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コロナ禍が続いた2021年、それでもたくさんの映画が日本公開され、徐々にファンも映画館に戻ってきました。そんな中、恒例のSCREEN映画大賞が今年も開催。今回もたくさんのご応募をありがとうございました。SCREEN読者が選んだベスト作品はあの話題作でした…! 数ある部門の中から、まずは作品部門を発表します。
カバー画像:『アナザーラウンド』© 2020 Zentro pa Entert ain ments3 ApS, Zentropa Sweden AB, Topkapi Films B.V. & Zentropa Netherlands B.V.

第3位 『クルエラ』140ポイント

画像: 『クルエラ』ディズニープラスで配信中 © 2022 Disney

『クルエラ』ディズニープラスで配信中

© 2022 Disney

『101匹わんちゃん』のヴィランとして有名なクルエラ・ド・ヴィルの若き日=エステラだったころの出来事を描く実写映画。エステラはデザイナー志望で夢を持ってロンドンにやってくるが、カリスマデザイナーとの出会いで次第に狂気に取りつかれていく……エマ・ストーンがエステラを好演し、70年代パンク・ファッションもおしゃれ!

内容も面白いし、オシャレだった。悪役が主人公なのも良かったです(神奈川・男性29)

エマ・ストーンの演技力、美しさ、最高でした!ファッション性も抜群(茨城・男性20)

第2位 『DUNE/デューン 砂の惑星』185ポイント

画像: © 2021 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
© 2021 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

フランク・ハーバートの名作SF大河小説をドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、ティモシー・シャラメ他豪華キャストで映像化した超大作。宇宙で最も価値のある物質を有する惑星の管理のため着任したアトレイデス家に、敵対するハルコンネン男爵の大きな罠が仕掛けられる。本作は第1部にあたり、2023年には第2部が公開される予定。

どのシーンを切り取っても美しい! はかなげな主人公にティモシーがぴったりで線は細いのに内側からにじみ出る強さにひかれます(高知・女性29)

以前の映画化も好きだったのですが、2021年版としてハイクオリティにリメイクしてくれただけでも感無量でした(北海道・男性48)

『DUNE/デューン 砂の惑星』先行ダウンロード販売中/BD&DVDセット(2枚組) 4,980円(税込) :2022年3月2日発売/発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

第1位 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』351ポイント

画像: Illustration ・うえむらのぶこ

Illustration ・うえむらのぶこ

ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの最終作として製作前から話題を呼んでいた『007』シリーズ第25作。前作『スペクター』の後、恋人マドレーヌと別れ、現役を引退しジャマイカで一人暮らしていたボンドに親友フィリックス・ライターからある依頼が入る。それは研究所から誘拐されたロシアの学者を救出してほしいというものだった。やむを得ず復帰したボンドは世界を細菌兵器で攻撃しようとするサフィンと対峙することになる。

新型コロナウイルスによるパンデミックで公開延期が続いていたが、ようやくその全貌が明らかになり、世界中で大ヒットを記録。初めてシリーズ参入した黒人女性ノーミが新たな007となっているなど、新時代ならではの設定や、衝撃のクライマックスなど多くの話題がクレイグ=ボンドのフィナーレを飾った。

人生で初めて見た作品が『007/ドクター・ノオ』。昨年唯一見た作品が『ノー・タイム・トゥ・ダイ』でした。なにか強い絆?を感じました。(宮城・男性60 )

賛否両論のあるラストだったがダニエル・クレイグ版ボンドらしいラストだったと思う。(大阪・男性43)

最後のシーン、涙が止まりませんでした。素晴らしい作品に出会えてよかったです。(長野・男性26)

『007』作品を初めて映画館で見たのですが、前作の予習をして見たおかげで完全にボンドに心を持っていかれました。(神奈川・女性29)

有終の美を飾ったダニエル・クレイグ版007

(特別寄稿・よしひろまさみち)

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でジェームズ・ボンド役を終わらせたダニエル・クレイグ。読者が選ぶ2021年ベスト作品&男優のトップを飾ったのも納得だ。こんな悲しくも潔い有終の美を見せてくれるとは思わなかった。

ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役にキャスティングが決まった時点から、007ファンは大荒れだったことを覚えているだろうか。6代目にして初めての金髪碧眼で比較的小柄(といっても身長178cm)のジェームズ・ボンド。やはり初代を務めたショーン・コネリーのイメージが強いせいだろうか、ボンド役俳優といえば大柄でダークヘア&ダークアイズがお決まりだった。

おまけに当時のクレイグは、芝居の巧さは高評価だったものの、まだまだこれから、という俳優の一人。目立った助演は『トゥームレイダー』などの大作を含めて多数あったものの、主演作はゼロ。『~カジノ・ロワイヤル』公開前の批判は猛烈で、ふたを開けてみないことにはどう転ぶかわからない、という雰囲気が漂っていた。だが、その後の大成功は周知の通り。歴代最高の007が『~ノー・タイム・トゥ・ダイ』で幕を下ろした。

作品を重ねるごとに見えてきたのは、歴代ジェームズ・ボンドとは全く違うアプローチ。過去作はほぼ一話完結式に、原作からの選り抜きエピソードを映画化したものだったが、クレイグ版は違う。イアン・フレミングの原作を忠実に、というポリシーから、ジェームズ・ボンドのキャラクターを作り出した過去を伏線とし、「殺しのライセンスを持つセクシーな凄腕スパイ」だけではないイメージを打ち出すことに成功。重い過去を背負い、肉体的にも精神的にも傷ついているのにポーカーフェイスでいるジェームズ・ボンドを作り上げたのは、まぎれもなくダニエル・クレイグといっていい。それだけでなく、彼のキャラクターの奥行きがましたことで、MやQなど彼を取り巻く役も光りだすという効果も得られた。

『~ノー・タイム・トゥ・ダイ』はその最終章であったとともに、決してクレイグがこの役には戻らない決意を表明した、彼にとって次なるステップへの序章ともいえる傑作といえる。シリーズの醍醐味である驚きのアクションや世界を股にかけた魅力的なロケはもちろんのことだが、これまでクレイグ版で積み重ねてきたボンドの過去にけじめをつけるストーリーは秀逸。ラストシーンでのボンドの表情は、ダニエル・クレイグ自身の万感の思いもないまぜになったものだったに違いない。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』ブルーレイ+DVD 価格:4,980円(税込)、4K Ultra HD+ブルーレイ 価格:6,980円(税込)/2022年3月2日発売 発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント NO TIME TO DIE © 2021 Danjaq & MGM. NO TIME TO DIE, 007 Gun Logo and related James Bond Trademarks, TM Danjaq. Package Design © 2021 MGM. All Rights Reserved.

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