留まれば爆死、進めば巨大ザメに食い殺される?
『ブラック・デーモン 絶体絶命』
崩壊寸前の海底油田に残された者たちに“怪物”が襲いかかる!
楽しいバカンスをエンジョイするはずだった4人家族。しかしそこで彼らを待ち受けていたのは、想像を絶する恐怖だった! メキシコの美しい海を一瞬にして地獄に変えたのはモンスター級の超巨大ザメ、ブラック・デーモン。ボートは壊れ、通信手段はなく、逃げ場を失った彼らの足元には何者かが仕掛けた爆弾が! 絶体絶命の危機から彼らは脱出することができるのか?
大ヒット・ホラー『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のジョン・シルクがプロデュースを担当し、『ランボー ラスト・ブラッド』のエイドリアン・グランバーグが監督した海洋サバイバル・スリラー。
出演は『フォーエバー・パージ』のジョシュ・ルーカスはじめ、『クライ・マッチョ』のフェルナンダ・ウレホラ、『ボーダーライン』のフリオ・セサール・セディージョら。
あらすじ
海底油田の視察とバカンスを兼ねて妻子とメキシコにやってきたポール(ルーカス)は、以前活気のあった港町が荒んでいることに驚く。妻のイネス(ウレホラ)と2人の子どもを町に残して油田に向ったポールは、そこに脅えた従業員2人だけが残されている状況を見て異変に気づく。
彼らが恐れていたのは油田の周囲を泳ぎ人間を食い殺す恐ろしい生物だった。それはアステカの伝説に語り継がれるブラック・デーモンと呼ばれる超巨大ザメだ。そこに町の男たちに襲われたイネスたちが海に逃げて油田へとやってきてしまう。しかも彼らを乗せてきたボートはブラック・デーモンに襲われ、破壊されてしまった。
さらに海底には何者かが仕掛けた大型爆弾があることが判明。爆発までのリミットは59分。海に逃げれば巨大ザメの牙が待っている。果たしてポールたちは脱出できるのか?
登場人物
ポール (ジョシュ・ルーカス)
(写真左)
海底油田会社の調査員。家族旅行を兼ねて仕事でメキシコにやってきたが…。
チェト (フリオ・セサール・ セディージョ)
(写真中央)
崩壊寸前の油田で生き延びていたベテラン作業員。
ジュニア (ホルヘ・A・ ヒメネス)
(写真右)
チェトの長年の相棒として油田に残っていたが…。
イネス (フェルナンダ・ ウレホラ)
ポールの妻。2人の子供の母で家族を必死に守ろうとする。
ブラック・デーモンとは?
メキシコのバハ・カリフォルニア沖には、推定体長15m以上の超巨大ザメが潜んでいるという伝説がある。そのサメはエル・デモニオ・ネグロ。直訳して黒い悪魔(ブラック・デーモン)と呼ばれるが、正体は一切不明。
太古の巨大ザメ、メガロドンの生き残りという説、メラニン色素過剰を起こしたホホジロザメの突然変異種だという説、漁師の大ぼら話だとする説、ジンベエザメの影を見間違えただけとする説まで、解釈は様々。
本作で登場するのは古代アステカにおける雨の神、トラロックの化身として現れたブラック・デーモンで、大自然を汚す人類への警鐘を鳴らす側面も?
(文・知的風ハット)
海洋の恐怖はこうして撮影された
撮影はドミニカ共和国の南に位置するファン・ドゥリオのスタジオで行われた。3.2万㎡の水撮影施設の横に実寸大の油田も建設して撮影。
室内のアクションシーンは、ブルースクリーン、LIDAR(レーザーの反射情報をもとに距離や形などを計測する技術)、俳優の全身スキャンなど最新の技術を使用。
視覚効果はVFX専門会社であるチェコのPFXスタジオの全面協力で製作。1,000を超えるVFX工程で荒れ狂う海を表現し、油田を3階建てにするなど、セットを超えた迫力を増すことに成功している。
だが何と言っても苦労したのはブラック・デーモンそのもので、VFXチームが何か月もかけて“命を吹き込んだ”という。