同じ監督でも作品ごとにアプローチが異なる
──ブラッド・ピットとは以前にも仕事をされていますね。
はい、以前にも一緒に仕事をしましたが、彼のメイクはしていません。彼には30年来のメイクアップアーティストがおり、その方がすべての作品で彼のメイクをやっています。
──デイミアン・チャゼルとの仕事はいかがでしたか。
素晴らしかったです。彼はすごくはっきりしたビジョンを持ち、時代を超越した独自の世界観を作ろうとしていました。彼がアイデアをくれて、私たちはメイクでそれを広げていく。とても楽しかったので、またこういう経験ができることを願っています。
──ジャスティン・ハーウィッツは、とても早い段階から作曲を始めたとのこと。彼の音楽からもインスピレーションを受けましたか。
音楽がレコーディングされたものを渡されたわけではなかったので、それはありませんでした。しかし、レディ・フェイのシーンで彼自身がピアノを弾き、大きな爆発のシーンを撮影した時には現場にいて、オーケストラの指揮をしていました。
クラブが舞台となる最初のシーンではカメラがマニーを追い、ステージではバンドが演奏しています。マニーはジーン・スマートが演じるエレノアに会い、そこで音楽がストップし、セリフが始まります。そしてマニーが歩き始めると音楽が始まり、また音楽がストップするとセリフになる。あんな風に撮影するのを見たのは初めて。すごいと思いました。
──本作の仕事は大変だったのではありませんか。
膨大な仕事量でした。普通の映画では大変なことがあっても、それが終われば安心できる。しかし、この作品は初日から最後までずっと大変でした。
──タランティーノやデビッド・リンチなどとも仕事をされてきましたが、監督によって求めるものに違いがありますか。
タランティーノとは何度も仕事をしてきましたが、作品ごとに求めるものが違いました。同じ監督でも、作品ごとにアプローチが異なるのです。
映画『バビロン』2月10日(金) 『ラ・ラ・ランド』監督が贈る“最高のショー”が始まる!
1920年代のハリウッドは、すべての夢が叶う場所。サイレント映画の大スター、ジャック(ブラッド・ピット)は毎晩開かれる映画業界の豪華なパーティの主役だ。会場では大スターを夢見る、新人女優ネリー(マーゴット・ロビー)と、映画製作を夢見る青年マニー(ディエゴ・カルバ)が、運命的な出会いを果たし、心を通わせる。恐れ知らずで奔放なネリーは、特別な輝きで周囲を魅了し、スターへの道を駆け上がっていく。マニーもまた、ジャックの助手として映画界での一歩を踏み出す。しかし時は、サイレント映画からトーキーへと移り変わる激動の時代。映画界の革命は、大きな波となり、それぞれの運命を巻き込んでいく。果たして3人の夢が迎える結末は…?
『バビロン』
2月10日(金) 全国公開
監督・脚本:デイミアン・チャゼル『ラ・ラ・ランド』
出演:ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、ディエゴ・カルバ、ジーン・スマート、ジョヴァン・アデポ、リー・ジュン・リー、P・J・バーン、ルーカス・ハース、オリヴィア・ハミルトン、トビー・マグワイア、マックス・ミンゲラ、ローリー・スコーヴェル、キャサリン・ウォーターストン、フリー、ジェフ・ガーリン、エリック・ロバーツ、イーサン・サプリ―、サマラ・ウィーヴィング、オリヴィア・ワイルドほか
原題:BABYLON
配給:東和ピクチャーズ
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