ゴジラ70周年記念して制作された『ゴジラ-1.0』。前作「シン・ゴジラ」から7年が経ち、日本製作の実写版ゴジラの30作目となる本作は、山崎貴が監督・脚本・VFXを務めた。舞台は戦後の日本で、無(ゼロ)になった日本へ追い打ちをかけるようにゴジラが襲来し、絶望的な負(マイナス)の状況の中でゴジラに立ち向かっていく人々の姿が描かれる。今回、神木隆之介演じる主人公の敷島浩一と深く関わり合っていく人物を演じた山田裕貴、吉岡秀隆、佐々木蔵之介の鼎談インタビューを2回にわたって掲載。前編は山崎貴監督の現場で印象に残ったことや、それぞれのゴジラへの思いなどを語ってもらった。(インタビュアー・文/奥村百恵 撮影/大西基)

“ゴジラの世界に行ける!”という楽しみ

ーー本作への出演が決まった時はどのような心境でしたか?

画像1: “ゴジラの世界に行ける!”という楽しみ

佐々木蔵之介(以下、佐々木) 主演の神木(隆之介)くんは「ゴジラ生誕70周年で、30作目となる本作に出演するのはプレッシャーでした」みたいなことをおっしゃっていましたけれど、僕はプレッシャーというよりは、“ゴジラの世界に行ける!”という楽しみのほうが大きかったです。

「大御所のゴジラ先輩と現場で何を話したらいいんだろう?」みたいな冗談を、周りの人に言ったりするほどテンションが上がったのを覚えています。「何てご挨拶しよう?」みたいな冗談を言ってました(笑)

画像2: “ゴジラの世界に行ける!”という楽しみ

山田裕貴(以下、山田) 僕はオーディションだったのですが、山崎貴監督の作品と聞いていただけで詳しい内容は知らされていなかったんです。それで、合格してから台本を受け取ったら「ゴジラ」の映画でめちゃくちゃ驚きましたし、子供の頃からゴジラ作品を観ていたので嬉しかったです。

画像3: “ゴジラの世界に行ける!”という楽しみ

吉岡秀隆(以下、吉岡) 僕は監督とエグゼクティブプロデューサーの阿部秀司さんからゴジラの企画が動いている話はなんとなく聞いていて、しばらくしてから正式にお話をいただきました。それで台本をもらって読んでみたら、自分が演じる野田健治が一作目で志村喬さんが演じた山根博士に通じる役どころだったので、妙に腑に落ちるというか、不思議な縁を感じました。

ーー佐々木さんと山田さんは山崎貴監督とご一緒するのは今回が初めてだったと思いますが、現場で印象に残ったことがあれば教えていただけますか。

画像4: “ゴジラの世界に行ける!”という楽しみ

佐々木 現場以前に、まず台本が面白かったですね。ト書きに「電車がこうなって落ちていって、そのあとゴジラがこうなって」といった細かい描写が書かれているのですが、これを一体どうやって映像化するんだろうと、全く想像がつかないわけです。でも、きっと監督の中ではシーンごとの画がしっかりと見えているんだろうと。だから実際にどう撮るのか、クランクインが待ち遠しかったです。

吉岡 撮影に入る前にキャストが集まって本読みをしたのですが、全体の動きやカット割に関しては、演出部とVFXのスタッフが“このシーンはゴジラがこういう風に現れてきて、そのあとこのキャストのアップになります”といった説明をしながら、絵コンテを繋げた映像も見せてくださったんです。なのでなんとなくイメージはできていたのですが、実際に現場に行くと….。

佐々木 物干し竿のような長い棒の先に手書きのゴジラの絵が貼り付けてあって、「ここら辺からゴジラが出てきます」とスタッフさんがその棒を持ちながら僕らに向かって説明してくださっていたよね。

山田 かなりアナログな手法で面白かったですよね。ときには「大体200メートルぐらい先にゴジラがいますので、その辺りを見てください」と指示をいただくこともあって、みんなで想像を膨らませながら撮影に挑んでいましたよね(笑)

吉岡 背景に対してのゴジラのサイズ感がわかるような仮の合成映像を、液晶タブレットを使って現場で見せてもらったのですが、外ロケだと光がタブレットに反射してよくわからないんです(笑)。でも、せっかく準備してくださったので、ありがたいなと思いながら必死に覗き込んでいました。

佐々木 完成した本作を観たときは、“こんな怖い奴(ゴジラ)と戦っていたのか!”と、想像を遥かに超えていて驚愕しました(笑)。アフレコのときも監督が「思っていたよりもゴジラが強かったです」とおっしゃっていたので、ぜひ期待してもらいたいです。

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