36回目を迎える東京国際映画祭。これまではその年ごとにテーマやポイントを設定してきたが、今年から新たに基本理念となるミッション(理念)を策定し、映画祭を運営していくことを宣言。それは「東京から映画の可能性を発信し、多様な世界との交流に貢献する」というもの。アンバサダー改めナビゲイターに安藤桃子監督を迎え、コロナ禍を越えて新たなステージに進む映画祭に、今回は海外からも多くのゲストが来場、注目の企画も盛りだくさん! この特集で期待作をチェックしてから参加してみては?(文・米崎明宏/スクリーン編集部)

日本映画関連

Nippon Cinema Now部門では特に海外に紹介されるべき邦画という観点から選考された、この1年間の新作を対象に、『市子』(戸田彬弘監督)『かぞく』(澤寛監督)などを上映。

また様々なジャンルで精力的な活躍を見せる城定秀夫監督作品の特集を行い、『アルプススタンドのはしの方』『銀平町シネマブルース』などを上映する。

画像: 『アルプススタンドの はしの方』 ©「アルプススタンドのはしの方」製作委員会

『アルプススタンドの はしの方』

©「アルプススタンドのはしの方」製作委員会

また日本映画クラシックス部門では、没後40年となる山本薩夫監督のデジタル修復された『白い巨塔』『忍びの者』を上映。さらにサイレント映画の傑作『雄呂血』の4Kデジタル修復版も披露される。

画像: 『白い巨塔 4Kデジタル修復版』 © KADOKAWA 1966

『白い巨塔 4Kデジタル修復版』

© KADOKAWA 1966

そして今回の東京国際映画祭が世界に向けて発信する「小津安二郎生誕120年企画“SHOULDERS OF GIANTS”」では『東京物語』『晩春』など名匠のデジタル修復版18作品の他、ほぼ全作品を上映。さらにシンポジウムなど様々な企画が催される。

画像: 『東京物語』 ©1953/2017松竹株式会社

『東京物語』

©1953/2017松竹株式会社

他にも映画祭にはお楽しみ企画が目白押し!

注目したいのは4年目を迎える「交流ラウンジ」で、東京に集う映画人が交流する場を用意し、彼らのトークセッションをファンも楽しめるというもの。

チャン・イーモウ、トラン・アン・ユンによるトークや、山田洋二監督と今回黒澤明賞を受賞のグー・シャオガン監督の対談、是枝裕和監督によるマスタークラスとアジアで映画を学ぶ学生同士の交流会などが行われる。

画像: トラン・アン・ユン ©Curiosa Films

トラン・アン・ユン

©Curiosa Films

また「アニメーション部門」は今回から日本のものだけでなく海外での話題作も取り上げ、日本の『BLUE GIANT』、中国の『深海レストラン』など9作を上映。シンポジウムも行われる。

「ユース部門」のTIFFティーンズ映画教室では限定された時間内で映画を作り発表するなど、少年少女たちに映画の素晴らしさを体験してもらう。

さらに日比谷ステップ広場の大型ビジョンで『トップガン マーヴェリック』などを連日屋外上映するなど、様々な企画が予定されている。

第1回 丸の内映画祭

映画祭のミッションである「東京から映画の可能性を発信し、多様な世界との交流に貢献する」ことを目的に新たに開催されるコラボ・イベント(10月28日~30日)で、継続的に実施することが決定。

来日ゲストにフォーカスする特集と、日本の映画監督が独自の視点で「映画の楽しみ方」を広げる日本映画企画の2本柱で構成。上映とゲストトークを展開するもの。

第1回はヴィム・ヴェンダース監督の特集で『東京画』など4作を上映。日本映画企画では「今泉力哉監督 創作の秘密を語る」を行う。

詳細は公式HPで。

This article is a sponsored article by
''.