クリストファー・ノーラン監督最新作「TENET テネット」の疑問を一挙解決!“時間逆行”のルールやキーワードにまつわる『11の謎』をQ&Aにて詳細解説します。本作に登場するキャラクターの解説も併せてご覧ください。

※「TENET テネット」の詳しい内容に触れている記事です。多くのネタバレが含まれますので、未鑑賞の方はご注意ください。

編集部追記:
2020年9月27日(日)に公開した内容に一部誤りがあり、正しい記述へ訂正いたしました。大変申し訳ございませんでした。

Q6:『赤と青』の意味とは?

A6
赤い部屋では時間が順行し、青い部屋では時間が逆行する。クライマックスの戦闘では、名もなき男たちの部隊は順行するので赤い腕章を付け、ニールらの部隊は逆行するので青い腕章を付けて見分けできるようになっている。回転ドアが最初に出てくるオスロ空港でも、順行側には赤いテープが、逆行側には青いテープが床に貼られている。

Q7:『アルゴリズム』とは?

画像: 人類滅亡を目論むセイターの狙いは『ある手順』

人類滅亡を目論むセイターの狙いは『ある手順』

A7
人類の滅亡をもたらす危険性があるため、9つに分割されて、世界のあちこちに隠された「ある手順」のこと。セイターが狙っている「プルトニウム241」もそのひとつ。

アルゴリズムが揃うことで、地球上の生命がすべて失われるらしい。セイターは自身の命が終わるタイミングで、人類を滅亡させようと考えている。セイターはつねに自身の脈拍を気にして、その「瞬間」を予想しているようだ。

Q8:『エントロピー理論』とは?

A8
エントロピーとは「熱力学や統計力学で定義される状態量のひとつ」のこと。こうして文章で説明してもよくわからないが、このエントロピーが減少すると、物体が時間を逆行しやすくなるという。

Q9:セイターの過去と『スタルスク12』とは?

A9
スタルスク12とはシベリアの架空の都市で、セイターの出身地。ソビエト連邦が軍事・研究施設の都市として建設。現在は放射能によって立ち入り禁止の廃墟になっている。セイターは青年時代、瓦礫の中でプルトニウムを探していた。そこで被ばくした可能性もある?

Q10:本作は『スパイ映画』へのトリビュートか?

画像: クリストファー・ノーラン監督(中央)はスパイ映画の大ファン

クリストファー・ノーラン監督(中央)はスパイ映画の大ファン

A10
「キングスマン」のリーダー役のほか、出世作の「国際諜報局」のハリー・パーマーなど、イギリスのスパイものの象徴である名優マイケル・ケインが極秘情報を与える役で登場。名もなき男が着てるスーツがブルックスブラザーズだと聞いて嘲笑するあたりも、すべてが一流の「キングスマン」の世界に通じる。セイターがロシア人という設定も、何かと旧ソ連、ロシア系の悪役が多く出てくる「007」シリーズを彷彿。

Q11:監督が『オマージュ』を捧げた名作とは?

A11
ジャン・コクトーの名作「オルフェ」は、主人公が現実と冥界を行き来する際に、鏡とゴム手袋を使ったが、「TENET」の回転ドアによる時間逆行、最初に銃弾で逆行を説明する際のゴム手袋など、ノーランのオマージュは明らか。

また、パラレルワールドのような世界に入り、現実を変えるという点で「マトリックス」、未来の組織からの依頼で過去にタイムトラベルするという点で「LOOPER /ルーパー」と似た感触を味わえる。

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