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マーゴット・ロビー
とてつもなく大きな挑戦だったけれど、私たちは全力を挙げて制作に臨んだわ
マーゴット・ロビー
1990年7月2日、オーストラリア・クイーンズランド州生まれ。10代後半から俳優を目指し、メルボルンへ。
長寿TVドラマ「Neighbours(原題)」(2008‒2011)では国内の人気を集め、渡米進出を果たした「PAN AM/パンナム」(2011‒2012)を経て、マーティン・スコセッシ監督『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)で一躍有名に。
その後、『スーサイド・スクワッド』(2016)でヴィランであるハーレイ・クインを演じ、世界中を虜に。待機作には9月に日本でも公開される『アステロイド・シティ』がある。
──本作では制作にも携わっていますが、どのように臨まれましたか?
誰も思いつかないような意外で巧みな方法で取り組めば、格別な作品をつくり出せると思った。観客は、良くも悪くもバービーに対する思いや印象という先入観をもっているだろうから、私たちは責任重大だということを分かっていたの。
とてつもなく大きな挑戦だったけれど、私たちは全力を挙げて制作に臨んだわ。世界中の誰もが知っているバービーは、あまりにも大きな存在。たくさんの思い出とともに多くの人々がバービーにつながりを感じている。
──グレタ・ガーウィグ監督とお仕事されてみていかがでしたか?
グレタは傑出した監督、脚本家、そして映像作家。現代の映画制作を象徴する数少ない監督のひとりになりつつある。
昔ながらの映画制作の方法を用いながら、この100年間の映画の歴史全体に対する理解と情熱を注ぎ込み、そこにこの世界で生きる人間に対する現代的な視点を通して描く制作スタイル、それこそグレタがとくに長けているところよ。
──バービーたちが住んでいるバービーランドについて教えてください。
いたってシンプルよ。車があって家があって、ケンがいる。それが“バービーランド”という世界の醍醐味。
男性が仕切っている現実の世界とある意味表裏を成しているわね。バービーランドでは、女性たち、つまりバービーたちが世界を回しているの。
ドリームハウスには壁がないから、朝目覚めたとき、お互いに手を振り合って顔を合わせるの。バービーたちは壁がないことを気に入っているし、恥ずかしいという気持ちもない。それが、バービーランドで目覚めるということ。もちろん、服は着ているわ。みんながとてもおしゃれなのよ!
──『バービー』の衣装についてはいかがでしたか?
きっと観客は、シャネルの洋服がたくさん登場することに気づくと思う。バービーたちはシャネルが大好きなの! 映画のなかで私はシャネルの素敵な衣装を何着も着ているわ。
そして、衣装のジャクリーン・デュランはとても優秀だった。映画の展開に沿った彼女の衣装選びは繊細で、観客は1回観ただけでは気がつかないかもしれない。でも映画を観れば、数十年にわたるバービーのファッションの変遷が年代順に紹介されていることが分かると思うわ。
たとえば、私が演じるバービーは、初めはきっちりと管理され、安全が確保された生活をしているから、衣装もすっきりとしたシルエットのデザインで大胆な配色のもので統制されている。
そして物語を通して彼女が進化するにつれて、ワードローブにも変化が起き始め、彼女はよりやさしい印象を帯びていくの。
グレタ・ガーウィグ
スクリーンに手を伸ばしたら触れられるような感覚を観客に与えたいと思っていたの
グレタ・ガーウィグ
1983年8月4日、カリフォルニア州生まれ。ニューヨークのバーナード大学在学中にジョー・スワンバーグ監督『LOL(原題)』(2006)の端役で出演、その後も多くスワンバーグ作品に出演し『Nights and Weekends(原題)』(2008)では共同監督、脚本、プロデュースを務めた。
現在のパートナー、ノア・バームバック監督『フランシス・ハ』(2012)で一躍脚光を浴び、遂に監督・脚本を務めた『レディ・バード』(2017)がアカデミー賞の監督賞・脚本賞にノミネート。2024年公開予定の『Snow White(原題)』では脚本を務める。
──今作を制作する上で、どのように“バービー”への理解を深めましたか?
マテル社との初めてのミーティングで、複数のバービーたちやケンたちを描くというアイデアが生まれた。私が異なるキャラクターについて話し始めたとき、彼らから『異なるキャラクターはいないよ。女性全員がバービーなんだ』と言われたの。
そこで『もし女性全員がバービーなら、バービーは女性全員ということですよね?』と尋ねたら、彼らの答えは『イエス』だったわ。
──本作で使用するピンク色はどのように意識されましたか?
まずいちばん大事なことに、バービーランドは私たちが幼いころに思い描いたバービーが住むハッピーな世界として描きたいと思った。
サラ・グリーンウッド率いる美術チームとの初期のミーティングでは、さまざまな色合いのピンクを見て、それらが互いにどう作用するのか考えていった。
私自身は幼いころからショッキングピンクが好きだったけれど、バービーランドではさまざまな種類のピンク色が使われる。
だから鮮やかなショッキングピンクと薄めのパステルピンク、そしてその間に存在するさまざまなピンク色が隣り合わせになったとき、どういった見た目になるか理解することが重要だった。
──製作者としてのマーゴット・ロビーについて教えてください。
この作品に出会わせてくれたのはマーゴット・ロビーだった。彼女こそが映画化の権利を確保して、ワーナー・ブラザースに提案し、このプロジェクトを率いていた張本人だった。
以前に会ったことがあり、私は女優マーゴット・ロビーの大ファンだった。でも本作について話をして、彼女が製作としても非常に優秀であることを知った。マーゴットはとても賢くて、本作のさまざまな面に関わり、とても興味深い人だったわ。
──“バービーランド”の人工的な空間はどのように作り上げましたか。
バービーランドにニュートンの法則は適用されない。太陽はないし、重力も水もない。でもそんな映画を制作している私たちの世界は、物理学で説明できる。
だからバービーランドの現実をつくり上げるために、バービーランドのルールと映画制作のルール、両方をつくり、それらがどう相互作用するのか考えていった。
個人的には、スタジオという人工的な空間で撮られた1950年代のミュージカルが大好きなの。バービーが初登場したのは1959年だから、そういった映画の見た目を基調に描きつつ、その見た目だけに縛られる必要はないと感じた。
スクリーンに手を伸ばしたら触れられるような感覚を観客に与えたいと思っていたの。触ることができるというのは人形やおもちゃのすばらしいところよ。
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『バービー』
2023年8月11日(金)公開
アメリカ/2023/1時間54分/配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:グレタ・ガーウィグ
出演:マーゴット・ロビー、ライアン・ゴズリング、アメリカ・フェレーラ、ケイト・マッキノン、エマ・マッキー、シム・リウ、ジョン・シナ、マイケル・セラ、デュア・リパ、ウィル・フェレル、ヘレン・ミレン
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