カバー画像:Photo by Dave M. Benett/Getty Images
数々の名作を送り出す映画界伝説のコンビ
ロバート・デ・ニーロ&マーティン・スコセッシ監督
映画ファンなら誰でも知ってる名コンビ。『ミーン・ストリート』(1973)で初タッグを組んでからこれまでの全10作は、『タクシードライバー』(1976)、『ニューヨーク・ニューヨーク』(1977)、『レイジング・ブル』(1980)、『キング・オブ・コメディ』(1982)『グッドフェローズ』(1990)、『ケープ・フィアー』(1991)、『カジノ』(1995)、『アイリッシュマン』(2019)、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(2023)と名作がズラリ。
デ・ニーロはスコセッシ作品で3度アカデミー賞にノミネートされ、『レイジング・ブル』で主演男優賞を受賞した。
スコセッシは「エスクァイアUK」誌で2人の信頼関係の根底には、デ・ニーロが1歳下だがほぼ同い年で、同じ土地で育ったという経験があると発言。
「2人とも、16歳の時にニューヨークに住んでいて、自分が育った地域に住んでいた人々のこと、彼らの生活や、彼らの眼差しを知っている。お互いのルーツを知っているんだ」。
これまでに二人が組んだ作品
- 『ミーン・ストリート』(1973)
- 『タクシードライバー』(1976)
- 『ニューヨーク・ニューヨーク』(1977)
- 『レイジング・ブル』(1980)
- 『キング・オブ・コメディ』(1982)
- 『グッドフェローズ』(1990)
- 『ケープ・フィアー』(1991)
- 『カジノ』(1995)
- 『アイリッシュマン』(2019)
- 『キラーズ・オブ・ザ・ フラワームーン』(2023)
代表作はコレ! 『タクシードライバー』
2作目のコンビ作。不眠症に悩むベトナム帰還兵トラヴィスは、ニューヨークの夜勤タクシードライバーになり、麻薬や買春が横行する街の状況を目の当たりにしていく。
アカデミー賞作品賞、主演男優賞、ジョディ・フォスターの助演女優賞、バーナード・ハーマンの作曲賞にノミネート。デ・ニーロは2005年に老いたトラヴィスを描く続編について監督と話したが、脚本のポール・シュレイダーがバカげていると一蹴したと語っている。
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原案・脚本など製作初期の段階からコラボ
ジェイソン・シュワルツマン&ウェス・アンダーソン監督
ウェス・アンダーソン監督の長編第2作『天才マックスの世界』(1998)にジェイソン・シュワルツマンが主演したのが初タッグ。当時シュワルツマンは17歳で、28歳だった監督を「家族以外で、生まれて初めて、僕の話を真剣に聞いてくれた大人」だったと語っている。
監督曰く、この頭脳明晰だが少々クセのある性格の主人公にはシュワルツマン自身のキャラクターが反映されているとのことで、このコンビ、ちょっとトボケた独特のユーモア感覚が共通しているのかもしれない。
彼は常連キャストになり『ダージリン急行』(2007/共同脚本も)、『ファンタスティックMr.FOX』(2009)、『ムーンライズ・キングダム』(2012)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021/共同原案も)に出演。
そして初タッグ作以来、実に25年ぶりに主演したのが、最新作『アステロイド・シティ』(2023)。今回の主人公の性格にもちょっと似たところがある?
これまでに二人が組んだ作品
- 『天才マックスの世界』(1998)
- 『ダージリン急行』(2007)
- 『ファンタスティックMr.FOX』(2009)
- 『ムーンライズ・キングダム』(2012)
- 『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)
- 『犬ヶ島』(2018/共同原案)
- 『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、 カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021)
- 『アステロイド・シティ』(2023)
集大成はコレ! 『アステロイド・シティ』
1955年、砂漠の中の小さな町で、さまざまな人々が出会う。シュワルツマン演じる戦争カメラマンは、科学好きの息子と三つ子の娘に、彼らの母親が数週間前に死んだことをなかなか話せない。
ちなみに、シュワルツマンの従兄弟でソフィア・コッポラの兄のロマン・コッポラは、この監督の常連スタッフ。『ダージリン急行』『ムーンライズ・キングダム』の脚本に参加、『犬ヶ島』『フレンチ~』に続き本作の原案に参加している。