年明け早々、映画界は賞レース・シーズンの真っただ中。1月24日にはいよいよ「第95回アカデミー賞」のノミネーションが発表されます。すでに今回はどんな映画や俳優がノミネートされるか、あるいは受賞するかという予想が飛び交っていますが、これらの評判をまとめ、最新の有力候補情報をお届けしましょう。まずは大量ノミネートが期待されているマーティン・マクドナー監督最新作『イニシェリン島の精霊』からご紹介。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)

登場人物紹介

コルム(ブレンダン・グリーソン)

画像: コルム(ブレンダン・グリーソン)

パードリック(コリン・ファレル)

画像: パードリック(コリン・ファレル)

ドミニク(バリー・コーガン)

画像: ドミニク(バリー・コーガン)

シボーン(ケリー・コンドン)

画像: シボーン(ケリー・コンドン)

【インタビュー】マーティン・マクドナー監督 

舞台演出家・脚本家でもあるマーティン・マクドナーは、かつてアラン諸島を舞台にした「イニシュマン島のビリー」「ウィー・トーマス」の2作を執筆している。イニシェリン島は架空の島だが、過去の舞台2作と関連があるのだろうか。

画像: 【インタビュー】マーティン・マクドナー監督

「ボツにしたのですが「The Banshees of the Inisheer」(原題)という戯曲を書いたことがあり、題名だけとても気に入っていたのでいつか使いたいと思っていました。2人の友人が仲たがいする話をずっと書きたかったので、あっという間に書きあがりました。

ある意味でこれがアラン諸島3部作の3作目といえるかもしれません。イニシェリン島は架空ですが、アラン諸島の島々と同じ雰囲気を出していると思ったので、大部分をイニシュモア島で撮影しました」

主演のコリン・ファレルとブレンダン・グリーソンは過去に『ヒットマンズ・レクイエム』(2008/日本はDVD公開)でも起用しているが、再度組んだ理由は。

「2人ともとても仕事しやすい俳優だったので、もう一度一緒にやりたかったんです。『ヒットマンズ・レクイエム』の続編をという話もあったのですが他の話で共演させたかったので。2人に当て書きしたのはどちらも真実の醜さから逃げない優れた俳優だからで、卓越したコメディアンでもあります。喜劇を演じながら悲しみを演じることにも動じないのです」

舞台設定を1923年のアイルランド内戦時にした目的は。

「2人の男の分断も、内戦の両軍の分断にも寓話的な側面があるので、現代には合わないこの物語にその時代の感覚を吹き込みました。それに時代劇の経験がなくて興味があったんです。2人の小さな戦争を描きつつ、同時に海の向こうで大きな戦争をやっているという騒乱状態的な感覚も描きたかったんです」

『イニシェリン島の精霊』
2023年1月27日(金)公開

アイルランド、イギリス、アメリカ/2022/1時間54分
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:マーティン・マクドナー
出演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、ケリー・コンドン、バリー・コーガン

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