『午前十時の映画祭』とは?
そもそも『午前十時の映画祭』とは、映画の黄金時代(主に1950~70年代を中心)に生まれた名作をはじめとする数多の外国映画から、特に素晴らしい傑作娯楽映画を厳選し、オリジナル・ニュープリントを製作して全国の映画館で1年間上映する映画祭として第1回から第3回まで開催。
その後、プリントからデジタル上映へ移行し、日本映画や単館系作品のラインナップなど少しずつ変化を見せながら、新旧映画ファンたちの支持を集め、10年で動員500万人を超えるに至った。
10回を節目に一度終了し、予算など諸々の問題点を見直して、このたび第11回が予想より早く帰って来ることになったもの。
再開に当たっては、開映時間を午前10時という縛りを外し、入場料金についても各劇場によって異なるなど従来と変更された点もあるが、全国63の参加劇場をA・B 2つのグループに分け、同グループ内で同期間、同作品を上映。
基本的に上映作品は同テーマで2本1組として、A・B劇場グループでこれを交互に上映する(GW、夏休みなど例外の週もあり)のは以前と同じ。詳細は公式サイト を参照したい。
会期:2021年4月2日〜2022年3月31日
グループA
- 北海道 札幌シネマフロンティア
- 山形 MOVIE ON やまがた
- 新潟 T・ジョイ新潟万代
- 栃木 ユナイテッド・シネマ アシコタウンあしかが
- 千葉 TOHOシネマズ 市川コルトンプラザ
- 千葉 京成ローザ⑩
- 埼玉 MOVIX 三郷
- 埼玉 ユナイテッド・シネマ ウニクス南古谷
- 東京 TOHOシネマズ 池袋
- 東京 TOHOシネマズ 日本橋
- 東京 立川シネマシティ
- 東京 イオンシネマ多摩センター
- 神奈川 TOHOシネマズ ららぽーと横浜
- 神奈川 TOHOシネマズ 小田原
- 山梨 TOHOシネマズ 甲府
- 静岡 静岡東宝会館
- 岐阜 TOHOシネマズ 岐阜
- 愛知 ミッドランドスクエア シネマ
- 石川 イオンシネマ金沢
- 福井 鯖江アレックスシネマ
- 京都 京都シネマ
- 大阪 高槻アレックスシネマ
- 大阪 大阪ステーションシティシネマ
- 三重 イオンシネマ津
- 岡山 TOHOシネマズ 岡南
- 広島 広島バルト11
- 愛媛 シネマサンシャイン重信
- 福岡 福岡中洲大洋
- 佐賀 シアター・シエマ
- 大分 TOHOシネマズ 大分わさだ
- 鹿児島 天文館シネマパラダイス
- 沖縄 シネマパレット
グループB
- 岩手 中央映画劇場
- 茨城 シネプレックスつくば
- 栃木 TOHOシネマズ 宇都宮
- 千葉 シネマサンシャインユーカリが丘
- 千葉 TOHOシネマズ 市原
- 埼玉 こうのすシネマ
- 埼玉 TOHOシネマズ ららぽーと富士見
- 東京 TOHOシネマズ 錦糸町 オリナス
- 東京 TOHOシネマズ 新宿
- 東京 TOHOシネマズ 南大沢
- 神奈川 TOHOシネマズ 海老名
- 神奈川 TOHOシネマズ 上大岡
- 神奈川 シネプレックス平塚
- 長野 長野グランドシネマズ
- 静岡 シネマサンシャインららぽーと沼津
- 静岡 TOHOシネマズ 浜松
- 愛知 ミッドランドシネマ 名古屋空港
- 富山 TOHOシネマズ ファボーレ富山
- 滋賀 大津アレックスシネマ
- 大阪 TOHOシネマズ くずはモール
- 大阪 TOHOシネマズ なんば
- 大阪 TOHOシネマズ 泉北
- 和歌山 ジストシネマ和歌山
- 兵庫 TOHOシネマズ 西宮OS
- 島根 T・ジョイ出雲
- 香川 イオンシネマ宇多津
- 福岡 ユナイテッド・シネマ なかま16
- 長崎 TOHOシネマズ 長崎
- 熊本 TOHOシネマズ 光の森
- 宮崎 宮崎キネマ館
- 沖縄 シネマプラザハウス1954
WEEK1:ショーン・コネリーに愛を込めて
『ザ・ロック』(1996)『午前十時の映画祭』初上映
A=2021年4月2日~4月15日
B=2021年4月16日~4月29日
原題:THE ROCK
製作年:1996年
監督:マイケル・ベイ
出演:ショーン・コネリー、ニコラス・ケイジ
鉄壁の要塞アルカトラズ島を占拠し、政府を脅迫してきたテロリストに、2人の男が立ち向かう。大スケールで繰り広げられるケレン味たっぷりの痛快サスペンス・アクション。
Images courtesy of Park Circus/Walt Disney Studios Int.
『アンタッチャブル』(1987)
A=2021年4月16日~4月29日
B=2021年4月2日~4月15日
原題:THE UNTOUCHABLES
製作年:1987年
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ケビン・コスナー、ショーン・コネリー
禁酒法時代のシカゴで、特捜チームがギャングと対決。オスカー受賞したコネリーの他、増量や頭髪を抜く等、入魂の役作りで悪役アル・カポネに扮したロバート・デ・ニーロが圧巻。
TM & ©2003 by Paramount Pictures Corporation. All Rigts Reserved.
