シム・リウ プロフィール ※画像右
1989年4月19日、中国生まれ。5歳からカナダで育つ。多くのスポーツ・武術に慣れ親しみ、スタントマンとしての経験もあるほど運動神経が抜群。「NIKITA/ニキータ」(2012)や「96時間 ザ・シリーズ」(2017)など多数のドラマに出演。本作が初主演作。
オークワフィナ プロフィール ※画像左
1988年6月2日、米ニューヨーク生まれ。出演作に『オーシャンズ8』(2018)、『ジュマンジ/ネクスト・レベル』(2019)など。ラッパーとしても活躍するほか、「Awkwafina Is Nora from Queens(原題)」では主演・製作・脚本を手掛けるマルチな才能の持ち主。
シム・リウ(シャン・チー役)
この映画が作られると最初に発表されたとき、僕は瞬時に興奮した
── MCUに加わって、いかがですか?
シリーズが全部大好きで、2019年の4月に映画館で観た『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)に至るまでずっとファンだったよ。その3か月後のコミコンで、自分が次のフェーズのヒーローの一人として紹介され、8千人のファンの前に立つだなんて、いや本当の意味では世界の前に立つだなんて、まったく思ってもいなかったんだ。かなりシュールだよね。
── オークワフィナがキャスト陣に加わると初めて知ったとき、どう思われましたか?
僕はノラ(オークワフィナのこと)の大ファンだったんだ!一緒に演じてすぐに気づいたのは、僕らの間にはとてもナチュラルな化学反応があるってことだったんだ。それは彼女が仕事熱心でしっかりと準備してくれたおかげだし、お互いに馬鹿なことをやり合えるような共通の資質を持ち合わせていたおかげでもあるんじゃないかな。
──トニー・レオンやミシェル・ヨーとの共演はいかがでした?
これは言わせてもらいたい。両親は僕との会話を、ある同じ質問から始めるんだ。それは「今日はトニー・レオンと仕事をしたの?」なんだよ(笑)。それと「今日はミシェル・ヨーと仕事をしたの?」もね。あの二人を相手に演じることができるという恩恵を得られたことは、本当に驚異的なことなんだ」
── シャーリン役のメンガー・チャンは、どんな人ですか?
彼女はとにかく、とても陽気で、キラキラしていて、いつも何かしらで僕らを笑わせてくれる。以前彼女に、経験レベルやどんな仕事をしてきたのか、どんな作品に出演してきたのかを尋ねたことがある。彼女は「なんにも」って答えたよ。彼女はオーディションのことを聞きつけて、自分で作ったテープで応募していたんだ。基本的に、自分の力だけで役を勝ち取ったんだよ!
── シャン・チーという役柄はあなたにとってどういう意味を持っていますか?
シャン・チーはMCU初のアジア人のタイトル・スーパーヒーローで、その事実はとても重要な特徴で画期的な出来事だよ。この映画が作られると最初に発表されたとき、僕は瞬時に興奮した。映画が作られるという事実、誰かがあの役を演じて僕らのような人々のことをそういう形で描くことになるという事実に、僕はとても勇気づけられたんだ。
こういう形で僕らのような人々がスクリーン上に描かれることを僕ら全員がずっと待ち望んでいたんじゃないかな。あれはとても特別な瞬間だったし、今後もたくさん続いてくれることを願っているよ。
オークワフィナ(ケイティ役)
どんなに抗っても、それが自分の一部であることは変えようがないのよ
── シム・リウと共演してみて、いかがでしたか?
シムと仕事をするのは楽しいわ。彼は素晴らしいの。シャン・チーはシムのためにあるキャラクターだってことは、彼のやっているあらゆることを見ていると明白だわ。
── シャン・チーとケイティの関係はどのようなものですか?
彼女はシャン・チーのことを守ってあげなければならないって感じているのよ。ただ、皮肉なことに、彼には自分を守るに余りあるほどの能力があるけれどね。
だけど、ケイティが彼と初めて学校で出会ったとき、彼女は彼のことをいじめていた子をやっつけているのよ。それ以来、二人の関係は進展して、お互いにたくさん言い合ったりできる間柄になった。だけど、あの二人がお互いについて深い愛情を持っていることは、とても明白だと思うの。
ケイティが彼と一緒に行く必要があると感じたのは、他人のことに鼻を突っ込むのが好きだからだと思うわ。彼女は彼の事を大切に思っているから、永遠に彼を失ってしまうかもしれないようなところに足を踏み入れないでほしいと思っているのよ。
── この映画を通してケイティはどんな成長をしますか。
どんな形でも移民のバックグラウンドを持つ人なら誰でも、自分のアイデンティティを見出すにあたって、二面性とか葛藤を抱くわ。彼女はそれをしっかりと体現している。必ずしも自分の文化を享受することに反対というわけではないけれど、自分はその文化において、ちょっとよそ者なんだと理解している。
彼女の名前のことについては、アメリカ人としてのアイデンティティを受け入れたいという彼女の欲求のシンボルになっているわね。シャン・チーも同じ経験をしているわ。彼はアメリカで自分のアイデンティティを築こうとしているけれど、彼には決して逃れることのできない過去がある。
どんなに抗っても、それが自分の一部であることは変えようがないのよ。二人は最後の最後にそのことに気づくの。
── あなた自身もそういう経験をして育ちましたか?
私は自分のことをアメリカ人だって感じながらも、ずっとアジア系アメリカ人であることは変わらないという感覚を持って育ったわ。それに、私の家庭での文化が今日の私のアイデンティティにつながっているのよ。
だけど私はアメリカ人でもある。それって興味深いことだっていつも思うわ。昔はそこに葛藤があったけれど、今ではすっかりけじめがついているの。結局のところ、私はそこから力を貰っているのよ。
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