぼっちトムハのここに注目！／
相手によって変わる声色＆会話の間と次第に追いつめられていく表情
建設会社に務めるアイヴァン（トム・ハーディ）と、様々な人物達との電話通話による会話劇のみで展開する本作。高速道路を走る車中を舞台に、仕事を終えて自宅に帰るはずのアイヴァンが1本の電話によって進路を変える冒頭から緊張が高まっていく。男の人生が壊れていく絶望を、一人芝居で見事に表現するトムの演技力に注目。
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コリン・ファレル at 電話ボックス
「フォーン・ブース」（2003）
＼ぼっちファレルのここに注目！／
冒頭の傲慢さから時間の経過とともに疲弊していく姿へのギャップ
マンハッタンにある電話ボックスで、知らない男から“電話を切ったら殺す”と脅される男の恐怖を描いたワンシチュエーションサスペンス。コリン・ファレルが演じるのは主人公のスチュ。軽薄で傲慢なキャラクターながらも追いつめられていくスチュを応援したくなるのは、コリンの必死な演技が母性本能をくすぐるせい⁉
「フォーン・ブース」
フォックス・HEより発売中
ライアン・レイノルズ at 棺
「リミット」（2009）
何者かに誘拐された男が棺に入れられ地中に生き埋めにされているところから始まる本作。棺の中で見つけた携帯電話やライターなどのアイテムを駆使して脱出を試みる主人公のポールを、ライアン・レイノルズが臨場感溢れる芝居で体現。まるで自分も棺の中にいるような息苦しさを感じさせる凄まじい演技に誰もが圧倒される。
＼ぼっちレイノルズのここに注目！／
激情さと冷静さが同居した繊細な演技と、炎映えする顔の造形
