アウトローに生きる若者達の“青春”と“居場所”の物語
2012年にフジテレビのドラマ「高校入試」で初共演をした清水尋也と高杉真宙は、その後、映画『渇き。』(14/中島哲也監督)、映画『逆光の頃』(17/小林啓一監督)、ドラマ「サギデカ」(19/NHK)、映画『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編 -運命-/-決戦』(23/英勉監督)にて共演。
そして今回、長きに渡りプライベートでも親交ある二人が、社会からはみ出してしまい、絶望と一瞬の幸福を味わい、アウトローに生きる者達の“青春”と“居場所”の物語を描いた、異色のバイオレンス青春映画でW主演を果たすこととなった。
富井ヒロト(清水尋也)と金森(高杉真宙)の幼馴染の紅花に、『サマーフィルムにのって』での演技が高く評価され、『もっと超越した所へ。』『まなみ100%』などの出演作が相次ぐ伊藤万理華。紅花は数年前の事件をきっかけに記憶喪失となり、二人のことも忘れてしまっているが、偶然から2人と再会し、運命に導かれるように3人は引き寄せられていく。
社会からはみ出した富井ヒロトが所属する菅原組の組長に小木茂光。菅原組幹部の犬咲に津田寛治。菅原組長の一人息子の菅原タケルに青柳翔。ヒロトの兄貴分で菅原組幹部の若杉に窪塚俊介。
金森とも親しく、犯罪組織のボス・木村に松浦慎一郎。木村の娘・アンナに杏花。木村一味の若手・三井に林裕太。本作が長編デビューである新人監督の作品ながら、ベテランから若手俳優まで岩屋拓郎監督と本作に惚れ込んだ キャスト陣が集結した。
キャストコメント
富井役:清水尋也
富井ヒロトを演じます、清水尋也です。
約4年前、監督に呼び出され"初監督作の主演をやって欲しい"と頼まれたあの日から始まり、ついに皆様にお届けできる時が来ました。同じく主演には、この世界に入ってから最初にできた友人の高杉真宙。
自分にとっても特別な作品となりました。約1ヶ月に及ぶ名古屋ロケ、スタッフキャスト全員で歩み作り上げた今作を、そして映画監督・岩屋拓郎の始まりを見逃さないで欲しいです。映画「オアシス」、宜しくお願いします。
金森役:高杉真宙
この度、金森役を演じます、高杉真宙です。
清水から、直接この映画の話を聞き、岩屋監督と出会い、映画が産まれる瞬間を間近で見られたこと、そんな作品に参加できたことを光栄に思います。
長く共にした清水と、このようなカタチで共演できる日がくるとは10代だったあの頃の自分には想像もつきませんでした。それもこれも岩屋監督と清水のおかげです。沢山の想いのこもった熱意ある作品。是非楽しみにお待ちください。
紅花役:伊藤万理華
紅花役を演じました、伊藤万理華です。
岩屋監督の故郷を巡りながら、当時過ごした思い出や作品への思いを聞いて、できる限りを尽くせたらと思っていました。
紅花はなにも知らないままヒロトと金森に巻き込まれ渦の中に入っていきます。
演じる清水さんと高杉さんお二人の元々ある関係性や空気感に少しずつ歩み寄っていく時間は紅花の目線とも重なり、いつの間にか守りたくなる大切な居場所になりました。力強い二人のエネルギーに引っ張られ、血まみれになりながら走り抜けた作品です。
菅原組・組長役:小木茂光
自分の居場所の探求は、今の現実の中で立場は関係なく万人の主要テーマであると思います。特に若者達のエネルギー溢れた想いはコントロール不能な一面が表に出て周りの人間を引き摺り込むんですよね。そんなオーラを発する若者達に、まとわりつく様なカメラアングルでスクリーンに切り取り、台詞で言い訳しない映像になっていたことに感服致しました。 この作品に参加させて頂き感謝感激です。
