ハリウッド映画史上、最も愛された監督ともいえるスティーヴン・スピルバーグ。半世紀の間に彼が生みだしたヒット作、名作は興行収入記録を塗り替えた『ジョーズ』(1975)『E.T.』(1982)から近年の『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015)『ウエスト・サイド・ストーリー』(2021)まで枚挙にいとまがないが、そんな不世出の名匠が自らの半生を基に脚本を執筆(トニー・クシュナーと共同)、監督した自伝的ドラマ。先日のゴールデングローブ賞で作品賞(ドラマ部門)を受賞。第95回アカデミー賞でも作品、監督賞など7部門ノミネートされている。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)

出演は『グレイテスト・ショーマン』(2018)のミシェル・ウィリアムズ、『THE BATMAN–ザ・バットマン–』(2022)のポール・ダノ、『テイク・ディス・ワルツ』(2012)のセス・ローゲン、『普通の人々』(1980)のジャド・ハーシュの他、新人ガブリエル・ラベルがスピルバーグのティーン時代をモデルにした主人公の少年サミーを演じる。音楽をジョン・ウィリアムズ、撮影をヤヌス・カミンスキーと、スピルバーグ作品の常連スタッフが担当している。

あらすじ

画像: あらすじ

1952年ニュージャージー。両親の熱心な誘いで初めて映画館を訪れたサミー・フェイブルマン少年は、そこで見た『地上最大のショウ』(1952)の大迫力の映像に心奪われ、父バート(ダノ)の8ミリカメラを母ミッツィ(ウィリアムズ)から与えられ、「映画」を作り始める。やがてサミー(ラベル)がティーンになったころ、バートがコンピューター大手会社にスカウトされ、フェイブルマン一家はバートの同僚で親友のベニーおじさん(ローゲン)も伴ってアリゾナへ引っ越し。新たな土地でも映画作りに邁進するサミーは、家族旅行や友人たちと「戦場」を題材にした作品を作り始め、才能を発揮していく。だが家族旅行映画の編集をしていた時、サミーはある重要なことに気が付き、ショックを受ける……。

その後バートがIBMに転職が決まり、今度は一家そろってカリフォルニアへ。しかしベニーを連れて行くことは叶わなかった。サミーやミッツィは新天地での生活に馴染めず苦労するが、そんな時、それぞれの人生を変えるような出来事が一家に訪れる。

登場人物:フェイブルマン家をめぐる人々

サミー(ガブリエル・ラベル)

子供時代に映画に夢中になり、8ミリ映画製作に明け暮れるユダヤ系の少年。

幼少期のサミー(マテオ・ゾーヤン)

バート(ポール・ダノ)

サミーの父親。頭脳明晰で電気技術者からコンピューター会社に転職、昇進していく。

ミッツィ(ミシェル・ウィリアムズ)<アカデミー賞主演女優賞ノミネート>

サミーの母親。一家の愛すべき存在だがある秘密を持つ。ピアニストとしても活躍。

モニカ(クロエ・イースト)

熱心なキリスト教信者だが活発で明るく、ユダヤ系のサミーのガールフレンドになる。

左:モニカ(クロエ・イースト) 右:サミー(ガブリエル・ラベル)

ボリス伯父さん(ジャド・ハーシュ)<アカデミー賞助演男優賞ノミネート>

ミッツィの母の兄。サーカスからハリウッドに転身した人物で、サミーに影響を与える。

ベニーおじさん(セス・ローゲン)

バートの親友でフェイブルマン一家にとって親戚のような存在。

レジー、ナタリー、リサ(ジュリア・バトラー、キーリー・カーステン、ソフィア・コペラ)

サミーの妹たち。兄サミーの8ミリ映画作りに積極的に協力する。

画像: レジー、ナタリー、リサ(ジュリア・バトラー、キーリー・カーステン、ソフィア・コペラ)
画像: 自身の分身ともいえるサミー役のキャスティングについて。

フェイブルマンズ
2023年3月3日(金)公開
アメリカ/2022/2時間31分/東宝東和
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ミシェル・ウィリアムズ、ポール・ダノ、セス・ローゲン、ガブリエル・ラベル、ジャド・ハーシュ

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