世界中で流行中のタイドラマ。ただただイケメンを愛でるもよし、物語に没頭するのもよし、楽しみ方は無限大!世界中を胸キュンさせるタイドラマの魅力と人気の秘密に迫ります!今回は後編をお届けします。(文・羽田健治/デジタル編集・スクリーン編集部)
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この先は映画にも期待が集まる!

2021年7月2日(金)公開
『デュー あの時の君とボク』

日本でのタイBL人気は、ドラマから映画へと拡大する兆しを見せている。2021年6月4日に公開された『2gether THE MOVIE』に続き、7月2日には男子高校生2人の時を超えた愛を描く『デュー あの時の君とボク』の公開が控えるのだ。

画像: 2021年7月2日(金)公開 『デュー あの時の君とボク』

本作は、1990年代にタイ北部の小さな町パンノイで出会った高校生ポップとデューの友情と愛情、さらに23年の時を経てポップの身に起こる不思議な経験をつづるラブストーリー。

『He'sComing To Me〜清明節、彼は僕のお墓の隣にやってきた』など話題のBLドラマで主演を務めるパワット・チットサワンディ(オーム)と、ドラマ版『バッド・ジーニアス』に出演するサダノン・ドゥーロンカウェロー(ノン)という、注目の若手俳優によるみずみずしい青春の描写も見どころの1つだ。

ただし、本作は恋愛の様だけではなく、同性を愛する苦悩や葛藤にも切り込んでいく。タイはLGBTQに寛容な社会とイメージを持つ人が少なくないと思われるが、偏見や差別は依然として存在する。

ましてや、本作の舞台は、噂話がすぐに広まってしまうような1990年代の田舎町で、ポップとデューが通う学校では、ゲイの生徒を対象とした「矯正キャンプ」なる取り組みが行われているという状況だ。

家族や周囲の目を気にしたポップとデューが、それぞれ苦渋の決断を強いられる過程は切なさを感じずにいられない。昨今のドラマでタイBLにハマった人には、タイBLの表現の奥深さを感じる作品になるはずだ。

物語は高校時代のポップとデューによる前半と、23年の時が経った後半からなる2部構成。後半パートでは、母校の教師となったポップとクラスの問題児である女子生徒リウの交流が描かれるのだが、ポップはリウと接するたびになぜかデューを思い出し、彼女は一体何者なのかと心が乱れる。

実は、本作はイ・ビョンホンが主演を務めた2001年の韓国映画『バンジージャンプする』をもとにしつつ、独自のアレンジを加えた作品。

タイでは2010年代に入って、ドラマを中心に韓国作品のリメイクが盛んで、古くは『コーヒープリンス1号店』や『秋の童話』、昨年も『恋するジェネレーション』をリメイクした『Who Are You』が放送され話題を集めた。

『デュー あの時の君とボク』は『バンジージャンプする』の構成をもとにはしているものの、重要なポイントで変更が加えられているので、『バンジージャンプする』のリメイクと聞いてピンときた人も、異なる感想が得られるはずだ。

チェックポイント1:出会いと別れ

画像1: イケメン大国!世界中で大流行するタイドラマの魅力を徹底リサーチ【後編】
画像2: イケメン大国!世界中で大流行するタイドラマの魅力を徹底リサーチ【後編】

バイクで通学するポップが、転校生のデューに「学校まで乗せてやる」と声をかけたことから徐々に2人の距離が縮まっていく。だが厳格な父親を持つポップは、思いを素直に表現することができずに苦しむ。

劇中では、1990年代のタイにおけるLGBTQを取り巻く環境の厳しさを窺い知る描写が多く見られる。

チェックポイント2:過去から現在

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お互いに思い、求めつつも、家族や周囲への配慮から行き違い、ついには別々の道を選ぶことになる。それから23年の月日が流れ、愛する妻とともにバンコクからパンノイへと戻ったポップは、母校に臨時教師として着任。噂話が瞬く間に広がっていく様など、現代になっても変化がない部分も。

チェックポイント3:気になる生徒

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画像6: イケメン大国!世界中で大流行するタイドラマの魅力を徹底リサーチ【後編】

正式な教員になる条件として、いつも問題を起こす女子生徒リウの素行改善を申しつけられたポップだが、彼女の行動や言葉になぜかデューの面影を感じてしまう。

積極的に指導に当たるが、それが教師と生徒を超えた関係なのではと噂が立つ。一体彼女は何者なのか、予想のつかないラストへと向かっていく。

デュー あの時の君とボク
2021年7月2日(金)公開

監督:マシュー・チューキアット・サックヴィーラクル 
出演:パワット・チットサワンディ(オーム)、サダノン・ドゥーロンカウェロー(ノン)
配給:ハーク

ストーリー
1996年、噂話がすぐに広まるような小さな町パンノイへと越してきたデューは同じ高校に通うポップと出会う。2人の友情はほのかな愛情へと成長。だが周囲に理解されず、追い詰められたデューとポップは離れ離れになってしまう。時は過ぎ2019年、母校の教師に着任したポップは女子生徒リウと接するたびに、なぜかデューの思い出が蘇るのだった……。

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