杉山すぴ豊
アメコミ系映画ライター。雑誌や劇場パンフレットなどにコラムを執筆。アメコミ映画のイベントなどではトークショーも。大手広告会社のシニア・エグゼクティブ・ディレクターとしてアメコミ映画のキャンペーンも手がける。
期待値高いです！
『ボバ・フェット／The Book of Boba Fett』
この年末『マトリックス レザレクションズ』や『キングスマン：ファースト・エージェント』、『ラストナイト・イン・ソーホー』など楽しみな映画が続々と公開されますが、ドラマの方でも期待したいのが2021年12月29日からディズニープラスで配信される『ボバ・フェット／ The Book of Boba Fett』! そう、『スター・ウォーズ』シリーズでも屈指の人気キャラが主人公。元々ボバ・フェットが好きだからとても嬉しいのですが、そもそも本作はディズニープラス×スター・ウォーズのドラマ『マンダロリアン』の成功を受けて生まれた作品。『マンダロリアン』が素晴らしかっただけに期待度はさらに上がります。
“ボバ・フェット”とはスター・ウォーズの世界における賞金稼ぎ。旧3部作の『帝国の逆襲』『ジェダイの帰還』に登場。さらに新3部作の『クローンの攻撃』に彼の“父”ジャンゴ・フェットが登場。サブ・キャラながら人気沸騰。そしてこのキャラのイメージで作られたのがディズニープラスの『マンダロリアン』です。『マンダロリアン』シーズン2では主人公のマンドーとボバが共演！今回のドラマにつながります。
ドラマでの展開はすごく“いい手”！
『ボバ・フェット／The Book of Boba Fett』ディズニープラスで2021年12月29日（水）より独占配信
本作のボバ・フェット役はテムエラ・モリソン。もともとボバは『帝国の逆襲』『ジェダイの帰還』ではヘルメットを脱がない=素顔を見せないのです。けれど『クローンの攻撃』ではテムエラ・モリソンが父・ジャンゴを演じ、その時は素顔を見せています。実はボバはジャンゴのクローンだったと説明され、だからジャンゴと同じ顔をしているというわけです。それを受けて『マンダロリアン』ではテムエラ・モリソンがボバを演じ、今作も続投。ちなみに『ジェダイの帰還』ではボバは“死んだ”ことになっています。そもそも彼がなぜ生きていたのかがついに描かれる!?
僕は『マンダロリアン』『ボバ・フェット／The Book of Boba Fett』など、映画とは別に彼らでドラマ・シリーズを展開するというのはすごく“いい手”を考えたなと思います。というのもこれらのキャラはすごく魅力的なんですが基本ジェダイとかと絡んでこないので、スカイウォーカー家の物語である映画の方ではいま一つ彼らをフィーチャーできないのですね。それが証拠に『フォースの覚醒』から始まる続3部作では“なんちゃらフェット”とか出てきません。仮に出したとしても十分活かしきれない。ならばいっそ彼らを主人公にしたドラマ（スピンオフ）を作った方がいいという判断だったのでしょう。
アメコミ映画ファン必見！2022年開催のイベントたち
さて映画ではありませんが、アメコミ映画ファンをワクワクさせるニュースがあります。来年マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）をテーマにしたイベント『アベンジャーズ展（AVENGERS STATION EVOLUTION）』が4月から東京・六本木ヒルズ、7月から京都の京セラ美術館で開催。これはもともと“AVENGERS STATION”のタイトルで2014年7月のニューヨーク開催を皮切りにパリ、ロンドン、ラスベガスなど計23都市で巡回されてきたイベント。MCU映画で実際に使用された衣装やプロップの展示や最先端デジタルテクノロジーでアベンジャーズの世界にいるかのような没入体験ができる体感型のアトラクションです。
日本版はなんと『ワンダヴィジョン』『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』『ブラック・ウィドウ』等MCU最新のフェーズ4までの作品に関する展示が楽しめるUP-GRADE版。なので“EVOLUTION”とついているわけです。だから世界中のマーベル・ファンがうらやましがる内容となっています。これは本当に楽しみですね！
そういえば大阪・名古屋では東京と福岡でも大好評だった『DC展 スーパーヒーローの誕生』が順次開催ですよね。さらに夏には大阪コミコン（！）の開催も予定されています！映画館ではなくイベントの方でもヒーローたちと出会えそうです！
2022年もこうした素敵な情報をお届けしたいと思います！ 2021年一年ありがとうございました！
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