“過去に戻るのは役者として貴重な経験だった”
2009年に日本公開し、その巧妙かつ驚きのラストで話題となりカルト的人気を誇る『エスター』。その前日譚(エピソードゼロ)を描いた最新作『エスター ファースト・キル』が、TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開中。今回公開となったのは、本作の撮影時23歳ながら子役を演じた主演イザベル・ファーマンのインタビュー映像。撮影トリックや自身の“エスター愛”について語っている。
インタビュー映像では、ブロンドヘアが印象的な26歳現在のファーマンの姿が披露され、10歳の子役を演じていたとは思えないほど大人びた姿に驚かされる。公開から14年経った今でもカルト的人気を誇る前作『エスター』は役者人生の原点だと語るファーマン。
脚本家のデヴィッド・レスリー・ジョンソンから前日譚の製作が始まっていることを聞かされるが、その時点ではエスター役のキャスティングが決まっていなかったという。そこで、ファーマンはウィリアム・ブレント・ベル監督に直談判し、彼女の続投が決定した。
並々ならぬエスターへの強い愛着があるファーマンだが、不安もあったようで「役者としては自信があったけど、撮影のトリックが不安だったの。安っぽく見えないかとか、説得力がなかったらどうしようとかね。でも前作でエスターの秘密は明かされているから、撮影は楽しむことができたの」とコメントし、エスターの本当の姿が明かされているからこそ、ファーマンを子供に見せる撮影の自由度は上がったのだ。
実際にはエスターの周りの人が厚底の靴を履いて演技するなど、CGに頼らない撮影トリックが採用された。前作を撮影した10歳の時とは全く異なる状況で、同じ人物を演じるのは難しいとファーマンは振り返る。一方で、「過去に戻るのは役者として貴重な経験だった」とも語る。
「子役で演じた役に再び挑戦するなんてこれまでになかった試みだと思う。なかなか大変だったけど、底力を発揮できたと思う。厚底力と言うべきかしら(笑)」とジョークを交えながらも自信を覗かせている。
『エスター ファースト・キル』
2023年3月31日(金) TOHOシネマズ 日比谷 他全国ロードショー
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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