昨年12月に公開されるや、幅広い映画ファンを熱狂の沼へ誘い込んだ『シャドウズ・エッジ』。SCREENでは12月号・1月号と2号にわたり紹介をしてきましたが、今回はボリューム大増で本作の魅力に改めて迫ります!(文・佐久間裕子(4つの理由)、林穂紅(キャスト紹介)/デジタル編集・スクリーン編集部)

巨星×新星 『シャドウズ・エッジ』を彩るキャスト陣

香港映画界の2大レジェンドに加えて、中国の若手スターが煌めきを放つ本作。キャストたちにもフォーカス!

約20年ぶりの共演!火花を散らす2つの“巨星”

画像: ホワン・ダージョン(ジャッキー・チェン)

ホワン・ダージョン(ジャッキー・チェン)

ジャッキー・チェン(成龍)as ホワン・ダージョン(黄徳忠)
birthday:1954年4月7日(71歳)

警官ジャッキー・チェンと暗殺者レオン・カーフェイ。2人のレジェンドが『THE MYTH/神話』(05)以来の共演という実に心踊る企画なのだが、ジャッキーは意外にも、警官役はもう十分だと最初はオファーを断ったらしい。だが、観終われば誰しも、この役は彼のためにあると思うことだろう。数多くの栄誉を得てなお第一線への復帰を嘱望され、捜査の何たるかを若手に惜しみなく伝えるベテラン刑事・黄徳忠。その姿と、敵をブチのめすアクションシーンを終えたチャン・ツィフォンに「皆にお礼を」とそっとアドバイスするジャッキーが重なる。AIや監視カメラ全盛の時代に身体を張った地道な捜査の意義を語ろうとするなら、彼以上の適任者もいるまい。物干し竿やテーブルクロスなど身近な道具を巧みに操るアクション、エンディング近くに配されたNG集など、往年のジャッキー映画らしさが巧みに取り入れられているのもリスペクトが感じられて嬉しい。

画像: フー・ロンション(レオン・カーフェイ)

フー・ロンション(レオン・カーフェイ)

レオン・カーフェイ(梁家輝)as フー・ロンション(傅隆生)
birthday:1958年2月1日(67歳)

そのジャッキーとガチンコ対決で魅せるのは、『愛人/ラマン』(92)で知られる国際的名優レオン・カーフェイ。彼の演じる傅隆生は冷酷にして老獪な戦場帰りの元偵察兵で、〝影〟と呼ばれるほどつかみどころがないにも関わらず、その存在はスタイリッシュで圧倒的だ。レオンもジャッキーも、アクションの切れ味はもちろんのこと、ドラマパートでのさりげない仕草に孤独や哀愁を感じさせる演技はさすがなもの。2人で腹の探り合いをしつつ会食するシーンは一触即発、全てが日常の動作だというのに背筋も凍る怖ろしさだ。

レジェンドに負けない存在感を放つ“新星”たち

画像: ホー・チウグオ(チャン・ツィフォン)

ホー・チウグオ(チャン・ツィフォン)

チャン・ツィフォン(張子楓) as ホー・チウグオ(何秋果)
birthday:2001年8月27日(24歳)

その2人と堂々渡り合うのは、『チィファの手紙』(18)『シスター 夏のわかれ道』(21)などの作品で高い評価を得ているチャン・ツィフォン。地味な外見を買われ、黄徳忠率いる追跡班に抜擢される駆け出しの警察官・何秋果を演じる。刑事だった父親が黄との任務中に殉職したことから複雑な思いで黄と接するが、次第に信頼関係を築きながら成長していく姿を自然体で見せてくれる。アクションにしても、あの小柄な身体のどこから湧いてくるのか驚きしかないガッツあふれる攻撃スタイルを通じて、秋果らしさを雄弁に表現しているのが凄い。

画像: シーワン(ツーシャー)

シーワン(ツーシャー)

画像: シーモン(ツーシャー)

シーモン(ツーシャー)

ツーシャー(此沙)as シーワン(熙旺)&シーモン(熙蒙)[1人2役]
birthday:1997年5月3日(28歳)

強盗団の天才的ハッカー煕蒙とワイルドだが情にあつい煕旺。性格のまるで違う双子の兄弟を巧みに演じわけたツーシャーは中国の少数民族イ族の出身。芸名のツーシャーは彼の長い本名の最後の2文字だとか。横店撮影所でエキストラを経験後「封神(ほうしん)」三部作のオーディションに合格、厳しい訓練に耐えてイケメン俳優の指定席・楊戩(ようぜん)役を射止めた。その後もスター総出演の『1921』(21)で日本人役を演じるなど幅広い役柄をこなす若手人気俳優だ。