菅原組幹部・犬咲役:津田寛治
地方都市でサバイブするヤクザを演じました。
社会から法治の圧力を受け、無軌道に暴れまくる若者たちに翻弄されながらも、必死で自己を肯定するために「組」という名の家族を守る。
そんな漢をイメージして臨みました。
菅原組の一人息子、菅原タケル役:青柳 翔
タケル役を演じさせて頂きました。
青柳翔です。岩屋監督の長編デビュー作品に参加させて頂き光栄に思っております。
岩屋監督の世界観がたくさんの人に届く事を願ってます。
2点だけダメ出しが。サウナ行きすぎ。誘いすぎ。
サウナ後のサウナ飯にこだわりが強すぎ。
富井の兄貴分、菅原組・若杉役:窪塚俊介
岩屋監督の長編デビュー作品にお声がけ頂き、光栄です。撮影現場での監督の佇まいは、映画を愛し、そしてこの作品に賭ける思いがひしひしと伝わってくるものでした。キャストとの熱心なコミュニケーションや妥協を許さない本番の裏では、ユーモア溢れる気さくな一面、周りへの配慮を怠らない優しい人間性があり、物語とは裏腹にアットホームで素敵な撮影現場だったことを鮮明に覚えています。その監督が捉えたオアシスを是非劇場でご覧ください。
犯罪組織のボス・木村役:松浦慎一郎
岩屋監督とは岸善幸監督、三宅唱監督の現場で一緒した事がありました。
その時は助監督だった岩屋監督のデビュー作、完成を観た時は冒頭から溢れ出る監督が溜めて抱えていたであろう表現への想いが詰まった作品のその一員になれた事を心から嬉しく思いました。残酷だけどどこか淡く眩しい岩屋拓郎監督の世界が少しでも多くの方に届けばと思います。
木村の娘・アンナ役:杏花
アンナは、ほとんど感覚だけで生きてるような、自由で強い女性です。
初めて本格的なアクションに挑むため、クランクインまでの限られた時間でボクシングやブラジリアン柔術をみっちり練習し撮影に臨みました。
絶望とそこから這い上がる熱い魂のぶつかり合いが、どうしようもなく青くて暖かい、永遠のようなオアシス。
喜びと傷みが詰まった愛の物語を、ぜひご期待ください。
木村一味で若手・三井役:林 裕太
三井役を演じさせていただきました、林裕太です。少しのことで生きる道が変わってしまった。そんな人達を間近で見てきた岩屋監督の映画は、人の生き様を痛みと共に描いています。自分は何が欲しいのか、その答えを探すことが生きるということだと思います。
物語に出てくる彼らの生き様を、多くの人に見届けてもらいたいです。
<あらすじ>
富井ヒロト(清水尋也)と金森(高杉真宙)、そして紅花(伊藤万理華)は幼馴染で青春時代を共に過ごした仲間だったが、ある事件をきっかけにバラバラに人生を歩むことになってしまう。
数年後、社会からはみ出した富井は、ヤクザである菅原組の組員となり、組長(小木茂光)に認められ、組員の中で頭角を現し、いつしかそこが、富井の居場所となっていた。
一方、金森は社会から逃げるように荒くれものたちが集まる犯罪組織で自堕落な生活を送り、喧嘩や裏稼業に明け暮れる毎日。菅原組も迂闊に手を出せない程にその名を轟かせていた。
「道が違えば殺し合う-」、そんな世界に身を投じてしまった富井と金森。
親友だった2人は、一触即発の敵対関係となっていた。
「ほんのちょっとのことで、すれ違ったのかな…」
かつて自分が大切にし、手放したものについて考えを巡らす2人。
社会からはみ出してしまい、絶望と一瞬の幸福を味わいながら、アウトローに生きる者達の“青春”と“居場所”の物語。
『オアシス』
2024年11月より新宿武蔵野館ほか全国公開
監督・脚本:岩屋拓郎
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
©2024『オアシス』製作委員会