第70回SCREEN映画大賞、たくさんのご応募ありがとうございました。映画を愛するSCREENの読者たちが自ら選んだ2020年公開洋画の頂点に立ったのは、あの話題作!そして男優・女優のナンバーワンには、共に通算4度目のトップ獲得となるあの二人でした。今回は、作品部門を大発表します。(文・井上健一/デジタル編集・スクリーン編集部)

第1位「TENET テネット」(2020)749ポイント

画像1: 第1位「TENET テネット」(2020)749ポイント

第三次世界大戦を引き起こし、人類滅亡を企む陰謀の阻止に挑む男の戦いを、ミステリアスなストーリーと大迫力のアクション満載で描いたSFサスペンス。「時間の逆行」という独創的なアイデアを大スケールで映像化したクリストファー・ノーランの執念に脱帽。

ノーラン監督の作品中、一番難解でしたが面白くて5回鑑賞してしまいました。(男性・48)

スゴイ映画だと思いますが、あと何回か見ないと鈍い私には全部理解できそうにないです……(女性・65)

洋画新作が相次いで公開延期になる中、上映に踏み切ったノーラン監督に感謝!(男性・30)

画像2: 第1位「TENET テネット」(2020)749ポイント

コロナ禍という予想外の災厄が世界を襲った2020年。春以降、新作映画が続々と公開延期になり、緊急事態宣言に伴って映画館も一時休館。

そんな前代未聞の事態の中、ハリウッド大作としてはほぼ半年ぶりに公開されたのが、「TENET テネット」だった。他の大作と異なり、当初の予定を変更することなく公開されたことも特筆に値する。

さらにその内容も、「スクリーンで映画を見たい!」という映画ファンの想いに応えて余りあるものだった。世界を股に掛けるスパイアクションに「時間の逆行」というSF要素を組み合わせた独創的な物語と、その難解さを凌駕する大迫力の映像。

これらが大きな魅力となってリピーターを生み、コロナ禍の逆風をものともせず、興収27億円の大ヒットを記録。幅広い支持を集めたのも納得だ。

またこの結果は、監督クリストファー・ノーランのポテンシャルの高さを証明したとも言える。「時間」というモチーフ、CGを極力使わない本物志向の撮影、IMAXに相応しいスケール感といったノーランの作風は、既に映画ファンお馴染み。

そのため、ある程度内容は予想していたと思うが、それでも冒頭のオペラハウス襲撃からクライマックスの決戦まで、映画を見て圧倒されなかった者はいないはず。観客の期待を裏切らず、さらに上回る作品を送り出す。

彼の頭の中には、私たちの想像を超えたアイデアが、まだまだ詰まっているに違いない。次はどんな作品を見せてくれるのか。期待は高まる一方だ。

Photos by Getty Images

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