SCREEN9月号で募集した『あなたの好きなSF映画は?』の読者アンケート結果をここに発表!まさに王道というべき大ヒットSF作品が並びました。もし未見という人がいたら、これだけは見ておくべきラインナップです!
カバー画像:『E.T.』(1982)

第5位『レディ・プレイヤー1』(2018)

画像: 『レディ・プレイヤー1』(2018)

『レディ・プレイヤー1』(2018)

近未来、世界中の人々が入り込んで理想の生活を満喫するVRの世界の中に、開発者が隠した三つの謎の解明にプレイヤーたちが挑む。スピルバーグ監督らしい遊び心が詰まった一作。

『ガンダム、ゴジラなどおなじみのキャラクターがずらりと登場し、夢があってワクワクさせられる』(男性・25)

第4位『ターミネーター』シリーズ(1984~2019)

画像: 『ターミネーター』シリーズ

『ターミネーター』シリーズ

未来から現代に送り込まれた殺人マシンが、後に人類の救世主となる男を産む女性を抹殺しようとする。基はジェームズ・キャメロン監督作だが、その後いくつも続編が製作された。

『ストーリーの面白さが完璧!シュワルツェネッガーもかっこいい』(男性・36)

第3位『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(1985 ~ 1990)

画像: 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ

スピルバーグ製作、ロバート・ゼメキス監督によるタイムトラベル・アドベンチャー。主人公マーティとドクがデロリアン型タイムマシンで過去~未来を行ったり来たりの大活躍。

『タイムトラベルものの代表作の一つ。全体的に明るく楽しい作品で、ドクの最後の名言が心に響く』(女性・27)

第2位『E.T.』(1982)

画像: 『E.T.』(1982)

『E.T.』(1982)

スティーヴン・スピルバーグ監督の大ヒット作。故郷の星に帰りたい異星人E.T.とエリオット少年の友情を描く。友好的なエイリアン像は同監督の『未知との遭遇』から繋がる路線。

『地球外生命体を意識したし、月をバックに自転車をこぐシーンで涙しました』(女性・61)

『宇宙人がファンタジーの主人公になるとは本作が作られるまで思いもしなかった』(女性・64)

第1位『スター・ウォーズ』シリーズ(1977~2019)

SF というジャンルを一躍映画界のメインストリームに押し上げた歴史的ヒット・シリーズが読者の圧倒的な支持を受ける!

画像: 『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977) ディズニープラスで配信中 © 2021 Lucasfilm Ltd.

『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977)
ディズニープラスで配信中

© 2021 Lucasfilm Ltd.

『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977)
遠い昔、遥かかなたの銀河で強大な力を誇る帝国軍に対し平和を取り戻そうとする反乱軍のレイア姫が囚われ、辺境の星に住む青年ルークと流れ者ハン・ソロが救出に向かう。

ジョージ・ルーカスが生み出したスペース・アドベンチャー・シリーズ。数少ない例を除いてそれまでB級的扱いを受けていたSF映画というジャンルが、本作のヒットで一気にメインストリームに。三つの3部作が製作され、数多くの個性的なキャラクターを生み出し、世界中から長年に渡って愛される人気シリーズに。

画像: 『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999) ディズニープラスで配信中 © 2021 Lucasfilm Ltd.

『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)
ディズニープラスで配信中

© 2021 Lucasfilm Ltd.

『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)
前3部作の約30年前。惑星ナブーの女王の警護をするジェダイの師弟、クワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービはのちにダース・ベイダーとなる子供時代のアナキンと出会う。

画像: 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015) ディズニープラスで配信中 © 2021 Lucasfilm Ltd.

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)
ディズニープラスで配信中

© 2021 Lucasfilm Ltd.

