いよいよ、ディズニー映画最新作『リトル・マーメイド』が2023年6月9日(金)に公開! 本作で監督を務めるのは、『シカゴ』『メリー・ポピンズ リターンズ』など、ミュージカル映画を手掛けてきたロブ・マーシャル。音楽を担当するのは、「Part of Your World」「Under the Sea」などヒットナンバーを生み出し、ディズニーを第二の黄金期へと導いた立役者アラン・メンケン。今回はこの2人にスペシャルインタビュー!
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ロブ・マーシャル

この物語では、若い女性がそのバリア、壁を壊そうとするのです

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ロブ・マーシャル

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プロフィール

1960年10月17日、アメリカ合衆国・ウィスコンシン州生まれ。大学を卒業後、ブロードウェイで舞台振付師として活動し「蜘蛛女のキス」(1993)、「キャバレー」(1999)などでトニー賞最優秀振り付け賞にノミネート。

その後、かねてから構想を練っていた『シカゴ』(2002)で監督を務め、最優秀作品賞を含めた6部門でアカデミー賞を獲得。近年の監督作には、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」(2011)や『メリー・ポピンズ リターンズ』(2018)などがある。

─アリエル役のハリー・ベイリーと出会った時、どんな気持ちを持たれましたか?

アリエル役を考え始めた頃、私はプロデューサーのジョン・デルーカと一緒にグラミー授賞式を見ていて、姉のクロエと一緒に舞台に上がった彼女に目を留めたんです。彼女はすばらしい歌声の持ち主でした。そこはアリエル役の女優には必須です。

それだけでなく、彼女には、ちょっとこの世のものではないような魅力、純粋さ、情熱、強さもありました。私は、「この子は誰なんだろう?」と思い、オーディションに来てもらうことにしました。彼女は、アリエル役のために会った最初の人です。

その後、私たちはたくさんの人に会いました。人種はまるで問わず、考えうる限りすべての候補者に会いました。数百人です。美しい女優、優れたシンガーがたくさん来てくれました。ですが、最初に彼女がすごく高い基準を作ってしまっていて、そこに近づける女優は誰もいなかったのです。

─『リトル・マーメイド』はアニメーション版で人々を魅了してきましたが、実写版ならではの魅力はどこにありますか?

うれしいことに、この物語の主人公はもともとモダンな女性です。こうするべきだと言われていることと違うことをやりたい。彼女は、今いるところから浮いているように感じています。これとは違う人生があるのではないかと思っています。

ただ、アップデートしたところもありますよ。とくに恋に落ちる部分。本作は、ハンサムな男の子に恋する話というより、違う世界に入っていきたいという話。異質なものを恐れる人間は壁を作りましたが、彼女にはそれが見えません。そこがすごくモダンだと、私は思います。

そして、それはリアルな話でもあります。相容れないものとの間に壁を作ろうという動きは、現実の世界でも起こっています。この物語では、若い女性がそのバリア、壁を壊そうとするのです。私たちは、アンデルセンの物語にも、1989年のアニメーション版にもあったその要素をより強調するようにしました。

アニメーション版が公開された時、私はすごく興奮したものです。当時、ミュージカルというジャンルは死んでいました。誰も見たいと思わなくなっていました。その頃、私はブロードウェイのシアターのコミュニティにいたのですが、この映画のおかげでミュージカルが復活すると、みんなすごく喜んでいました。また、ライブアクションのミュージカル映画というものが受け入れられるようになったんです。

アラン・メンケン

“20年か30年前にはファニーだと思ったことが、 今は注意が必要となります

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アラン・メンケン

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プロフィール

1949年7月22日、アメリカ合衆国・ニューヨーク州生まれ。大学卒業後、音楽監督のレーモン・イングラムの下でさまざまな音楽経験を積み、1982年にミュージカル「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」で脚光を浴びた。

1989年にディズニーと契約し『リトル・マーメイド』にてアカデミー作曲賞、主題歌賞を受賞。その後『美女と野獣』(1991)、『アラジン』(1992)などでも同2賞を受賞。現在に至るまでディズニー・ルネサンスの立役者の一人として活躍。

─今作に携わると決まった時、どう感じましたか?

いろんな感情が押し寄せてきました。何か新しいことをやれるということに。ロブ・マーシャルやリン=マニュエル・ミランダとお仕事できることにも。私は、この人たちとコラボレーションをしつつも、アニメーション版の良い部分を守る役割を担いたいとも思いました。結果的に、美しい作品が製作できたと思っています。

─ハリー・ベイリーの魅力について教えて下さい

彼女はすばらしいですよ。彼女は多様性を反映しているとあって、(人々から)いろんなリアクションがありましたが、それが私たちにとってマイナスだったとは思っていません。今はそういう社会になったのですし、(ネガティブなことを言うのは)ばかげています。彼女は完璧なアリエルです。彼女が演じるアリエルを、私は愛しています。彼女を選んだことを誇りに思います。

─新曲が4つ書かれたとのことですが、どんな歌なのでしょうか?

まず、エリックが歌う歌。彼は、自分を救ってくれた謎の少女のことを考えています。『Wild Uncharted Waters』という曲で、彼は海の上にいることへの愛を語ります。自分の世界が広がっていくことへの喜びを。

そして『For the First Time』というアリエルの歌。彼女は地上にいて、声はありませんが脚があります。彼女はあらゆる新しいことを経験します。この曲は、最初の映画のために書いた曲を少し使い、リンと一緒に新たなビートを与えたもの。

次は『Scuttlebutt』というスカットルとセバスチャンの歌です。王子がこの女性と結婚してしまうかもしれない、それはアリエルであるべきなのに、ということを歌います。

さらに、私はトリトンの歌(「Impossible Child」)も書きました。アリエルを探しているのに見つけられなくてフラストレーションを覚えている歌です。ハビエル・バルデムとレコーディングもしましたが、映画の構築上、結局使われないことになりました。でも、DVD(のボーナス映像)で見ることができると思います。

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『リトル・マーメイド』
2023年6月9日(金)公開
アメリカ/2023/2時間15分/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:ロブ・マーシャル
出演:ハリー・ベイリー、メリッサ・マッカーシー、ジョナ・ハウアー=キング、ハビエル・バルデム

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