\ゴールデンウィーク・スペシャル/
WEEK2:オードリーの魅力を再確認
『ティファニーで朝食を』(1961)
A&B=2021年4月30日~5月13日
原題:BREAKFAST AT TIFFANY'S
製作年:1961年
監督:ブレイク・エドワーズ
出演:オードリー・ヘプバーン、ジョージ・ペパード
オスカー受賞の名曲『ムーン・リヴァー』が印象的なオードリーの代表作。ニューヨークのアパートに暮らし、金持ちとの結婚を夢見る女性ホリーと売れない作家の恋の行方は?
© by Paramount Pictures Corporation and Jurow Shepard Productions
製作60周年『ティファニーで朝食を』
『ローマの休日』(1953)以来、巨匠や大スターと組んできたオードリー。だが、『ティファニーで朝食を』(1961)では、監督のブレイク・エドワーズも相手役ジョージ・ペパードもまだ若手で、今まで以上に伸び伸びと演じられたはずだ。
自身も待望の長男を出産した直後で、私生活も充実。そんなオードリーを、名曲『ムーン・リヴァー』やジヴァンシィのドレスが華やかに彩り、最高の輝きを見せる。製作60周年を迎えた今も『ティファニーで朝食を』が愛され続ける理由がここにある。
WEEK3:ロマンチックが止まらない
『マディソン郡の橋』(1995)『午前十時の映画祭』初上映
A=2021年5月14日~5月27日
B=2021年5月28日~6月10日
原題:THE BRIDGES OF MADISON COUNTY
製作年:1995年
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、メリル・ストリープ
世界的ベストセラー小説を映画化した大人のラブストーリー。田舎の街を訪れたカメラマンと平凡な人妻のわずか4日間の切ない恋の結末は?印象的な屋根付きの橋は観光名所に。
TM & © 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
『ノッティングヒルの恋人』(1999)『午前十時の映画祭』初上映
A=2021年5月28日~6月10日
B=2021年5月14日~5月27日
原題:NOTTING HILL
製作年:1999年
監督:ロジャー・ミッチェル
出演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント
ハリウッド女優と書店を経営する平凡な男の恋を描いたロマンティックコメディ。ジュリア&ヒューがそれぞれはまり役で、脂の乗り切った時期の2人の魅力が凝縮された1本。
©1999 PolyGram Filmed Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
WEEK4:運命とはなんと残酷なのか
『イージー★ライダー』(1969)『午前十時の映画祭』初上映
A=2021年6月11日~6月24日
B=2021年6月25日~7月8日
原題:EASY RIDER
製作年:1969年
監督:デニス・ホッパー
出演:ピーター・フォンダ、デニス・ホッパー
ドラッグ密売で大金を手にした2人の男のバイク旅を通して、ヒッピーや人種差別など、当時の米国の現実を活写したアメリカン・ニューシネマの代表作。ロックの名曲が全編を彩る。
©1969, renewed 1997 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
『ロミオ+ジュリエット』(1996)『午前十時の映画祭』初上映
A=2021年6月25日~7月8日
B=2021年6月11日~6月24日
原題:ROMEO + JULIET
製作年:1996年
監督:バズ・ラーマン
出演:レオナルド・ディカプリオ、クレア・デインズ
現代を舞台に、シェイクスピアの名作を映画化。ラーマンお得意のゴージャスな映像美と20代前半のレオの輝くような魅力が一体化し、古典とは思えぬ躍動感あふれる作品に。
©1996 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
WEEK5:キューブリックはやっぱり天才
『2001年宇宙の旅』(1968)
A=2021年7月9日~7月22日
B=2021年7月23日~8月5日
原題:2001: A SPACE ODYSSEY
製作年:1968年
監督:スタンリー・キューブリック
出演:キア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド
アポロ月面着陸以前に作り上げたリアルな宇宙空間の描写と哲学的な内容がSF映画の概念を覆した記念碑的作品。日本のアニメを含む後世の映像作品に多大な影響を与えた。
TM & © 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
『シャイニング(北米公開版 デジタル・リマスター版)』(1980)
A=2021年7月23日~8月5日
B=2021年7月9日~7月22日
原題:THE SHINING
製作年:1980年
監督:スタンリー・キューブリック
出演:ジャック・ニコルソン、シェリー・デュヴァル
家族と共に、冬季閉鎖中のホテルで管理人として働くことになった作家が、怪奇現象に遭遇し、次第に狂気に囚われていく。従来版より20分以上長い北米公開版を国内初上映。
TM & © 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
名匠スタンリー・キューブリックの2作
今や名作として映画史に名を残すキューブリックの『2001年宇宙の旅』(1968)と『シャイニング』(1980)。だが、公開当時は意外な低評価だったことをご存じだろうか。
『2001年』は、アカデミー賞監督賞など4部門で候補になりながらも、受賞したのは特殊視覚効果賞のみ。『シャイニング』に至っては、原作者スティーヴン・キングにも酷評され、年間の最低映画を決めるラジー賞で2部門の候補になった。時代を先取りしすぎた天才の宿命と言えるかもしれない。