画像: フーフォン(ジュン)

フーフォン(ジュン)

ジュン[SEVENTEEN](文俊輝)as フーフォン(胡楓)
birthday:1996年6月10日(29歳)

同じく強盗団の一員として、得意のボクシングで攻撃の要になっているのが胡楓。演じるジュンは韓国の男性アイドルグループSEVENTEENの中国人メンバーで、日本語の楽曲もカバー。なんと生後6か月でスカウトされ、2歳でニック・チョンと共に広告に出演。『イップ・マン 誕生』(10)では幼少期のイップ・マンを演じ、『野。良犬』(07)では香港映画監督会最優秀新人俳優賞を受賞するなど輝かしい経歴を持つが、子役からの脱皮に悩んだ末、2012年韓国に渡り、練習生として研鑽を積む。帰国後はチャン・ルオユン、タン・ジェンツーら後に大ブレイクする俳優たちとウェブドラマ「男神執事団」(15)で共演。SEVENTEENで活動する傍ら俳優業にも本腰を入れ、本作ではアイドルらしからぬ老けメイクにも挑戦している。

双方のチームを輝かす個性!サブキャスト陣にも注目

チームとチームがぶつかる本作品では、脇役たちもそれぞれキラリと光る個性を放つ。

画像: アウェイ(ワン・ツェンウェイ)

アウェイ(ワン・ツェンウェイ)

ワン・ツェンウェイ(王振威)as アウェイ(阿威)
birthday:1995年10月20日(30歳)

画像: シャオシン(チェイニー・リン)

シャオシン(チェイニー・リン)

チェイニー・リン(林秋楠)as シャオシン(小辛)
birthday:2004年5月20日(21歳)

画像: ザイザイ(リー・ジョークン)

ザイザイ(リー・ジョークン)

リー・ジョークン(李哲坤)as ザイザイ(仔仔)
birthday:2004年10月27日(21歳)

強盗団ではジャッキーのスタントチームからリメイク版『ベスト・キッド』(10)にも出演したワン・ツェンウェイが武術歴25年の華麗なアクションを披露。ピアスの美少年・小辛役のチェイニー・リンもテコンドーの指導者を父に持ち、内外の大会で優勝している本格派で『スーパーティーチャー 熱血格闘』(18)などドニー・イェン映画でも活躍している。しかし今回は脚技以上に、彼の女装に釘付け。監督に「手が無骨」と指摘されると、ちょこんと指先だけのぞかせる「萌え袖」技で見事に応えた。変装といえば、本作で銀幕デビューしたリー・ジョークン演じる仔仔の、ベリッと剥がれる老け顔マスクも忘れ難い。ジョークンは武漢体育大学で武術を専攻している。

画像: ウー・ヤオレイ(ワン・ズーイー)

ウー・ヤオレイ(ワン・ズーイー)

ワン・ズーイー(王紫逸)as ウー・ヤオレイ(伍耀磊)
birthday:1982年10月19日(43歳)

画像: ワン・シューメイ(ラン・ユエティン)

ワン・シューメイ(ラン・ユエティン)

ラン・ユエティン(郎月婷)as ワン・シューメイ(王雪梅)
birthday:1985年3月22日(40歳)

画像: リウ・ジンシャオ(ジョウ・ジェンジエ)

リウ・ジンシャオ(ジョウ・ジェンジエ)

ジョウ・ジェンジエ(周政杰)as リウ・ジンシャオ(劉錦肖)
birthday:2000年12月23日(25歳)

対するマカオ警察のメンバーも粒揃い。強盗団とエレベーターで死闘を繰り広げ、逃げる彼らを度肝を抜く手段で追跡して観客の心を奪った伍耀磊隊長役のワン・ズーイー。俳優養成のエリート校・中央戯劇学院出身で、ラリー・ヤン監督作品では『喊・山(原題)』(16)『モフれる愛』(19)にも出演している。この2作品で共演しているのが王雪梅部長役のラン・ユエティン。日本でいえば東京藝大にあたる中央音楽学院卒のピアニストという異色の経歴の持ち主だ。少ない出番でオーラを放ち、沈着冷静な女性上司の理想像を体現したと本国では高い支持を得た。何秋果の同僚で、黄徳忠に身分証をすられてしまうアルパカ=劉錦肖役のジョウ・ジェンジエは中央戯劇学院在学中の若手注目株。東京国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞した『ロングショット』(23)に出演、来日して上映後のQ&Aにも登壇している。

公開中 『シャドウズ・エッジ』

監督:ラリー・ヤン
出演:ジャッキー・チェン、チャン・ツィフォン、レオン・カーフェイ、ツーシャー、ジュン(SEVENTEEN)
配給:クロックワークス
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