長編アニメーション映画賞ほかノミネート 『Flow』
大洪水に見舞われた世界でサバイバルを展開する一匹の猫の運命は
24歳の時たったひとりで監督・製作・編集・音楽を担当し完成させたデビュー作『Away』で注目されたラトビアのギンツ・ジルバロディス監督の長編アニメーション第2作で、アヌシー国際アニメーション映画祭で審査員賞などを受賞し、第82回ゴールデングローブ賞でもアニメーション映画賞を受賞。今回のアカデミー賞でも2部門で候補となっている。洪水にのまれつつある世界を舞台に一匹の猫の驚くべき旅路を台詞なしで描く。
世界中が大洪水に見舞われ、今にも街々は水の中に消えていきそうになる中、一匹の水を怖がらない黒猫がそれまでいた場所を離れざるを得なくなった。たまたま流れて来たボートに飛び込めた猫だが、そこにはその後も鳥やキツネザル、カピバラ、犬など様々な動物たちが乗り込んでくる。用心深い猫は他の動物と距離を計りながらも、想像を超えたハプニングや予期せぬ危機に遭ううちに、次第に友情が芽生え始め、逞しくなっていく…。
第97回アカデミー賞2部門ノミネート
●長編アニメーション映画賞
●国際長編映画賞
『Flow』
2025年3月14日（金）公開
ラトビア＝フランス＝ベルギー／2024／1時間25分／配給：ファインフィルムズ
監督・脚本：ギンツ・ジルバロディス
©Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.
長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート『ノー・アザー・ランド故郷は他にない』
敵同士であったはずの2人の青年が生んだ奇跡のドキュメンタリー
イスラエル軍による破壊行為と占領が進行しているパレスチナ人居住区の現状をカメラに収め世界に発信することで、占領を終結させ故郷の村を守ろうとするパレスチナ人青年と、彼に協力するイスラエル人青年の決死の活動を4年に渡り記録したドキュメント。ベルリン国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー映画賞と観客賞をW受賞。アカデミー賞でも長編ドキュメンタリー映画賞の本命と噂されている。
ヨルダン川西岸のマサーフェル・ヤッタで育ったパレスチナ人青年バーセル・アドラーは、村がイスラエル軍の占領によって破壊されていく様子を幼い頃からカメラで記録して、世界に発信していた。ある日、彼の元にイスラエル人ジャーナリスト、ユヴァル・アブラハームが訪れ、バーセルの活動に協力を申し出る。彼は非人道的な自国政府の行為に心痛め、危険を冒してやってきたのだ。同じ年のバーセルとユヴァルは行動を共にするうちに友情が芽生えるが、軍の行為は激しさを増していく…。
第97回アカデミー賞ノミネート
● 長編ドキュメンタリー映画賞
『ノー・アザー・ランド故郷は他にない』
2025年2月21日（金）公開
ノルウェー＝パレスチナ／2024／1時間35分／配給：トランスフォーマー
監督・脚本：バーセル・アドラー、ユヴァル・アブラハーム、ハムダーン・バラール、ラヘル・ショール
Ⓒ2024 ANTIPODE FILMS. YABAYAY MEDIA
作品賞ほかノミネート『ニッケル・ボーイズ』
更生施設に送られた2人の少年が過酷な環境の中で友情を育むが…
ピューリッツアー賞を受賞したコルソン・ホワイトヘッドの同名長編小説をドキュメンタリー映画出身のラメル・ロス監督が映画化したドラマで、全米映画批評家協会賞の作品賞を受賞。今回のアカデミー賞で作品賞、脚色賞候補になっている。人種差別的な州法がまだ残っていた1960年代のフロリダで無実の罪で「ニッケル・アカデミー」という更生施設送りになった黒人の少年エルウッド。そこでターナーという少年と出会ったエルウッドは、暴力や虐待が横行する施設で生き抜くためにターナーと友情を育んでいくが…。出演はドラマシリーズ「ボクらを見る目」のイーサン・へリシー、『ザ・ウェイバック』のブランドン・ウィルソン、『ドリームプラン』のアーンジャニュー・エリスら。
第97回アカデミー賞2部門ノミネート
●作品賞
●脚色賞
『ニッケル・ボーイズ』
2025年2月27日（木）よりPrime Videoで独占配信開始
アメリカ／2024／2時間20分
監督・脚本：ラメル・ロス
出演：イーサン・ヘリシー、ブランドン・ウィルソン、アーンジャニュー・エリス
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