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)
反乱軍が帝国軍を倒してから約30年後。惑星ジャクーで家族の帰りを待つ孤独な女性レイは主人からはぐれたドロイドのBB-8、ワケありの脱走兵フィンと出会い運命が一変する。

『映画にハマりたての頃から見てきました。どれも良いとか不満がないというわけではないですが、やっぱりワクワクします』(女性・31)

『とにかく史上最高の名作でしかない。自分が映画を好きになったきっかけ』(女性・15)

『学生の頃に第一作を見てはまってしまい、全部見ています。キャラクターが最高』(男性・62)

『全作好きですが個人的にはエピソード1から3の3作に思い入れがあります』(男性・30)

『レイが活躍する3部作に感動しました。初めて大きなスクリーンで見たSFでもあります』(女性・18)

『内容、登場人物、すべてがかっこよくて、史上最高にクールで熱いSF映画だから』(女性・13)

総評

SFといっても様々なタイプがあり、スペースファンタジー、異星人遭遇、タイムトラベル、仮想現実などテーマも、明るく楽しいものからダークな味わいのものなどテイストも、さらには近未来、異次元、遥かかなたの見知らぬ星まで舞台もいろいろ。

そんな数多くのSF系列作品で読者の圧倒的な支持を得たのが、『スター・ウォーズ』シリーズだった。遠い銀河の彼方で遥か昔に起きた帝国軍と反乱軍の戦いを描くスペースファンタジーで、1977年にスタートしたこのシリーズは2019年までに三つの3部作で全9作をリリース。

世代によってお好みの3部作も違っているのが特長で、やはり最初の3部作(エピソード4から6)が最高!と語るのは40代以上など年齢が上の世代が中心。30代くらいの世代になるとエピソード1〜3がリアルタイムという読者がこの3部作を好み、もっと若い世代ではやはり最新のエピソード7〜9に感動したという声が多い。いずれにしても40年以上も続いた長寿SFシリーズならではのファン層の厚さが確認できる結果に。

それ以降を見ていくと1982年の初公開当時、世界中で大ヒットした少年と異星人の温かい交流を描くスティーヴン・スピルバーグ監督の『E.T.』が第2位の高位置に。スピルバーグとSFの相性は抜群で、このほかに5位の『レディ・プレイヤー1』、10 位圏外だったが『ジュラシック・パーク』『未知との遭遇』『A.I.』『宇宙戦争』『マイノリティ・リポート』なども票を集めた。どれも娯楽性が高く、何度も見たくなるような面白さが溢れている。

3位はこれもスピルバーグの製作作品で大ヒットした『バック・トゥ・ザ・フューチャー』3部作。いまでもテレビ放送や3作連続上映会などで親しまれる、エバーグリーンな人気作。タイムトラベルものの最高峰と称賛する声も。

4位も一種のタイムトラベルものといえる『ターミネーター』シリーズ。1作目のオリジナリティ、2作目の迫力と感動を押すファン数が拮抗しているところがポイント。最新作『ターミネーター:ニューフェイト』を押すファンも少なくなかった。

6位『ブレードランナー』、7位『2001年宇宙の旅』は映画評論家の間でも上位を競うSF映画の歴史的名作。8位はいまコアな映画ファンの絶大な信頼を得ているクリストファー・ノーラン監督の壮大なストーリー『インターステラー』がランクインしたが、同監督の『インセプション』を押す声もあった。

9位はこれも『ブレードランナー』のリドリー・スコット監督による第1作と『ターミネーター』のジェームズ・キャメロン監督による第2作を押すファン数が拮抗した『エイリアン』シリーズ。そして10位にはオリジナルのTV時代から数えると半世紀以上も愛される『スター・トレック(宇宙大作戦)』シリーズが、さすがのトレッキー・パワーでランクインを果たした。

圏外には、68年版『猿の惑星』、無声映画『メトロポリス』などクラシックや、『メッセージ』『オデッセイ』など近年の秀作等を選出する通な読者の声も。また『アベンジャーズ』『ワンダーウーマン』といったヒーロー作品を押す声があったことも触れておきたい。

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