発する言葉までもが美しくて愛らしいマッツ・ミケルセン。これまでにSCREENで紹介してきたマッツの当時のインタビュー記事から、マッツの人柄に迫ってみましょう!
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母国語で演じられるということ

これはデンマーク人なら誰でも知っている実話だけれど、詳しくは知らないはず。映画ではこの出来事をもっと掘り下げ、彼らはどういう人物でなぜこんなことをしたのかを描いている。

デンマーク語で演じられてうれしかったけれど、本当は当時の王宮ではフランス語やドイツ語が使われていたんだよ。北欧の映画で母国語で演じることは念願だった。リラックスして演技に入り込めるからね。

『ロイヤル・アフェア/愛と欲望の王宮』インタビュー/2013年SCREEN6月号より抜粋

「ハンニバル」での華麗な料理シーン

僕自身はいわゆるグルメではないよ。ただ、旅に出たらその土地の名物料理を味わうのは大好きだね。

料理の腕前? 包丁はまずまず使える方だと思っているけど、実は撮影には映っていない。食材や調理器具を手にとっているだけだ。僕が実際にやっていたら、撮影時間内にはとうてい終わらないからね(笑)。

「ハンニバル」インタビュー/2014年SCREEN3月号より抜粋

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デンマーク作品の傾向

そもそもデンマークの歴史も日常もそんなにドラマチックではない。だから私は誰なのか?といった自分自身を問う作品を作る傾向にあるのかもしれない。そういう作品は誰もが共感できるから。でもデンマークだって、色んなタイプの作品を撮っているからね。

『悪党に粛清を』インタビュー/2015年SCREEN8月号より抜粋

射撃が得意なマッツ

私も射撃は得意な方だ。他にも弓矢はイケるよ。だから弓を射るインディアンの役のオファーが来ないかな。そうだ! 弓が得意のサムライの役をやりたいね(笑)。

『悪党に粛清を』インタビュー/2015年SCREEN8月号より抜粋

台詞が少ない役について

台詞が少ないからといって大変というわけでなく、いつもと同じ。映画というメディアは映像で語るのも魅力の一つ。だから台詞だけが映画を物語るうえで重要なアイテムではない。

日本にも多くを語らない伝統があるんじゃないか! 黒澤明監督は20分もの間、台詞のないシーンを作ったりもしている。

『悪党に粛清を』インタビュー/2015年SCREEN8月号より抜粋

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アクションシーンへの挑戦

自分でやらなかったところは少ししかないよ。危険なことはスタントマンがやってくれたけれど、ほとんどは本人にやらせてくれたんだ。そうあるべきだと思うしね。

とてもタフだったけど、本当に楽しかったよ。ガラスを突き破ってお金をもらえるなんて、そうあることじゃないからね(笑)。

『ドクター・ストレンジ』インタビュー/2017年SCREEN3月号より抜粋

欠点があるからこそ共感できる

マーベルのヒーローにはほかにはない特別な魅力があると思う。みんな欠点があり、人間的にも立派とは言えない連中だ。

例えばドクター・ストレンジは自己中心的、かつナルシストでどうしようもない男さ。でも物語の中で彼は多くを学び、人間として成長を遂げるんだ。

つまり、マーベルのヒーローや悪役には欠点があるからこそ誰でも共感できるのさ。完璧なスーパーヒーローというのとはちょっと違うんだ。

『ドクター・ストレンジ』インタビュー/2017年SCREEN7月号より抜粋

幼いころ憧れたマーベルヒーロー

“強い”という言葉の意味をどう考えるかによるね。力が強いという意味ではハルクが一番だよ。でも、知恵によってパワーに勝ることもできる。

僕は子どもの頃はスパイダーマンのファンだったんだ。彼は僕らと同じように特に背が高いわけでもないし、痩せていて腕も細い。スパイダーマンは僕らみたいに生意気な口をきくけど、誰にも怒られずに済むじゃないか。そういったところがみんな大好きだったんだ。

『ドクター・ストレンジ』インタビュー/ 2017年SCREEN7月号より抜粋

年と共に生きるということ

品格を持って成熟することがカギなんじゃないかな。若さに執着すると品格が失われてしまうと思うから、年を取ることと戦うのではなくて、年と共に生きるんだ。

体に気をつけて健康を保つようにすることはできるよね。自分より年上の聡明で魅力的で尊敬できる人はたくさんいるわけだし。僕の祖父がまさにそうだよ。

『残された者–北の極地–』インタビュー/2019年SCREEN12月号より抜粋

マッツの休日の過ごし方

実は「ポーラー 狙われた暗殺者」の撮影後に8カ月の休みを取って、何もしないで過ごしたんだ。何もしないことは、僕は得意なんだよ(笑)。

仕事の時は集中できるんだけど、オフの時は仕事を恋しくなったりはしないタイプだから。オン・オフ、どちらも大好きだ。

オフの時は、スポーツが好きだから、テニスや自転車に乗ることを楽しむよ。家族と過ごすこともできたから、それが僕にとってのご褒美だったよ。

『残された者–北の極地–』インタビュー/2019年SCREEN12月号より抜粋

ヴィランを演じるうえで、心掛けていること

誰を演じる上でも重要なのは、そのキャラクターの思考プロセスを理解することだと思う。彼にとっては美しくても、ほかの人にとってはおぞましい。それを理解する必要がある。

そしてヴィランをより魅力的に見せるためには、何かひとつでも観客の心に響くものが必要だと考えている。解釈が間違っていたとしても一理あると思わせる、それを心掛けているんだ。

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』インタビュー/2023年SCREEN5月号より抜粋

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