カバー画像:© 2008 GK Films, LLC. All Rights Reserved.
『1000日のアン』(1969)
監督: チャールズ・ジャロット
出演: ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド、リチャード・バートン
『スペンサー ダイアナの決意』でアン・ブーリンのことを記した書物がダイアナの部屋に置かれており、それを手にしたダイアナが自らの境遇とアン・ブーリンの悲運を重ねる。そのアン・ブーリンの運命について描かれたのが本作。
アンは16世紀の英国王ヘンリー8世に見初められ、王はその時の王妃キャサリンと無理やり離婚してまでアンを娶ったが、息子を望んだヘンリーは彼女が産んだのが娘(エリザベス)と知ると愛情は冷めていき、今度はアンを追い払おうと画策する……。アカデミー賞では10部門にノミネートされた。
『わが命つきるとも』(1966)
監督: フレッド・ジンネマン
出演: ポール・スコフィールド、ロバート・ショー
『1000日のアン』(1969)の前日譚的内容。アン・ブーリンに恋をしたヘンリー8世が厳格なカトリックである王妃キャサリンとの離婚を成立させるために、ローマ法王の許可が必須となった際、その弁護をさせるため著名な思想家トマス・モアを懐柔しようとする。だが高潔なモアはこれを拒絶。ついには反逆罪で極刑となるまでを描きアカデミー賞6部門受賞。
『ブーリン家の姉妹』(2008)
監督:ジャスティン・チャドウィック
出演:ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン
ヘンリー8世の寵愛を受けたアン・ブーリンと妹メアリー・ブーリンをめぐる歴史劇。メアリーはアンのように歴史上有名ではないが、ここでは王の寵愛をめぐる対照的な姉妹の確執と絆が描かれる。実はアンよりも先に結婚したばかりのメアリーが王の愛人となることになるが……。純粋に王を愛するようになる妹、王妃の座を狙う姉の間でバトルが?
『エリザベス』(1998)
監督: シェカール・カプール
出演: ケイト・ブランシェット、ジョセフ・ファインズ
ヘンリー8世とアン・ブーリンの間に誕生した娘エリザベス1世の前半生を描く。父ヘンリーの遺志を汲みプロテスタントだったエリザベスは、カトリックの異母姉メアリー女王の命で幽閉生活を送っていたが、メアリーの死により25歳で英国女王に即位。波乱に満ちた国家のかじ取りを託されることになる。続編『ゴールデン・エイジ』(2007)も製作された。
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(2018)
監督: ジョージー・ルーク
出演: シアーシャ・ローナン、マーゴット・ロビー
隣国イングランドのエリザベス1世の強い影響下にあった16世紀スコットランドで、フランスから帰国して女王になった18歳のメアリー・スチュワート。メアリーはイングランドの王位継承権第1位を主張し、従姉妹エリザベスを脅かす。ライバルでありながら互いを意識し魅了される二人は、ついに二人だけの秘密の会談(史実にはない)を行うが……。
『クイン・メリー/愛と悲しみの生涯』(1971)
監督: チャールズ・ジャロット
出演: ヴァネッサ・レッドグレーヴ、グレンダ・ジャクソン
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(2018)よりも広い範囲でメアリー・スチュワート(本作ではメリー)の生涯を描く。18歳でフランスから母国に戻りスコットランド女王に就くとイングランドのエリザベス1世との確執と戦いが始まる。メリーの生涯は悲運の内に幕を下ろすが、彼女の息子ジェームズは子供のなかったエリザベスの後を継いで英国王となる。