ヒョンビンが1作目より進化した姿を見せる―映画『コンフィデンシャル：国際共助捜査』イ・ソクフン監督インタビュー

６カ月かけてニューヨークの街並みを再現

──冒頭からNYで銃撃戦が繰り広げられ、全体的にアクションシーンがパワーアップされたことを感じました。その分、撮影は大変だったことと思います。振り返ってみて、ここが特に大変だったなど印象に残っていることがありましたらお聞かせください。

冒頭に出てくるニューヨークでのアクションシーンと後半に出てくるホテルでのアクションシーンは規模が大きく、撮影期間も長かったので、本当に大変でした。

特に冒頭から観客をがっかりさせると観客に悪い印象を与えてしまいますから、ニューヨークのシーンは観客の気持ちを作品に引き寄せるための重要なシーンです。観客の期待値を超えるものをお見せしたいと思い、６カ月かけてニューヨークの街並みを再現しました。カーチェイスの撮影では100ｍの4車線道路を作り、見えている商店の1階の部分は全部セットを建てました。車も本物を使っています。ニューヨークの背景になっている部分は実際にニューヨークに行って撮影だけしてきました。いいものが撮れたので、実際のニューヨークの街並みを見ているような気持ちになれたと思います。

クリストファー・ノーラン監督はできるだけCGを使わずに実際の建物やセットで撮るということで知られていますが、私も同じように最大限CGを使わないで撮るとよりいい作品が撮れると思っています。今回も準備に予算と時間をかなり費やして、大きなセットを作りました。もちろん、セットで作れないものに関してはCGで補いましたけれどね。これは私個人の意見ではなくて、VFXスーパーバイザーや撮影監督も同じ意見でした。

そうはいっても問題になるのは予算。その点では、この作品はしっかりとした予算に支えられてセットを組むことができました。それによって大きな爆発シーンもリアルに撮ることもできましたし、破片が飛び散るという特殊効果を使った撮影も望み通りにできました。迫力を感じていただけたのであれば、そういう後ろ盾があったからこそだと思います。

──韓国で公開されたときの観客の方々の反応はいかがでしたか。

この作品は女性の方を中心に、「ダニエルがいい」とか「ヒョンビンがいい」といった声がよく聞こえてきました。「ヒョンビンとダニエルという素晴らしい俳優が2人一緒に出ているのがよかった」という声も印象に残っています。

作中ではダニエルとヒョンビンとユナが三角関係のような感じになりますが、そこは老若男女問わず楽しんでいただけたようです。ダニエルが初めてユナの前に登場したときの観客の反応もよかったです。

──日本の観客に向けて、ひとことお願いします。

日本でも「愛の不時着」は大変な人気があったと聞いていますが、そのときのようなヒョンビンの姿がこの作品には登場します。しかもヒョンビンが1作目では見せなかった、様々な魅力も見せてくれているので楽しみにしていただければと思います。もちろん、ヒョンビンだけでなく、ユ・ヘジン、ダニエル・ヘニー、イム・ユナを含め、出演している俳優のみなさんが大きな役割を果たしていて、1作目よりもスケールアップした作品に仕上げましたし、笑いのツボも万歳です。この作品を見る前にできれば前作も見ておいていただけるとより笑えると思います。日本のみなさんも思いっきり楽しんでください。

『コンフィデンシャル：国際共助捜査』
9月22日（金）TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

＜STORY＞
韓国に降り立った、北朝鮮のエリート特殊捜査員リム・チョルリョン。彼の任務は、北から逃亡した国際犯罪組織のリーダーと消えた10億ドルを追うこと。北から「国際共助捜査」の要請があり、捜査の失敗により左遷されていた南の破天荒なベテラン刑事カン・ジンテは、現場復帰をかけ相棒に志願する。実は2人は2度目のタッグで、チョルリョンに恋するジンテの義妹ミニョンは、彼との再会を心待ちにしていた。互いの真の目的や機密情報を隠しながらも、リーダーの隠れ家に踏み込んだ時、FBI捜査官のジャックが現れる。激しい争いの果てにチームを組み直した3者・3国の前に、驚愕の黒幕が立ちはだかる──。　

＜STAFF&CAST＞
監督：イ・ソクフン
出演：ヒョンビン、ユ・ヘジン、イム・ユナ（少女時代）、ダニエル・ヘニー、チン・ソンギュ
配給：ギャガ
英題：Confidential Assignment2: International／129分／韓国／カラー／シネスコ／5.1ch デジタル／字幕翻訳：根本理恵
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