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会社として転換期を迎えるもスタンスは今まで通り
会社としての転換点は、2019年のウォルト・ディズニー・カンパニーによる21世紀フォックスの買収劇。サーチライトもディズニーの傘下となり、2020年、社名からフォックスの名が外され、サーチライト・ピクチャーズとなる。
こうした親会社の合併を経た後も、『ノマドランド』、『イニシェリン島の精霊』、『哀れなるものたち』と、アカデミー賞に絡む作品を切れ目なく送り届け、サンダンス映画祭で『シアター・キャンプ』の配給を決めるなど、会社のスタンスや評価は変わらない。
『哀れなるものたち』(2023)
『女王陛下のお気に入り』でサーチライトと信頼関係を結んだヨルゴス・ランティモス監督。2作連続でアカデミー賞作品賞ノミネートを果たす。めくるめく映像世界に鋭いテーマを入れ込み、メジャースタジオでは不可能な冒険心あふれた傑作に。
2024年以降も、ヨルゴス・ランティモス監督の新作『憐れみの3章』や、ティモシー・シャラメがボブ・ディランを演じる『A Complete Unknoown(原題)』など話題作が次々と待機しており、世界の映画ファンにとって「サーチライト」というブランドは不変の人気を保ち続けるだろう。
これからこんな作品が待機中!
『憐れみの3章』
2024年6月21日アメリカ公開/2024年日本公開
エマ・ストーンら前作のキャストも迎えたランティモスの新作は、自分の人生を取り戻そうと格闘する、選択肢を奪われた男、海難事故で失踪した妻が帰還後別人になっていた夫、卓越した宗教指導者になるべく運命付けられた特別な人物を懸命に探す女……という3つの奇想天外な物語が交錯する。
『Rental Family(原題)』
2024年撮影開始
日本の“レンタル・ファミリー”に雇われたアメリカ人俳優の物語。ブレンダン・フレイザー、平岳大、柄本明が共演し、『37セカンズ』(2019)のHIKARIが監督。東京で撮影も行われたことで、日本でも大きな話題を集めそう。