世界各国で社会現象を巻き起こした『トップガン マーヴェリック』の製作チームが再結集し、劇場体験の新境地を切り開く『F1®/エフワン』が遂に公開。ジョセフ・コシンスキー監督とブラッド・ピットが初タッグを組み、限界までリアルにこだわった今作の魅力を、たっぷりとお届けします!(文・SYO、編集部(ジョセフ・コシンスキー インタビュー)/デジタル編集・スクリーン編集部)

ジョセフ・コシンスキー監督が語る『F1®/エフワン』の魅力と映画制作における情熱

画像: ジョセフ・コシンスキー監督が語る『F1®/エフワン』の魅力と映画制作における情熱

“ソニー・ヘイズという役は、僕自身が、ブラッドが演じるのを見てみたいとずっと思ってきた役なんです”

──あなたは、モータースポーツとしてのF1®の魅力は何だと思いますか?また、F1®を題材にした映画を作るにあたって、どのような点を重視しましたか?

「F1®というと、ドライバーのことしか思い浮かばない人もいるでしょう。でも、僕がこの映画で伝えたかったのは、ドライバーの背後には何百人、何千人もの人々がいて、チームを支えているということです。僕たちはファクトリーの舞台裏にも潜入します。マシンがどのように製造され、テストされるかを見ることができます。メルセデスとマクラーレンは、普段はとても秘密の場所であるファクトリーでの撮影を許可してくれました。僕たちは、メルセデスのシミュレーターで撮影する機会に恵まれましたが、そこはこれまで撮影されたことのないトップ・シークレットの場所なんです。あなたたちは、それを映画の中で見ることになります。トト・ヴォルフ(メルセデスベンツ・グランプリのチーム代表)がとても快く、秘密の場所での撮影を許可してくれました。ですので、レースだけでなく、このような車を作り上げるためのあらゆる作業を見ることができます」

──ブラッドや他のキャストが受けたトレーニングについて教えてください。

「こういったレーシングカーに乗り込んで、実際のF1®コースで、僕たちが撮影する際に運転できるようになるには、多分3、4カ月のかなり厳しいトレーニングが必要でした。そしてブラッドは、最初からかなりいいドライバーだったと思います。彼は人生でずっとオートバイに乗っていました。だから、そういったことがオープン・ホイール・レース(車輪とドライバーが剥き出しになっているフォーミュラカーのレース)に適応する上で役立ったと思います。ダムソン(・イドリス)は経験が少なかったのですが、学習するのがとても早かったです。そして、僕たちは彼らをスポーツカーから始めさせ、次第に速いクラスのレーシングカーへとステップアップさせ、最終的にフォーミュラ2まで行きました。それ(F2)は、僕たちが映画用に製作した車のベースとなったものです。これらのマシンは非常に高性能で、市販のスポーツカーをはるかに凌ぐものです。僕たちはメルセデスAMGフォーミュラ1チームと協力して、この映画のためにこれらの車をデザインしました。だから、見た目も性能もF1®マシンのようなんです」

──プロデューサーの一人であるルイス・ハミルトンは、ブラッド・ピットのドライビング・テクニックを絶賛していました。実際にブラッドがサーキットを走るのを見たときはどう感じましたか?

「最初はとても緊張しました。危険なスポーツですからね。それら(マシン)はとてもとても速いんです。ひとつのミスで壁にぶつかることもあります。でも、映像が素晴らしかったので、僕は興奮しました。ブラッドがやっていることはごまかせないですからね。彼のドライビングを見れば、本当に彼が運転しているんだと感じることができます。でも最初は緊張しました。しばらくして、彼がどれだけ有能で優れたドライバーなのかがわかると、その緊張は消えていきました。僕たちは彼にたくさんのことを頼みました。でも、その結果は、映画を観ればスクリーン上でお分かりいただけると思います」

画像: Photo by Dan Mullan/Getty Images

Photo by Dan Mullan/Getty Images

──ブラッドは日本で最も人気のある映画スターの一人です。俳優として、映画スターとして、この映画で彼に何を期待しましたか?また、この映画での彼の演技や仕事ぶり、取り組み方について、どのような点が印象に残りましたか?

「ソニー・ヘイズという役は、僕自身が、ブラッドが演じるのを見てみたいとずっと思ってきた役なんです。そして、彼がずっと演じたいと思っていた役だと思います。彼は、スティーヴ・マックィーンやポール・ニューマンと肩を並べる存在なんです。この映画で、観客のみなさんはそれを実感することになると思います。また、素晴らしいユーモアのセンスも持ち合わせていて、この映画でそれをご覧いただけるでしょう。こういった車に乗っている時の彼を見たら、その演技の激しさが伝わってくると思います。でもまた、彼が心から喜んでいるのも感じてもらえると思います。彼は本当にドライビングが大好きで、この映画を作るのをとても楽しんでいました。彼の演技の中に、あなたたちがちょっと驚くかもしれない喜びに満ちた面を見れると思います。だから、みなさんに(作品を)観ていただけるのがとても楽しみです」

──あなたは映画監督として、いつもスクリーン上に素晴らしい映像を作り出しています。映画の中で、この素晴らしい没入感のあるレースシーンをどのように撮影したのか教えてください。

「『トップガン マーヴェリック』で開発した技術をすべて使いました。そして、それをさらに推し進めたんです。ソニーと緊密に協力して、より小型で軽量でありながらIMAXクオリティの映像を実現する新しいカメラシステムを開発しました。そして、彼らは24台のプロトタイプのカメラを、僕たちのために製作してくれました。僕たちはこれらの特別なカメラを車に取り付けました。そのおかげで、ブラッドとダムソンがフルスピードで運転する様子を撮影することができたんです。もう1つのイノベーション(革新)は、カメラを動かせるカメラマウントを開発したことでした。『トップガン』ではそれができませんでしたが、今作では撮影中にカメラを動かせるようになりました。これは大きな発明で、完成までに何カ月もの研究開発を要しました」

──最後の質問です。撮影前にいろいろな国のサーキットを見に行ったそうですね。映画には日本の鈴鹿サーキットが登場します。鈴鹿サーキットでの撮影はいかがでしたか?

「あのサーキットにはとても興奮しました。というのも、僕が知る限り、コースが(上と下で)交差する唯一のサーキットだからです。橋があるんです。それはとてもユニークだと思いました。(そして)僕は日本のファンのエネルギーが大好きなんです。僕は子供の頃、鈴鹿サーキットが登場するビデオゲーム『ポールポジション』をよくプレーしていました。だから、その頃の思い出が蘇ってきました。僕たちはこの映画で、9つのF1®サーキットを回ります。ですので、いろいろなサーキットの様々なルックスや雰囲気を楽しむことができるんです」

ジョセフ・コシンスキー プロフィール

1974年5月3日、アメリカ合衆国・アイオワ州出身。スタンフォード大学で機械工学を学び、コロンビア大学で建築学の修士号を取得。卒業後はテレビCMの監督としてキャリアを積み『トロン:レガシー』(10)で長編監督デビュー。トム・クルーズ主演『オブリビオン』(13)、マイルズ・テラー主演『オンリー・ザ・ブレイブ』(17)を経て、トムと再タッグを組んだ『トップガン マーヴェリック』(22)では第95回アカデミー賞にて作品賞含む6部門にノミネートされた。

『F1®/エフワン』
2025年6月27日(金)公開
アメリカ/2025/2時間35分/配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:ジョセフ・コシンスキー
出演:ブラッド・ピット、ダムソン・イドリス、ケリー・コンドン、ハビエル・バルデム

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