『ネクスト・ゴール・ウィンズ』が2024年2月23日(金・祝)に公開。タイカ・ワイティティとマイケル・ファスベンダーが初タッグ! ワイティティ監督初のスポーツ・コメディは、サッカー史を変えた実話を基にいくばくか“盛りながら”劇映画化した、ユーモア満載のヒューマンドラマ!(スペシャルインタビュー:文・よしひろまさみち/デジタル編集・スクリーン編集部)

サッカー史を変えた実話を基にしたユーモア満載のスポーツ・コメディ!

画像: サッカー史を変えた実話を基にしたユーモア満載のスポーツ・コメディ!

アカデミー賞脚色賞を受賞した『ジョジョ・ラビット』(2019)のタイカ・ワイティティがサーチライト・ピクチャーズと再びタッグを組んだ最新作は、自身初となるスポーツ・コメディ!

『ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦』(2014)としてドキュメンタリー映画化もされた、2014年のW杯予選で米領サモアチームが起こした奇跡を、実話をいくばくか“盛りながら”(監督も劇中で宣言!)劇映画化した。

主人公である鬼コーチ・トーマス役には『ザ・キラー』(2023)のマイケル・ファスベンダーを迎え、彼が出会う島の人々にオスカー・ナイトリー、カイマナらポリネシアゆかりの俳優たちを配し、異文化交流をユーモアたっぷりに描き出している。

撮影監督は、『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル』(2016)以来のワイティティ作品への参加となる、『ミナリ』(2020)のラクラン・ミルン。晴天に恵まれたロケ地ハワイ・オアフ島に注がれる自然光を生かしながら、荘厳な風景と敗者の再チャレンジを爽快に切り取っている。

【あらすじ】崖っぷちコーチと最弱チーム、目指す目標は「1ゴール」!

画像: 【あらすじ】崖っぷちコーチと最弱チーム、目指す目標は「1ゴール」!

2001年のサッカーW杯オセアニア予選で0対31のスコアでオーストラリア代表に惨敗して以来「世界最弱」と呼ばれていた米領サモアチーム。2014年W杯予選を控える中、派遣されてきたのはサッカー界追放寸前の鬼コーチ・トーマスだった。

自分とペースの違うチームの面々にイラつくトーマスだが、兼業しながらもサッカーに打ち込む彼らのひたむきさや優しさに触れるうち心境に変化が・・・。果たしてチームは悲願の「1ゴール」を決められるのか!?

注目ポイント3選

映画の舞台となる米領サモアとは?

画像: 映画の舞台となる米領サモアとは?

アメリカの準州で、ハワイとニュージーランドのほぼ中間に位置するのどかな島。首都はパゴパゴ。住む人々の価値観は無私無欲で、信仰、家族、受容を優先する。2009年に津波に襲われ、今回の映画の舞台となるのは、その後の2011年。

技術的な問題から環境が似たハワイ・オアフ島で本作は撮影された。ちなみに米領サモアとサモア独立国は別国(島は隣)。

0対31・・・ 歴史的惨敗からの再起!

画像: 0対31・・・ 歴史的惨敗からの再起!

2001年4月11日、W杯オセアニア予選で0対31(国際試合における最大得点差の世界記録を樹立)でオーストラリアに大敗した米領サモア。キーパーのニッキー・サラプ(映画ではウリ・ラトゥケフが演じる)は街中でバカにされるなど選手の心にも大きな傷を与えた。以降、約10年にわたりFIFA世界ランキング最下位だった。映画はここから始まる!

サッカー史に刻んだもう一つの功績

画像: サッカー史に刻んだもう一つの功績

サッカーの公式戦に第3の性“ファファフィネ”の選手が代表で初出場したのも米領サモアチームの大きな功績。“ファファフィネ”は米領サモアの文化での呼び方で、男性と女性の世界を行き来する流動的な性別を持ち、一人の人間の中に二つの精神が共存していることを示す。ジャイヤ役のカイマナ自身も当事者である。

登場人物

画像: 登場人物

ジャイヤ(カイマナ)(画像右)

チームの皆に愛されるストライカー。自分の価値観を押し付けるローゲンとはちょっとギクシャク。第3の性である“ファファフィネ”として生きている。

トーマス・ローゲン(マイケル・ファスベンダー)(画像左)

選手時代から優秀で指導者としても有能。感情的な振る舞いが原因で職を失い、米領サモアでのコーチ就任を別居中の妻ゲイル(エリザベス・モス)から打診される。

このコラボに注目!

Photo by Kate Green/Getty Images for Disney

センスの塊! タイカ・ワイティティ

インディーズ作品から『ソー:ラブ&サンダー』(2022)のような超大作まで幅広い作品ではみ出し者たちに向けてきた温かな目線、グッとくる選曲センス、コミカルなセリフは本作でも健在。

ニュージーランド出身で先住民マオリの血を引く監督ならではのポリネシア文化描写へのこだわりにも注目。教会の司祭役としても出演して爆笑をかっさらう!

コミカルもハマる! マイケル・ファスベンダー

スティーブ・ジョブズら実在の人物を演じてきたファスベンダー。本作ではローゲン本人からあまりにもキャラが離れクレイジーな方向に進み、「私が映画で演じるのは実在するトーマス・ロンゲンではありません!」と宣言(笑)。

でもそこは2度オスカー候補になった実力派。暴走ぶりだけでなく、内に秘めた情熱や悲しみも魅せて共感したくなるキャラに。

マイケル・ファスベンダー、初タッグのワイティティ監督について語る!

画像: マイケル・ファスベンダー、初タッグのワイティティ監督について語る!

マイケル・ファスベンダー プロフィール

1977年4月2日、西ドイツ(当時)のハイデルベルク生まれ。2001年にTVデビュー。

実在の人物を演じた『HUNGER/ハンガー』(2008)で世界の映画賞で受賞、『それでも夜は明ける』(2013)、『スティーブ・ジョブズ』(2015)でオスカー候補に輝いた。近作に『ザ・キラー』(2023)など。

──カーレースの合間を縫って撮影に参加したそうですね。

そうなんです。レースのシーズンは4月から始まり、10月の終わりまで続きます。撮影に入れるのは11月の初めから3月の終わりまで。この映画はたまたまその期間に撮影することができたんです。

──ワイティティ監督とは初タッグですね。どんな話をしましたか。

彼の作品の大ファンなので全力で取り組みました。テレンス・マリック監督と仕事をした時のことを思い出しましたね。とても似ていて、とにかくやるしかなく、セーフティネットなんてありません。完全に失敗しても、立ち上がってもう一度挑戦し、違うことをやってみるんです。

トーマス・ロンゲンはオランダ人ですから『オランダのアクセントはどのようにすればいい?』と聞いたことがあります。すると『そんなことは気にしなくていいさ、どうせ誰も気にしないから』と。

撮影に入ると、即興や現場での試行錯誤がありました。台本から外れても、アクセントの心配する必要がなかったのは本当に助かりました。あとはひたすら、作品の世界に没頭し、タイカのテクニックに身を委ねるだけでしたね。

現場はエネルギーに満ち溢れ、やりがいがあり、とても楽しいんです。彼は現場で、クリエイティブの塊のような存在なんです。

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』
2024年2月23日(金・祝)公開
2023/イギリス=アメリカ/1時間44分/配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:タイカ・ワイティティ
出演:マイケル・ファスベンダー、オスカー・ナイトリー、カイマナ、エリザベス・モス

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